④のつづき
脚本の話はこれで最後
皇帝の重臣、王允の邸宅。助かることは話の都合上わかっていても、
すぐに水に溺れた女性を助けたエピが出てきて、変に先延ばししない親切仕様。
そんな王家では、王允が曹操に宝剣を渡して暗殺未遂事件を起こしたことが
いつバレるともしれず、乱れ切った宮廷を後にして逃げようと王允妻が提案するも、
最後まで忠義を尽くすと王允。正直王允が残ったところで王室に対してできる事は
何もなく家族を思うなら逃げ出すべきだと思うんですが、忠誠心からその選択はできず。
その宮廷。皇帝の玉座に素足で足を投げ出して座る董卓のなんと不遜なこと。
目も血走って、クマもあり。どんだけ不摂生な生活を送っているか窺い知れます。
部下たちが揃っている中で呂布だけが戦場にあるのは、武働きで雪蓮を失った辛さを
紛らわせているのと、戦場だと自分が獣として人を屠っても何も問題ないからか。
戦場なのでずっと赤兎馬がいるわけですが、ずっと狂気の中にいるのかと思うと![]()
まぁ、宮廷も狂気にまみれているわけですが。一人ニコニコで食事する牛甫よ(笑)
先ほどチラッと話のあった曹操による董卓暗殺未遂事件。
とうとう董卓にバレ
さっきの王宅では話だけでしたが、一瞬だけ曹操に宝剣を
渡す王允の姿が、明確に董卓にバレてしまった演出でもあるのかな?
ここで侍女の手元が狂って董卓を傷つけてしまい、董卓が怒り狂うシーン。
タイミング的に王允の謀反がバレた時だったので、実はこの侍女、王允と通じてたり
してたのではとも(別人ですが、他の侍女も通じていましたしね)
李儒が王允の娘を差し出させる提案をした時も顔を上げたりして、
逐一董卓陣営の動向を報告していた。そんな設定もあったら面白いですね(笑)
余談と言うか。ここでの董卓、いい加減やつれているしやっていることは
ひどすぎますが。。。なんともいえずエロおじですよね![]()
王邸に戻り。記憶は失っても元気を取り戻した雪蓮を囲うように家族団欒の王家。
と、そこへ王允は貂蟬に董卓の元へ行ってくれと懇願し。
寝所こそが董卓を倒す最後のチャンスで、一家の存亡は貂蟬にかかっていると。
ぶっちゃけね、無理すぎでしょと![]()
原作の董卓、普段から酒池肉林に浸り、貂蟬の色香に惑い呂布と仲違いをします。
そもそも、原作ではその前の暗殺未遂の剣だって王家に伝わる七星宝剣を
使ってるんだから裏で王允がいるのを分かりそうなところ、バレずにいたため
王允の貂蟬を使って仲違い策にもハマってしまいます。
そこはおだ董卓陣営。きちんと王允が裏で手を引いていたことはわかってましたし、
そこから再び王允が刃向かうのも承知のうえ。(実際にバレてましたしね)
たまたま呂布が愛した雪蓮と入れ替わったからこそのあの結末でしたが、
本物の貂蟬だと呂布はついてこずにあっけなく寝所で殺害。
というか、その前の演舞のシーンで雪蓮に対しては殺意を認めつつ思わず寝所に
入れてしまいましたが、あのシーンで真貂蟬が演じきることができたかどうか。
どちらせよ、董卓は倒せず、王家は一族もろとも処刑されてたでしょうね…
雪蓮の王家に対する恩義、戦場をを駆け抜けんとする男勝りな芯の強さ、
そして何より美貌の貂蟬になり変われる器量に助けられる形となりました。
いざ、董卓に召し上げられる貂蝉、もとい雪蓮。ここでも運命の神様がイタズラを。
普段は戦場にいるはずの呂布が、この時は宮廷に参じていて雪蓮と再会。
雪蓮が王家に拾われていなければ。曹操の暗殺未遂の影に王允がいると
ばれていなければ。李儒が王允の娘を差し出させようといわなければ。
雪蓮が貂蝉の身代わりに立候補しなければ。
そして、この時呂布が戦場から戻っていなければ、この再会はなかった。
そして、その運命の再会は董卓をも巻き込んで・・・
貂蝉にかつて愛した女性の面影を観た呂布。と言うか同一人物ではありますが![]()
そんなこと、呂布にはわかっちゃいない。おそらく雪蓮ではないはずだ。
そう思いつつも、雪蓮を追わずにはいられなかったでしょう。
一方、雪蓮。毒を塗った短剣片手に決意を新たにするシーンは、
じゅりちゃんの持ち味が遺憾なく発揮されててカッコいい![]()
が、そこはおだ董卓。雪蓮の殺意なぞとっくにお見通しであり、切り殺そうとし。
そこへ現れたるは呂布。とっさに雪蓮を庇うばかりか、董卓を背後から切りつけます。
ちょっと意外だったのが、呂布の反意を知りつつ呂布に対して背を向けたこと。
董卓にとっては呂布は飼い犬であり、飼い犬に手は噛まれないとでも思ったのか。
でも呂布は獣は獣でも飼い慣らせるはずもない猛獣。董卓にすら牙を剥きます。
雪蓮を助け出し、洛陽から連れ出そうとする呂布ですが、雪蓮に私を憶えてないか?
