星組大劇『1789』観劇感想⑧ | ★F**kin' Perfect★

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徒然なるままに、つらつらと。。。

の続き右矢印ザックリ行く(予定)

革命家3人(暁千星・天華えま・極美慎)

月組のデムーラン、ダントン、ロベピが柔和さ、剛毅さ、真面目さで3人で平等に

革命を引っ張っていく感じだとしたら、星組は力強さや芯の強さ、剛毅さとバランス感覚、

冷徹と影でデムーランがリーダーだけどカリスマすぎる、ロベピが一本気すぎて

周りが見えていない、そんな二人を影ながら支えるダントンって言った風。

今回の中で一番月組とアプローチが違うなと思いました。

 

最初あり君はロベピじゃないかと思ってたんですが、幕を開けたらデムーランそのもの。

若干ジェロニモさが残っているのはご愛敬(笑)演説が上手いのもカリスマ性があるのも

そのはずで、考えたらベルナールの元になった人物ですもんね。

民衆のパワーに一人でも押し負けない、そんな力強いデムーラン像だったと思います。

才能ありすぎてちょっと空気読めない感じも、あり君に合う感じが(失礼w)

 

あり君の持ち味は陽。そういう意味では東宝版の「♪武器を持て」も合っている。

でもガンガン攻めてく月組版の「♪武器を持て」も聞きたかったなぁと。

リュシルとの身長差もすっぽり覆う包容力がでてて(でも内実リュシルに

上手い事転がされてそうな感じもありw)いいバランスだったと思います。

 

ロベピは演者もですが、観る側も初演当時と『ひかりふる』を見てからと

捉え方が違いますもんね。そういう意味では、結末が見えるロベピ像だったと思います。

真面目なのは同じですが、たまきロベピはどこか朴訥として陽の気もあり。

「腐ったはらわた抉り出す」とか言い出しちゃって、一体どうした?感もありましたが(笑)

(でも、あそこのたまきち君は本当にカッコよかった。そして極美君もカッコよかった。

手を前に出す振りとかめっちゃ空手の正拳突きっぽかったのはご愛敬ですがw)

 

極美君は常に神経質な感じも漂わせていて。3人の革命家と並んで明るい場面でも

一人影を背負った感じがするんですよね。元々極美君の持ち味がまぎれもなく陽だから、

ここでの成長が凄くうかがえると思います。一番印象的なのは「♪自由と平等」で

ブチギレ案件なこと。美しい顔を歪ませてロナンに本気でブチギレてて。。。

ダントンが間に入らなかったら刃傷沙汰になってたんじゃないかぐらい。

 

ダントンは黒髪浅黒でさらに剛毅さがでて、よりロナンに近しい感じというか

あんちゃんぽさが出てましたね。その分色気もでてて、女に苦労せんやろとも思いましたが(笑)

多分一番ロナンたちと自分たちとの立場の(育ちの)違いも理解してて気を配ってて、

行動がよく出てるのはやっぱり「♪自由と平等」で。普段は剛毅で細かい事気にしない風を

装いながら、ロベピやロナンを宥めながら立ち回る一番のバランス感覚の持ち主。

多分普段もロベピやデムーランを立てて前にはあまり出ないのかなとも。

 

常に一緒にいる3人ですが、「♪デムーランの演説」でダントンが、「♪パレ・ロワイヤル」で

ロベピがいない意味を考えたりすると、また違った目線で楽しむことができますね。

 

この3人といえば、ダンサーでもあり。印刷工の人たちは元々ダンサー揃いですが、

バスティーユ前の「♪肌に刻み込まれたもの」のダンスがカッコよすぎて必見ですね!

