2月24日19時 浜離宮朝日ホール

ピアノ/務川慧悟

ヴォルジーシェク:12のラプソディー Op.1より 第1番 
         6つの即興曲 Op.7より 第6番 
シューベルト:即興曲 変ト長調 D899 No.3
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op.57『熱情』
カルクブレンナー:24の前奏曲 Op.88より 第15番 ト長調 
ショパン:ポロネーズ第11番 ト短調 遺作
     ロンド・ア・ラ・マズール へ長調 Op.5
     コントルダンス 
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109
アンコール
ショパン:ピアノ協奏曲第1番より第2楽章(務川編)

フォルテピアノには興味が有った
フォルテピアノに特化したリサイタルは、日本では、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで2位入賞した川口成彦さんが、たまに開催しているが、これまで参戦したことがなかった
でも、去年の東京春祭で、川口さんのミニピアノのコンサートが無茶苦茶愉しかったので、機会があれば行きたいと思っていた

務川さんが、本業の傍らフォルテピアノも習得中ということは聞いていたが、何と「フォルテピアノとモダンピアノ」で2夜連続のリサイタルを開催するという、これは聴かない手はない
今回演奏されるフォルテピアノは、ヨハン・クレーマー1825年、およそ200年前の楽器だ
最後に務川さんから、解説が有ったのだが、今回の演目は、このフォルテピアノの制作年代前後の作品、つまり実際にこのフォルテピアノに近い楽器で演奏された作品だという、
そのうち何極化は、明日のモダンピアノでも演奏されるので、音の違いを実際に体験できる

最初のヴォルジーシェクは、初めて聴くが、ベートーベンと同時代の作曲家で、
ラプソディーは音が多い作品、フォルテピアノは音は小さいが、1つ1つの音が明瞭に粒際立って聴こえる、
如何にもピリオド楽器という感じだが、チェンバロより音に伸びはあり、音色が優しい
2曲目の即興曲は、3曲目のシューベルトの即興曲に先立って作曲されたという
そして熱情は、やはりモダンピアノに比べて迫力に欠ける印象はあるが、当時の演奏がフォルテピアノで、このように演奏されたかと思うと感慨深い、この曲は明日も演奏される
Wikipediaの受け売りだが、フォルテピアノはモダンピアノに比べタッチが軽く、半分程度だという
演奏するのが古楽器だった故の配慮もあったと思われる、難しいところです

休憩後のカルクブレンナーは初めて聴いたが、ショパンがパリで師事するかどうか迷った尊敬する先輩だそう、
何か独特な曲でした

実際は、師事しませんでしたが、ピアノ協奏曲第1番はカルクブレンナーに献呈されたそうです
そして、ショパンが3曲演奏ました、今日の務川さんはピアノにずっと譜面を置いいましたが、3曲目は暗譜で
演奏会で取り上げられる機会は少ないが、複数の曲想が絡み合った作品、この曲も明日演奏される
最後のベートーベンの30番も独特の味わいでした

数回のカーテンコールのあと、マイクを持って登場した務川さんから、今回のリサイタルについての解説が、
本日演奏されたフォルテピアノはウィーン式のピアノだそうで、ショパンも後期の作品になるとモダンピアノに近い形態に改良されていったそうです
続けてのアンコールは、ショパンがカルクブレンナーに献呈したピアノ協奏曲第1番より第2楽章がしっとりと演奏されました
今日はマダム層のお客さんが多かったけれど、非常にマナーが良く、気持ち良かったです


 

2月19日19時 サントリーホール

指揮/ヤクブ・フルシャ
ヴァイオリン/ヨゼフ・シュパチェク

ドヴォルザーク/ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53
アンコール
ドヴォルザーク(A.リーム編):ユーモレスク第7番 ト長調 作品101-7
ブラームス/セレナード 第1番 ニ長調 作品11

