11月2日14時 サントリーホール

指揮・オーボエ:フランソワ・ルルー

ラフ:シンフォニエッタ ヘ長調 op. 188
メンデルスゾーン(タルクマン編):『無言歌集』より(作品19より第1曲、作品30より第4曲、第6曲「ヴェニスの舟歌」、作品67より第5曲、作品30より第2曲)(オーボエ独奏+弦楽合奏)
アンコール
メンデルスゾーン(タルクマン編):『無言歌集』より(作品67より第6曲「子守唄」
メンデルスゾーン:交響曲第3番《スコットランド》 イ短調 op.56

以前、ラザレフの代演に来てくれたルルーが、再び日フィルを振りに来た
しかし、曲目のせいかホールは空席が目立つ、会員以外で来た人は少ないのではないだろうか

最初のラフは名前こそ知っているが実演を聴くのは多分初めて、流石にYoutubeで予習した
シンフォニエッタというので、オーケストラによる小交響曲をイメージしていたが、管楽合奏という想定外の演奏形態だった、
ステージ上には、昨日見たYoutubeと同様、4種の木管楽器とホルン奏者が、それぞれ2人ずつ全員起立で演奏、ファゴットとか疲れないのだろうかと要らぬ心配をする
ラフのシンフォニエッタ、すごく聴きやすい曲なののだが、正直眠くなってしまい、半分夢心地であっという間に半時間弱が過ぎる

次の、編曲版の無言歌集は小編成のStringsの伴奏で、ルルーがメロディーを奏でるという演奏
すごく良いムードで、ルルーの吹き回しがおしゃれなのだ、まあクラシックの演奏会という感じではないが
アンコールも同じ無言歌集からだったが、絶品だった

ハーフタイムに、前半ですっかり気分が良くなって仕舞った自分に。ホットコーヒーで喝を入れる
後半は、14型相当のオケの、通常のコンサートの風景となっていた
前半からのメンデルスゾーン繋がりでスコットランドなのだろうな、
前半と同様にほのぼのとした演奏になるかなと思っていたのだが、ルルーの指揮は一味違っていた

それぞれの演奏パートの音が、際立って聴こえるように音造りされており、
全体で見れば、各パートが明確に聞き取れるように構築されていたと思う
いつもと聴こえ方が違っている箇所が多くあったから、おそらくはルルー独自のアレンジも多少あったのではないだろうか
その意味で、ルルーは最初のラフの延長線上にスコットランドを捉えているように思えた

そんなに期待して行かなかったのだが、ラフの秘曲も聴けたし、無言歌の編曲版も良かったし、なかなか楽しかった
でも。こういった趣旨のコンサートは興行的に厳しいように思われた
今日のコンマスは扇谷さん、照明の関係もあるのだろうが、顔色悪そうだが大丈夫だろうか

10月30日19時 NHKホール

指揮 : シャルル・デュトワ
ピアノ : ニコライ・ルガンスキー

ラヴェル/組曲「マ・メール・ロワ」
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
アンコール
ラフマニノフ/ルラの花
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」

遂にデュトワがN響に戻ってきた、例の騒ぎの後は、新日、大フィルなどに毎年のように来演して元気な姿を見せていた
しかし、皆様のNHKへの復帰は絶望的とも思われたが、毎年のアンケートでは聴きたい指揮者の筆頭に挙げられており、NHKが、珍しく皆様の要望に応える形になった
だが、デュトワは今年の6月の新日の定期を振った後に体調を崩し、その後の大阪、札幌の予定をキャンセルしていたので、少し心配していた
ブロムシュテットの歳ばかり話題になるが、デュトワだってもう米寿なのだ、でも直前に九フィルを振ったという知らせが有ったので、どうやら演奏には問題ないらしい

仕事先からNHKホールに向かう際には渋谷駅を使うことになるのだが、今日はハロウィンの前日と云うことで、少し早めに出たのだが、心配するような騒ぎは無く安堵
NHKホールに向かうのは週末が多く、ホールの周辺には多くの模擬店が出ていることが多いのだが、平日はひっそりとしていた
今日のプログラムは、最近のデュトワのコンサートでは定番になっている、フランスものとストラの組み合わせ、
満員のNHKホール、最初のラベルは12型相当の編成で、コンマスは郷古さん、隣に川崎さん
抽選で割り当てられた席はかなり前の方で、好みの席ではないのだが、ステージに向かって左側なので、ピアニストの手は良く見えそうだ

デュトワ登場で大きな拍手、満員の聴衆に表情もにこやかだ
マ・メール・ロワは何とも優しい響き、最後の「妖精の園」でデュトワの表情は一段と柔和になったように見えた

10月に入ってラフマニノフのPf協2番は3回目、何でこんなに集中するのだろうか
でも今日初めて聴くルガンスキーはラフマニノフのスペシャリストということで楽しみ、オケは14型に増強されている
ステージに登場したくルガンスキーは噂通りの長身、デュトワより頭一つでかく、ラフマニノフ弾きとして申し分ないフィジカルだ
演奏は過剰な表情付けが無いが、それでいてダイナミックで理にかなった演奏で、非常に心地よかった
それに対して、デュトワの伴奏は、さっきのラベルであんなに優しかったのが噓のような熱演であった

後半は得意の春祭、これはキレキレの演奏だった、前方席なのでデュトワの指揮が良く見える、
オケの管楽器、打楽器は献身的、最近ホルンに文句たらたらだったが、今日の実川さんは流石の演奏だった
また、演奏後最初に立たせたファゴットは見事だった、リハーサルは大分入念に行われたであろうことが推察される
郷古さんとのペアで一般参賀が有った、

10月24日19時 NHKホール

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

シューベルト/交響曲 第7番 ロ短調 D. 759「未完成」
シューベルト/交響曲 第8番 ハ長調 D. 944「ザ・グレート」

ブロムシュテットの今年の公演も最後になった、シューベルトのこの2曲は数年前ブロムシュテットのDGへの初録音として話題になった
また、2年前の来日時も休憩なしのCプロでは、シューベルトの1番と6番を披露している、その時マエストロを支えたコンマスは白井さんだったな
今日は川崎さんに支えらえ、すっかりお馴染みになった登場スタイルなのだが、個人的には違和感を感じている
いつもコンマスはバイオリンを携えながらマエストロを支えているのだが、もしマエストロが体のバランスを崩したらバイオリンを持ったまま支えられるのか問題である
「躊躇なくバイオリン、弓を放して、両手で支える」または
「バイオリンや弓は放せず、マエストロの転倒が防げない」
という、究極の選択が生じないかということ、関係者は誰もそういう心配をしないのだろうか

さて、有名曲ではあるが演奏頻度が低い未完成は、14型対向型で
ブロムシュテットがFlの梶川さんに指導したように、総ての木管がカンタービレに向かっていく美演
冒頭のホルンは残念
終曲後、川崎さんと舞台袖に向かったブロムシュテット、今日は指揮台迄引き返す、歩行が一層安定してきたようだ

オケを16型に増強して、後半はグレート、N響でグレートといえば、22年ヤノフスキーのスパルタ指導が有ったことが窺わされる緊張感に満ちた名演があった
ブロムシュテットの演奏は、そうした緊張感は薄かったが、若々しく、歌謡性に富んだ、風通しの良い演奏だった
フィルハーモニアでは60分とあったが、繰り返しは有ったが、計時していないがもっと短かったように思う
楽章を追うごとに、ブロムシュテットの動作は大きくなり、4楽章には手は肩より上に上がっていた
カーテンコールも何度も繰り返され、最後には聴衆総立ちの中、一般参賀となった