 

 

革命家の恋人たち(小桜ほのか・詩ちずる)

友人に真っ先に送った感想が、「ほのかちゃんが上手すぎて引く」でした(笑)(誉め言葉)

それほど、あまりにこれまでのほのかちゃんと違ってて(『赤と黒』で片鱗はあったけれど)

宝塚の娘役の枠組みから大きく解き放たられたソレーヌ像でした。

はーちゃんもみくちゃんも上手かったけれど、、、今回のMVPを一人上げるとしたら

間違いなくほのかちゃんだと思います。

 

元々の持ち味は鈴のようなきれいな高音と、儚げな、でも少し毒も籠った演技。

ずっとほのかちゃんの存在は知っていたけれど、印象に残ってた一番昔の記憶は

『ドクトル・ジバゴ』だったと思う。繊細でいて優しくて、でもちくっとした毒もあり。

多分アロイジアでもロクサアヌでもリジーでもそれは感じてて、ほんまに上手いなと。

でも、『赤と黒』でそのほのか像を一気にひっくり返されはしましたが、、、今回はね。

 

兄に置いて行かれて「どうやって生きたらいいの!」と叫ぶ声。「♪叫ぶ声」がなくなった分w

そのセリフ一つに思いがすべて込められましたが、特筆すべきは再会後娼婦に身を落として

(という言いかたが今回の物語的に良いのかどうか)メイクも髪型も変えての熱唱。

ライビュでもすごかったですが、あの体から搾り取るような地声での歌声を生で聞いたとき、

劇場中が震えていたと思います。特に声が薄くなりがちな高音で一番アクセントを

持ってきてるのが、彼女の技量も相まってもう震えるしかない叫び

 

カフェでの仕事を見つけて柔らかくなったソレーヌもまたいいですね。

それがなんとなく年相応な感じで「リュシルと友達になったの🎵」と

嬉しそうに報告するところが可愛くて。ようやく幸せになれたのだなと。

 

でも、2幕はじめやバスティーユに攻め込むときは鬼の形相で(笑)

(いや、個々の星娘大体全員スゴツヨな表情なんですけれど)

なんか、色々と情緒が狂わされました(笑)本当に今回のMVPです。

 

ソレーヌに比べて出番は少なめのリュシルですが、「♪武器を持て」で

デムーランとのハモりも増えて少し出番は増えたか。

月組版のリュシルと比べても学年が下にはなりますが、言葉の端々に

しっかり者のリュシル像が見え隠れしていて。ロナンに声をかけるところも

彼女なりのフォローが見える気がします。

 

 

革命家関係者

ロナンの代わりに(笑)行き倒れている乞食の世話を焼いたり、

怪我をして帰ってきたロナンに言葉自体はきつめだが優しさに溢れてたり、

バスティーユ前夜にシャルロットに身をかがめるよう注意して実際の戦場では

真っ先にシャルロットをかばったり。あんまし鼾がうるさそうに思えないマラー(笑)

 

印刷工仲間の4人、今回は夕渚君、ほまれ君、さきっぽ、きさちん。

月組の時もですが、星組きってのダンサーぞろいですね!

この4人がガンガン踊る「♪自由と平等」は必見!(まぁ必見じゃない場面はないですが)

アドリブと思われる天使が舞い降りるシーン、楽では皆できさちん待っててあげました。

星組きっての笑いの伝道師、さきっぽがいますからね(笑)東京でも楽しみです!

 

この4人も濃いんですが、個人的に色々役をやっている夕陽君と鳳真君の濃さに

毎回やられてます(笑)存在感がありすぎる!

 

月組でも癒しの存在だったシャルロット。今回のるりはなちゃんもとにかくかわいいドキドキ

毎回毎回お使いが上手くいったときに「よし音譜」ってなるのも可愛いし、

オランプの代わりにラマールにくっつくのも可愛いし、革命前夜に

色んな人にかまわれて、なんなら自分が得意げに教えてあげるのも可愛いし。

そんな可愛いシャルロットが最前線に立つのはやるせなさも感じたり。。。

 

るりはなちゃんの歌声が好きなので今回まったく堪能できなかったのは残念ですが、

とにかく可愛さを余すことなく出し切ってくれてたのでアップ

 

 

続く右矢印