星組大劇『1789』観劇感想⑦ | ★F**kin' Perfect★

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徒然なるままに、つらつらと。。。

の続き右矢印ここからは個人の感想(主に月組版との捉え方の違い)

 

ロナン&オランプ(礼真琴・舞空ひとみ)

トップコンビが演じているため、二人の物語がより浮き彫りになって、恋に落ちる過程が

よくわかるように。月組版は時間的制限というか、描かれ方的にも

どうしてもオランプの気持ちの変遷が分かりづらいですからね。

 

“バスティーユの恋人たち”という副題も、月組は二組のカップルという感じですが、

今回はロナンとオランプのことなんだろうなと。(もちろん広義的には

アントワネットも入っているだろうし、ダントンやデムーラン、「♪サ・イラ・モナムール」で

踊っていたすべての恋人たちも含まれて来るとは思いますが)

 

龍ロナンはまさおさんの持ち味もあり、「農民・・・!?」となってしまうというか(笑)

隠しきれないキラキラオーラで、一市民にもかかわらず革命のヒーローとして

産み落とされた、まさしく“宝塚のロナン”という感じでした。

もし生き残ったら、歴史に名前が残る人物になってたんじゃないかと思うくらい。

 

一方礼ロナン、等身大の青年で、生きるのにもがき死んでいった雑草ロナン。

革命家3人よりも年下で可愛がられ。でも大勢いる中の革命家の仲間の一人という感じ。

私たちはロナンを中心に物語を見ているのでドラマティックな人生にも思えるけれど、

きっと革命家3人にとってはその後の人生が壮絶すぎて、きっとロナンのことなんて

忘れてしまうのだろうなと。覚えているのはオランプだけ。そんな感じのロナン。

 

礼ロナンの変遷というか、気持ちの変わり方は演出の変更も相まって

分かりやすく感じました。龍ロナンは、もう存在だけで納得させられるものがあるw

 

・親を殺され復讐と土地を取り戻すため、とにかく村にとどまっていては何もできないから

パリに出てみる。

 

・でも結局何をしていいかわからず無一文でふらついていたところ、何やら人だかりの中で

キラキラした目で小難しいことを演説している人たちに出会い興味を持つ。

 

・実際会って話を聞くと、これまで考えても来なかった“自由”と“平等”はまさしく

自分が最も欲していたものであり、彼らの理想に心惹かれる。そして、何より今まで

別世界の住民と思ってた人たちから兄弟扱いされ心から喜ぶ。

今回初めて気が付いたことなのですが、今普通に理解している“自由”と“平等”という

概念すらこの時はわからない、あるいは持ち合わせていなかった人たちが、

始めてこの言葉に触れた時は衝撃的だったと思う。支配されている側は心躍らせ、

支配者側は笑い飛ばすか、怒り狂うか、それか恐怖に慄くか。。。

 

・ギリギリの生活の中でも多くの仲間たちに囲まれて自分も“自由と平等”のために

役に立っていると、ある意味理想に生きていたところ、ソレーヌとペイロールとの再会。

自分は何もしていないのに高貴な身分の気まぐれな一言(と当時は思っていた?)で

投獄され鞭うたれ、ボロボロになりながらも戻ってきたら煌びやかな服を着ていた

ブルジョワの些細な苦労話に一気に現実を突きつけられ。そんな連中が自分たちの

代表だという。自由、平等とは?本当の意味でロナンも考えたことでしょうね。

 

・ここで傷心のオランプに再会しなければ、革命家たちとは気持ちが離れたままだったのでは?

身分が違っても自由と平等の狭間でもがいている人がいて、少しは穏やかになったロナン。

そこへ、さらに穏やかになったwソレーヌとも再会し、時流の中で必死にもがいて戦っている

革命家たちを見て、結末を見届けるために再び兄弟に戻ったロナン。

 

・「そっからは皆さんご覧になった通りです!」「簡単に締めくくるな!」

と、決して面倒になったわけでなく(笑)その後は割とロナンは「革命を成功させる」と

「オランプと幸せになって土地も取り戻す」ぐらいなので、割かしわかりやすいかなと。

今回の新曲で、より一層ロナンが自由の中でも「愛し合う自由」を求めているのがわかる。

 

オランプの造形は、よりスゴツヨ感がましたのはなこちゃんだからか(笑)

アルトワ伯に牢番の娘かと言われて言い返すところとか、基本アルトワ伯に

モノ申す時が強気すぎて少しハラハラアセアセ一方王妃のことは心から好きなんだろうなと。

それがお役目だからといいロナンの提案を断るところも、心のどこかでお役目を盾に

王妃から離れがたいものを感じていたんでしょう。実際、王妃が言うように

オランプの仕事は王太子の世話であり、亡くなった時点で仕事はないのだから。

 

そんなオランプなので、前記事にも書きましたが王妃との別れの涙の演技は

コチラももらい泣きえーんお役目を離れる=今生の別れなわけですから。

(そして、今回実際今生とは言わないですが、くらっちとの別れとも重なって余計に)

月組の時は、バスティーユ後は父親と一緒にロナンの村を再興するのかなと思いましたが、

今回のオランプはその後革命に投じて行く末を見届けるのかなと。王妃の処刑にも

涙しながら立ち会ってそうな、そんなオランプです。そして、、きっとオランプはジロンド党に

なりそうだから。。。。こっから先の話はあんまり妄想はしたくはないですね。

 

オランプがロナンを好きになったのは、おそらくお礼にキスをされたシーンだと思うんですが。

その前のやり取りが何ともことなこらしいというか(笑)ルーチェとアンジェリークかなとにひひ

ロナンがオランプの中に自分を見ていたように、この短いやり取りの間でもオランプも

ロナンの中に必死にもがくしかい生き方を知らない自分を見ていたのかもしれませんね。

 

今回のなこオランプの演技で一番好きだったところは、ロナンに罪を着せるところ(笑)

前回よりコメディさが少しまして、上のやり取りもですけど礼ロナンとも息ぴったし!

ロナンが振り切ろうと必死にもがくところ、なこオランプにがっちり掴まれてたら

振り切るのも大変だろうなとも思ったりwそんななこちゃんに運動会めっちゃ期待(笑)

 

 

そういえば本人たちも言ってましたが、ここ最近ずっとなこちゃんの方が身分が上なんですよね。

『ロクモ』対等?でも雇われ身分なら礼君の方が下?最終的に夫婦

『眩耀』谷の姫であるなこちゃんが上か?最終的に夫婦

『エル・アルコン』ほぼ平等。身分的には礼君が上か

『ロミジュリ』平等

『柳生忍法帖』なこちゃんが上か

『王家』なこちゃんが上

『めぐ会い』なこちゃんが上

『モンテ』平等?最終的に夫婦

『ディミトリ』なこちゃんが上

『1789』なこちゃんが上

 

ちなみに礼君の死亡率と投獄率

『ロクモ』死亡

眩耀』投獄

『エル・アルコン』死亡

『ロミジュリ』死亡

『柳生』投獄

『王家』死亡・投獄

『めぐ会い』何もなし

『モンテ』投獄

『ディミトリ』死亡・投獄

『赤と黒』死亡・投獄

『1789』死亡・投獄

幸せなのが『めぐ会い』しかないあせるいや、死に際が見事すぎるし投獄させて

拷問させたいのもわかるけど(笑)今回あまりに拷問のプロだった。

たまには、、、幸せな物語もいいけれど、、、次もまぁハードよね汗

 

 

この調子だと一体いつまで続けるのか、、、続く右矢印