10月13日19時  サントリーホール

指揮:カーチュン・ウォン[首席指揮者]
メゾ・ソプラノ:山下牧子
女声合唱:harmonia ensemble
児童合唱:東京少年少女合唱隊

プログラム
マーラー:交響曲第3番 ニ短調

ウォン首席客演指揮者に就いた2年前、就任記念にマーラー5番を、同年に4番も演奏された
演奏にはマーラーの孫娘の言葉も寄せられ、ウォンのマーラーに対する並々ならぬ意欲が感じられたが、
何せ5番は超ポピュラー曲なので、私の耳は麻痺しており、ウォンの指揮にはあまり感動しなかったのを覚えている

去年は、しかし、マーラーは取り上げられず、どうしたのかと思っていたが
首席指揮者就任の記念演奏会に3番をぶつけてきた
本来は、土曜の会員なのだが、他公演とぶつかって今回は金曜に振り替え、客席は満員御礼とは行かないが上々の入りであった
オケは16型、P席には女声だけでなく、児童合唱団も最初から待機している

そして演奏は素晴らしいものだった、チェンは暗譜でオケの隅々まで気を配っているのがわかる
日フィルは団員の平均年齢が高そうだから若いウォンで大丈夫なのだろうかと心配したこともあったが、
この2年余り共演を重ねることで、ウォンの演奏意図が伝わりやすくなって来たのだろうか

1楽章のホルンから緊張感が途絶えることなく演奏が展開されたが、特に6楽章が良かった
真綿でくるんだような音色、こんなに優しい6楽章の演奏は聴いたことがない、極上のカタルシスを得た
演奏後に若干早めの拍手が有ったのが残念だったが、聴衆の反応も凄かった、一般参賀あり