10月14日14時 ミューザ川崎

出演

指揮:ジョナサン・ノット 
ソプラノ:カテジナ・クネジコヴァ 
メゾソプラノ:ステファニー・イラーニ
テノール:マグヌス・ヴィギリウス
バス:ヤン・マルティニーク
合唱:東響コーラス

曲目
ドビュッシー/ノット編:交響的組曲 「ペレアスとメリザンド」
ヤナーチェク:グラゴル・ミサ(Paul Wingfieldによるユニヴァーサル版)

久々の川崎定期は通常日曜なのだが今回は土曜ということで、重なった日フィルを金曜に振り替えた次第
川﨑定期を日曜の東京定期と振り替える手もあったのだが、土曜の夜はN響のAプロが予定されていた、マラ3、ブル5と聴くと精神が崩壊すると思って、このようなスケジュールになった
周知のようにブロムシュテットの体調不良でAプロは中止になってしまい、今日のハシゴはなくなった、Aプロに続きBCプロも代演が発表され今年のブロムシュテットの来日はキャンセルとなった、マエストロの健康状態が気になるところだ

ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」の組曲は初めて聴く、試みとしても珍しいのではないだろうか
多数の曲から物語性を考慮して曲を紡いでいく方式の組曲はプロコフィエフのロメオとジュリエットに倣ったものか
プログラムを見ると演奏予定時間が49分とある、「ペレアスとメリザンド」自体を観たことがないので何とも言えないが、組曲としては結構なボリュームに思える
しかし、聴いてみると実に聴きやすく、もう一度聴きたいなと思ってググってみたら、ノットがスイスロマンド管を振ったCDが出ていた

休憩後は本日の目玉、グラゴル・ミサ
去年、都響大野さんで初めて聴くことが出来たが時を置かずに再び聴けて喜ばしい限りだ
都響で聴いたのは、1927年第1稿で、最後に演奏されるイントラーダが最初にも演奏される点が私が愛聴してきたクーベリック盤と異なっていた
今日演奏されるPaul Wingfieldによるユニヴァーサル版については、特に解説は無かったが、演奏はやはりイントラーダから始まった
都響の演奏と比較しても仕方ないが歌手は今日の方が良かった、妻屋さんもデカいが今日のバスもデカかったな、テノールは何となくノットを一回り大きくした感じだった
合唱の方は都響の新国立の方に一日の長があったか、そろそろ団員たちの間隔も詰めてもいいのでは
オルガンは大木さんだと思うがプログラムには無表記、何でだ

オケは両曲とも対面の16型、一般参賀あり

10月13日19時  サントリーホール

指揮:カーチュン・ウォン[首席指揮者]
メゾ・ソプラノ:山下牧子
女声合唱:harmonia ensemble
児童合唱:東京少年少女合唱隊

プログラム
マーラー:交響曲第3番 ニ短調

ウォン首席客演指揮者に就いた2年前、就任記念にマーラー5番を、同年に4番も演奏された
演奏にはマーラーの孫娘の言葉も寄せられ、ウォンのマーラーに対する並々ならぬ意欲が感じられたが、
何せ5番は超ポピュラー曲なので、私の耳は麻痺しており、ウォンの指揮にはあまり感動しなかったのを覚えている

去年は、しかし、マーラーは取り上げられず、どうしたのかと思っていたが
首席指揮者就任の記念演奏会に3番をぶつけてきた
本来は、土曜の会員なのだが、他公演とぶつかって今回は金曜に振り替え、客席は満員御礼とは行かないが上々の入りであった
オケは16型、P席には女声だけでなく、児童合唱団も最初から待機している

そして演奏は素晴らしいものだった、チェンは暗譜でオケの隅々まで気を配っているのがわかる
日フィルは団員の平均年齢が高そうだから若いウォンで大丈夫なのだろうかと心配したこともあったが、
この2年余り共演を重ねることで、ウォンの演奏意図が伝わりやすくなって来たのだろうか

1楽章のホルンから緊張感が途絶えることなく演奏が展開されたが、特に6楽章が良かった
真綿でくるんだような音色、こんなに優しい6楽章の演奏は聴いたことがない、極上のカタルシスを得た
演奏後に若干早めの拍手が有ったのが残念だったが、聴衆の反応も凄かった、一般参賀あり

 

10月11日19時  芸劇

指揮: 坂入健司郎
指揮: 伊藤心(合唱指揮)
合唱: Coro Oracion

曲目
ブルックナー/Os Justi(正しい者の口は知恵を語り)WAB30
ブルックナー/Locus iste(この場所は神によって創られた)WAB23
ブルックナー/交響曲第9番 WAB109(新補筆完成版)

チラシの中から発見したコンサート
9番の4楽章版は8月にPMFで聴いたばかりだが、どうやら別の補筆版のようなので好奇心を抑えられずに来てしまった

坂入さんは初めて聴くが、何となく気になっていた存在、慶応の経済を出て、一旦普通に就職したが音楽活動にするよう縫いなったという異色の経歴の持ち主
といっても、若杉弘さんは慶応経済を、矢崎彦太郎さんは上智理工学部をそれぞれ中退して音大に入り直しているし、古くは朝比奈隆も京大法学部を卒業しているので、異色というほどのものではなく、却って音楽への強い情熱の証なのではないだろうか
タクティカートオーケストラも名前は聴いたことはあるが初めましてだ
会場の入りはこの種のコンサートにしては上々

最初はオケ抜きでブルックナーの合唱曲を2曲、
向かって左の女声のブロックの真ん中に男声陣と同じ黒服の観た感じ男性がいた
口の動きから女声パートを歌っているようだが、何かすごく気になった
ともあれ、両曲とも初めて聴いたが、曲も合唱も指揮も良く、心が洗われた、

その後、ステージに坂入さんと、今日演奏される4楽章の補筆を手掛けた石原勇太郎さんが現れ、合唱指揮の伊藤さんと3人でのトークコーナー
合唱指揮の伊藤さんは女性で音大一年生という、坂入さんが合唱コンクールで耳にして、本日の演奏会にスカウトしたそうだ
そして、肝心の4楽章については。石原さんによると、ブルックナーは4楽章についてかなり筆を進めており、残された楽譜は多いと、実際に分厚い楽譜を示された
しかし、これまでの補筆は、これら楽譜をスケッチも含め、すべて含めるように構成されているものばかりだという
石原さんの補筆では、テデウムや同じ時期に改訂していた4番の3稿などからの引用も含めたそうだ

休憩後、壇上には14型のオケ、ホルンも数が揃っている、オケは平均年齢20代だそうで、特にVnは女性率が高い
坂入さんの指揮は、ブルックナー好きを名乗るだけあって、堂々としたもので先日の高関さんほど遅くなくいい感じ、
本日の演奏のために沢山エキストラが入っていると思われるのでアンサンブルは微妙だったが、ホルンをはじめ管楽器が優秀で、クライマックスでの音量は先日のシティより2割3割増しの迫力だった

そして補筆の4楽章、全体的にはこれまで聴いていた補筆版と同様な展開で、後半部分にテデウムなどの要素が入っているように思えたが、どこがと言われると正直良く分からない、
もうすこし解説を充実させてほしかった、でもまあ、普通に楽しめました