8月11日15時

指揮:藤岡幸夫(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 首席客演指揮者)
ピアノ:務川慧悟*
女声合唱:東京シティ・フィル・コーア◆
合唱指揮:藤丸崇浩

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op. 30*
アンコール
ラフマニノフ:楽興の時 第3番
ホルスト:組曲『惑星』op. 32◆

サマーミューザは名曲プログラムが多く、食指が動くコンサートが少ないのだが、今日は外せない
推しの務川さんのラフマニノフは去年のリサイタルでコレルリ変奏曲は聴いているがPf協は初めて、楽しみ
昨年の定期でグリーグでシティとは共演済みで、その時の演奏も良かった
藤岡の惑星はシティフィルの定期で3年くらい前に聴いているが、快演だったと記憶している

藤岡さんのプレトークは14:30からと思い込んで、それに合わせて会場に向かったのだが、20分から始まっており前半を聴きそびれてしまった
着くと既に惑星の話になっていた、私の定かではないが記憶で、前回のプレトークでは話していなかったネタとしては、
・日本では冨田勲のシンセ盤が大ヒットしたこと、
・1920年代の初演から、暫く忘れられていたが、1960年代にカラヤンがウィーンフィルを振った録音で再び注目を集めたこと
を語っていた、カラヤンの惑星の件は、てっきりフィルハーモニアだと思っていたのだが、調べてみるとウィーンだった
高関さんでなく、藤岡さんからカラヤンの偉大さが語られるのは意外だった

今日のシティのコンマスは客演で須山暢大さん、大阪フィルのコンマスだそう、オケは、12,12,10,8,7
ラフマニノフ、下手に感情をこめず、さらりと始まったが、カデンツァで息を吞むような演奏が披露され、私は落涙を禁じえなかった
2楽章の管楽器群との対話は完璧だった、ホルントップは谷さん、
そしてアタッカで始まる3楽章、ピアノ独壇場の局面に、ソロの管楽器群が入ってくるが、ピアノと良く息が合っていた
惑星は期待通りの演奏、オケは14,12,10,8,7だったかな、いつも熱演の香月さん、良かったです
会場の拍手が足りなかったとすら思わせられる熱演でした、


 

7月29日19時 サントリーホール

指揮:ダン・エッティンガー(桂冠指揮者)
ピアノ:阪田知樹*

モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番*
アンコール
ドビュッシー/前奏曲集第1巻より第8曲「亜麻色の髪の乙女」
ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティック』(ノヴァーク版第2稿)

東フィルの常任指揮者を務めていたエッティンガーの久々の登場、何と私はエッティンガーは初めましてだ
ここ10年くらいはできるだけ色々なオケを聴くようにしているが、以前は読響と東フィルのコンサートには滅多に行かなかったからだ
前半がモーツァルトのPf協で、後半がブルックナーというのは良くあるプログラムで、新鮮味の無いプログラムだが、エッティンガーはどんな演奏を聴かせてくれるのだろうかすこしたのしみだった

最初のモーツァルトのソリストは阪田さん、ここ2、3年の彼の演奏活動は活発を通り越し、超人の域に達している、
確かな技術力で、多彩なレパートリーを難なく弾きこなしてしまう、でも俗な表現になるが演奏に深みが無いように思われて仕舞う
今日のモーツァルトも、それなりにしっとりとした演奏だったが、特に記憶に残るものではなく、むしろ、メリハリの利いたエッティンガーの伴奏が印象深かった
そう思って彼のWikipedia を見たが、何とも独特な経歴だ、反田さんもそうだが、一介のピアニストに収まる玉ではない、ガンバレ

後半のブルックナーは、14型、14, 12, 10, 8, 7、ホルン5、トランペット4
凄い演奏だった、ブルックナーの記した音符が分解能高く、非常にゆったりとしたテンポで演奏された、
ホルンの出来が良く、他の管楽器も優秀で、私にとっては発見の多い演奏だった
エッティンガーの指揮は的確で、彼の所作から演奏意図が伝わった
良い指揮者だと思うのでエッティンガーには又聴きたいです
終演後に指揮棒が振り下ろされるまで、フラ拍が無いのは良かったが、時間を気にしてか無言で多くの聴衆が席を立った、

7月27日15時 

指揮:ジョナサン・ノット(東京交響楽団 音楽監督)

チャイコフスキー:交響曲第2番 ハ短調 op.17『ウクライナ(小ロシア)』[1872年初稿版]
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op. 74『悲愴』

前回のチャイコフスキー3番、4番に続き、今回は、2,6
ノット監督の任期は、公式発表にも有ったが来年限り、
とういうことは、来年のオープニングコンサートの演目は、1, 5か、

プーチンのウクライナ侵攻以降、言い方には気を付けているが、
交響曲2番が小ロシアと呼ばれれ、別称ウクライナと、堂々と表題記載する解説はどうかなと思う

本日のコンマスは景山昌太郎、聞きなれない名だったが、主に海外でキャリアを積み、2013年より、ハーゲン歌劇場オーケストラのコンサートマスターを務めているという
ということは、水谷さんが抜けた後の、新コンマス候補ということだろう

さて今回のプログラムでも昨年と同様に、ノット監督は、従来のチャイコフスキー演奏の問題点
「これまで耳にしてきたチャイコフスキーの交響曲演奏のほとんどは、粗暴にすぎて、優美さや詩情が存分には無い」
の解決に向け、これまで経験したことの無い感動を創り出すことを、メッセージで述べていた

さて、一曲目の2番だが、私は初稿版が存在することを今日の今日まで知らなかった、不明を恥じるべきなのだろうが、普通は知らないですよね
今回は、ノット監督の表現に由ればクレイジーな初稿版が採用されたという
聴いてびっくり、1楽章から結構違う楽想が含まれていて、4楽章もなかなか終わらない
チャイコフスキーは諄いとか、冗長だとか言われることが多々あるが、その意味で初稿版は外連味たっぷり、好事家には堪らない演奏だった

後半の悲愴、少なくとも粗暴ではなかったが、適度にダイナミックで、優美さは抑え気味、そして、詩性は感じられなかった
それでも、少し前に読響で聴いた悲愴よりは格段に面白い演奏だった
管楽器は何カ所か残念なところが有ったが、フルート、クラは流石だった、

聴衆は、フェスタサマーミューザということでなのか、いつもより騒々しい人が多く閉口したが
演奏後には大きな拍手がおくられていた
それにしても、ノットの悲愴、この1回だけというのは惜しい