2月定期3番手はフルシャ、N響には3度目の登場となる
当代きっての人気指揮者の一人で、バンベルク響、ロイヤルオペラのシェフと務める傍ら、次期チェコフィルの音楽監督にも決まっている
今後しばらくはN響で聴く機会は無いかもしれない

今回のプログラムは名曲プロではないのは良いのだが地味、
前半のドヴォルザークVn協は人気の作品ではないが、それなりに演奏されている印象
しかし、前にも書いたが前の席に大きな頭があり、ソリストが全然見えず、ストレスが溜まる
目を閉じて聴いていたら、2楽章でうっとりして寝そうになった

今回のソリスト、シュパチェクは音色も豊かで、音圧も十分、久々に良いヴァイオリニスト発見
帰ってすぐ演奏会の予定をチェックしたが、今回はN響との共演のみでリサイタルは無い、残念
フルシャと同郷で共演歴も多数だそうで、本日も息がピッタリだった
アンコールの即席カルテットによるユーモレスク、初めて聴いた編曲だが、心に沁みた
オケは12型、コンマスは郷古さん

後半は演奏がレアなセレナード1番、オケは14型、
実は私は約40年前のN響定期でこの曲をサバリッシュで聴いている
伯父さんが行けなくなったチケットを貰って聴きに行ったのだが、
前半の4つの最後の歌に比べ、後半のブラームスは何とも退屈な曲だったという記憶しかなかったのだ

しかし、フルシャの丁寧な指揮で、そした過去の印象は払拭された
びっくりするほどニュアンスに富んだいい曲だった、
個人的には交響曲2番の原型の様なイメージを受けた

2月16日19時 サントリーホール

指揮/エリアフ・インバル
ソプラノⅠ/ファン・スミ
ソプラノⅡ/エレノア・ライオンズ
ソプラノⅢ/隠岐彩夏
メゾソプラノⅠ/藤村実穂子
メゾソプラノⅡ/山下裕賀
テノール/マグヌス・ヴィギリウス
バリトン/ビルガー・ラッデ
バス/妻屋秀和
合唱/新国立劇場合唱団
児童合唱/東京少年少女合唱隊

マーラー:交響曲第8番 変ホ長調《千人の交響曲》

インバルの第3次マーラーチクルス第2弾は千人
私が初めてインバルを聴いたのは1979年に日フィルを振ったマーラー9番だった、それから47年近く経過したと思うと感慨深い
その後、インバルはブルックナー、マーラー、さらにショスタコーヴィッチの交響曲全集を完成させ、わたしもCDはずいぶん買った
だが、若い時分はコンサートホールから足が遠のき、コンサートにそれなりの頻度で通うようになったのはこの10年くらい、
都響の第1、2次マーラーチクルスは全く聴いておらず、インバルの千人も今日初めて聴くのだ

私はマーラーの交響曲の中で千人が一番苦手で、好んで聴くことは無い、
2年ほど前に、N響ルイージで聴いた演奏も、まったく頭に入ってこなかった、ルイージはマーラー指揮者ではないと思う
しかし、インバルは正真正銘のマーラー指揮者、期待大

まず、P席に合唱団が入場し、続けてステージ最後部に児童合唱が入場、
オケは16型で、コンマスは矢部さん、隣に山本さん、左手には、ハープ4台、オルガンのコンソールも
最後に歌手、そしてインバルが入場、

とにかく凄かった、インバルは全身マーラーの指揮ぶり、
千人を初めて最初から最後まで、緊張感を保って聴くことができた、歌もオケも最高
2階席のバンダの位置は予告されていたけど、隠岐さんは何処にいたのか確認できなかった

フラブラなど無く、盛大な拍手が湧き起こった
そして、3回目か4回目のカーテンコール、矢部さんの弓の合図で弦楽でハッピーバースデーの演奏が始まり、合唱も加わり、インバルの90歳を祝うイベントが有った、
その後、ソロカーテンコール、さらに矢部さん、山本さんを従えて再登場した