9月5日19時 サントリーホール
指揮=マクシム・エメリャニチェフ
チェンバロ=マハン・エスファハニ
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」作品26
スルンカ:チェンバロ協奏曲(日本初演)
アンコール
パーセル:グラウンド イ短調
ラモー:ガヴォットと6つの変奏
シューベルト:交響曲第8番 ハ長調 D944「グレイト」
今年は、やけにグレートを聴くと思って(調べたら、新日、シティ、日フィルfr聴いている)、
若干食傷気味、それでもサントリーホールに向かう、
会場は満席とは今ないが、客席はほぼ埋まっていた
ステージ上には、中央にチェンバロ、左手奥にはピアノが配置され、中央奥にはCb4台並んでいる
フィンガルで鍵盤楽器が演奏されることはないので、前半一曲二曲目を間を置かずに演奏できるので、実に合理的
1曲目のフィンガル指揮台を置かずに演奏、エメリャニチェフはタクトを遣わずに指揮
まあ中央にチェンバロが鎮座する違和感はあるが、良い感じの演奏だった
2曲目は、何なんでしょうね、それ以上の感想は無い
アンコールが実に充実していて、何ならアンコールだけでも良かった
休憩後のグレート、オケは前半と同様の小編成、対向配置で、10,10,8,6,4の2管編成
実に引き締まった演奏だった、最近聴いたグレートの中では間違いなくベストだった
エメリャニチェフはオケの心も聴衆の心も完全に掴んでいた
これだけ楽しそうに演奏する読響を最近見た記憶が無い、特にオーボエ、ティンパニが良かった
読響は絶対この男を手放してはいけない、もちろんソロカーテンコールが有った
8月22日19時 サントリーホール
J. S. バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV 825
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 Op. 31-2 「テンペスト」
ショパン:ポロネーズ第7番 変イ長調 Op. 61 「幻想」
フォーレ:ノクターン第8番 変ニ長調 Op. 84-8
フォーレ:ノクターン第13番 ロ短調 Op. 119
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op. 14
アンコール
ラヴェル/務川慧悟編曲:『マ・メール・ロワ』より「妖精の園」
ショパン:英雄ポロネーズ
推しの務川さんのソロリサイタルは去年の暮れ以来、その時は浜離宮だったが、今回はぐっと広いサントリーホール
会場はほぼ満席で、観客の9割方女性ではなかっただろうか、その大部分をマダムが占めていた
前回のリサイタルもそうだったが、本日のプログラム冊子の解説も務川さん自身の文章、
しかし、所謂曲目解説ではなく、何故このような選曲をしたのかについての心象を綴ったもの、どうやら今回のテーマは「死」らしい
彼は書くのが好きで、ぶらあぼにも「務川清話」と題した文章が掲載されており、今日の後半に演奏される曲については、「務川清話 其の三」に怪説がある
最初のパルティータ第1番は端正な演奏、前回の浜離宮で聴き逃がしたバッハ、実に端正な演奏だった、本日のところは感想はそこまでに留める
パリを拠点とする務川は、パリ国立高等音楽院でピリオド楽器についても研鑽を積んでいるので、一度務川さんが弾くフォルテピアノを聴いてみたい
続くテンペスト、3楽章は盛り上がった、でも感想は控えたい、何せ務川さんのベートーヴェンは初めて聴いたのだから、
後半の幻想ポロネーズは、演奏がゆったりとしていたせいもあると思うが、上記の務川清話を読んでいたせいか、劇的で永く感じた
フォーレはあっさりとした8番を挟んで、13番が圧倒的にダイナミックな演奏だった
そして、最後にプロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番、これをリサイタルの締めに持ってくるか、
私が務川推しになったのは、代演によるプロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番の圧倒的な演奏をを聴いて以来、
ピアノ協奏曲第2番が1913年に対し、ピアノ・ソナタ第2番は1912年と近い
務川さんの全身を揺らす弾けた演奏は久々に見る、ピアノ協奏曲と同様、ピアノ・ソナタ第2番に宿るロシアン・アヴァンギャルドを堪能できた
アンコールの最初はお得意のラベル、最後は予定調和の英雄ポロネーズ、
実に充実した一夜だった
8月15日14時
指揮:ミシェル・プラッソン
ソプラノ:大村博美
バリトン:小森輝彦
オルガン:石丸由佳
二期会合唱団
東京フィルハーモニー交響楽団
ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
フォーレ:レクイエム op.48
アンコール
フォーレ:ラシーヌ讃歌
コロナ前は新日フィルに度々来演して健在ぶりを示していたプラッソン、
私が最後に聴いたのは今は呼び名が変わったが、ルビーシリーズでバンドネオン協奏曲を含むプログラムだった
個人的には実演に接する機会は少なかったが、フランスのメジャーでない作品のCDを探すと必ず、プラッソン&トゥールーズ・キャピトールのコンビが録音しており、何枚か購入した
そのプラッソンが90歳を迎え久々の来日、しかも日本ラストコンサートとあれば、聴きに行かない手は無い
15日は敗戦の日でお盆休みで昼間のコンサートということもあったか、会場には子供連れも多く、客層が通常とは違っていた
しかし、後部座席には空席が目立ったものの、平日昼にしては、なかなかの客入りだった
ステージに登場したマエストロは、白のタキシード、以前よりは歩みはゆっくりだが足取りはしっかりとしている
指揮台に用意されている椅子は、がっつり座るものではなく、バーカウンターにあるようなちょこっと腰を掛ける回転可能なタイプ
最初の演目は「マ・メール・ロワ」、マエストロは指揮棒無しだが、指の動きを含め体全体でオケに音楽を伝える、
東フィルから、これほど優しい音が惹き出されるのか、極上の演奏だった
マエストリは最初の2曲は起立で、3曲目から椅子を使っていた
そして、合唱団が入場し、オケも14型相当に増強され、ダフニス
久々に聴く合唱付きのダフニスは素晴らしかった、マエストロは椅子を回して指示を与え、オケは緊張感を持ちつつ献身的に応えていた、
特にフルートの熱演が光り、演奏後にマエストロに何回も立たされていた
休憩後はフォーレ、マエストロらしい選曲だが、合唱団の規模がもう少し大きければと思うのは贅沢か
しかし、細かい論評はしませんが、歌手について少しだけ、小森さんは声量も十分で納得の歌唱、大村さんも声量十分だったと思う
怒りの日が無い、フォーレのレクイエムをラストコンサートの演目に置く辺りがマエストロらしい、
アンコールのラシーヌ讃歌を実演で聴くには実は初めて、マエストロからのラストプレゼントです


