11月9日18時 NHKホール

指揮 : 山田和樹
ピアノ : フランチェスコ・ピエモンテージ

ルーセル/バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43─組曲 第1番
バルトーク/ピアノ協奏曲 第3番
アンコール
バッハ(ケンプ偏)/目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ
ラヴェル/優雅で感傷的なワルツ
ドビュッシー/管弦楽のための「映像」─「イベリア」

最近活躍が目覚ましい山田和樹は、プログラムの選曲も独特、今回も演奏頻度が少ない曲が並んだ
こうした選曲は個人的には歓迎だが、営業的には難しい面もあると思われる
しかし、先月のブロムシュテットの完売の公演には遠く及ばないものの、客席は思ったより埋まっていた

バッカスとアリアーヌは、実演を聴くのは初めて、オケは16型
バレーの筋書きが分かっていればもう少し愉しく聴けたのかもしれないが、最近時間がとれなくて予習できなかったのが残念

2曲目のバルトークが良かった、遺作となったPf協3番は、しっとりとした曲冒頭が晩年の境地を思わせる
そういえば、「バルトーク晩年の悲劇」は未だ読んでいない、今年こそ何とかしたい
ピエモンテージのピアノは非の打ち所がない演奏だった、今回の来日はN響との共演だけのようだが、出来ればリサイタルを聴いてみたい

後半の優雅で感傷的なワルツは、曲が単調に思えた、ラベルはオーケストラ編曲の方がピアノ原曲より好まれる例が多いのだが、この作品に関しては私はピアノの方が好みだ
最後のイベリアも良い演奏だったと思う、山和らしいジャンプも飛び出した
おそらくベルリンフィルデビューも上手くいくと思われるが、個人的には何か今一つ印象に残らない演奏だった
半年前の沖澤さんが同様な曲構成のプログラムだったが、そちらの方が印象的だった

書き忘れたが後半は16型、コンマスは郷古さん、今日のMVPはカスタネット奏者に送りたい

11月8日19時 サントリーホール

指揮:トゥガン・ソヒエフ

ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調

ミュンヘンフィルといえばチェリビダッケの振るブルックナーが思い浮かぶが、残念ながら実演を聴いたことはない
90年代には頻繁に来日していたようだが、その時期は全くコンサートには行っていなかった
そのミュンヘンフィルがブル8を演るというのであれば、聴きに行かねばならない、

ミュンヘンフィルといえば、ロシアのウクライナ侵攻時に親プーチンのゲルギエフを首席から解任したのが話題になった、
現在主席は空席だが、26年からはシャニが務めるという、しかし、シャニはイスラエル人、本当に就任できるのだろうか
そして、今回の来日で帯同するのは、やはりウクライナ侵攻時に2つのオーケストラのポストを返上して話題になったソヒエフ

周知のようにソヒエフはこのところ毎年N響に来演しており、ここ数年のトレンドでは、フランス、ロシア、ドイツの3種類のプログラムを振っている
ソヒエフは好きな指揮者で、この3種のプロのうち、フランス、ロシアものの演奏は本当に素晴らしい、
しかし、ドイツもの、おもにベートーベン、ブラームスの演奏には違和感を感じる部分もあった
そして、ソヒエフのブルックナーを聴くのは初めてということで、どんな演奏になるのか想像もつかなかった

会場は満席とはいかなかったようだが、かなりの入り、
オケは16型でストコフスキー配置、木管は3管、Tp、Tb、Hr、ワグナーTubは4管
全般に演奏は遅めだったが、クライマックス部分ではかなりアッチェレランドがかけられた、音色は重厚、GPは長目

演奏としては立派なものだったと思うが、残念ながら全く感動できなかった
ソヒエフが考えるブルックナー像が全くつかめない、
ソヒエフにブルックナーは向いていないのとすら思うのであった

11月4日14時 トッパンホール

ヴァイオリン:山根一仁

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番 ト短調 BWV1001
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 イ短調 BWV1003
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ハ長調 BWV1005
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 ホ長調 BWV1006

通常は2回に分けるバッハの無伴奏ヴァイオリンを、山根さんが一挙に演奏するというので、久々にトッパンホールへ
山根さんは23年にシティフィルでベルクのVn協を聴いているが、作品への共感に満ちた素晴らしい演奏だったと記憶している
そのときのアンコールが定番のパルティータ第3番のガボットだったが、今日は全部聴ける

会場はほぼ満員、全体的におば様が多い、飴玉を開封する音や、バッグを開閉する音など、演奏中も結構ノイズを出される方も多くて閉口
このホールの場内アナウンスは、開演と終演を告げるだけで、マナー関連の注意は一切ない、少しは何か言ってくれ

会場で売られていたCDは、何と彼にとっての初CDだという、
今日のプログラムの彼のあいさつによると
「音楽はライブでしか成り立たないという考えのもと、レコーディングに抵抗を抱いていた頭の固い僕でしたが…」だったそうです

休憩が2回は入り、終演時にはすっかり暗くなっていた、アンコールはなし
演奏は全体としては素晴らしかった、欲を言えばソナタの奇数楽章で一部でざらついて聴こえた箇所はもう少しレガートなのが私は好みなのだが
いずれにせよ、是非、別の曲も聴いてみたいと思った