と問いただすところが切ない。その後の回答を聞いた時のがっかりした表情たるや。
そうなんですよね。呂布はもしかしたら…という思いはあっても、確証はない。
なくても、女を助けて、董卓を切った。それほどまでに、雪蓮の面影を持つ女性に
生きててほしかった。どれほど雪蓮に対して贖罪の気持ちを抱きながら生きてきたことか。
直後、雪蓮が生きていたとわかったときの嬉しそうな呂布の表情といったら![]()
変にがっかりモードを長引かせず、すぐに雪蓮と判明してよかったです。
そして、あの表情はおそらく今までの呂布では考えられない表情。
雪蓮を口説き落とす時も笑顔でしたが、あれはあくまで装った表情であり、
心からの笑顔は全編通してあの瞬間だけだったのではないでしょうか。
その時、呂布が獣から人間になった瞬間でもありました。雪蓮の手をとる呂布にキュン![]()
としている間もなく、董卓の死は場内の武将たちにも知れ渡れてしまい。
怒り狂う李粛と対照的に、自ら厄災を招き入れたと暗に董卓を非難する李儒。
このときの李儒に対して誰何する李粛の目のバッキバキ具合が![]()
瓦解したと思われた連合軍(ここの登場シーンがやけに戦隊風で楽しいw)も迫り、
董卓の骸も「幸い」そこにあるので、自ら殺したことにして下ろうと提案する李儒。
董卓を裏切り連合軍に下ろうとすること、董卓の死を「幸い」と表現すること、
その前の董卓の行為を非難したこと。李粛にとっては3アウトといったところか。
崇高なる董卓を汚す裏切り者として、その場で刺し殺してしまい![]()
個人的には董卓が行ったどの行為よりも、この時の李粛が怖かった。。。
兵たちは李粛が剣を抜いた瞬間に真っ青になってましたが、
牛輔だけは気が付かず李儒を指すまでのほほんとしていたのが牛輔クオリティ(笑)
正直、牛輔としても李儒の提案に乗ろうとしてた気も。そんな牛輔も、李粛が李儒を
殺害したときは「やべぇこいつ。。。」となり、李粛の命令に従います。
次々襲い掛かる兵たちを、雪蓮を庇いながら倒す呂布。その強さは相も変わらず
圧倒的ですが、その呂布に対し李粛は畏れる心こそが鬼神たらしめると。
それもあるし、さっきも言ったように雪蓮を助けたことによって呂布は獣から人になり、
そのことが呂布の獣の如く強さを削いでしまったようにも思えました。
結果、雪蓮を庇うことによって呂布は切られ、雪蓮もまた刺されてしまいます。
絶対呂布一人だったら逃げきれましたからね・・・人になった結果がこれとは辛い。。
そんな呂布に対し、遠巻きで毒矢を射かけ、焼き払うという徹底ぶり![]()
ただ、その徹底ぶりがひと時だけ、呂布と雪蓮に時を与えてくれました。
最期の最期に雪蓮が記憶を取り戻し、真実の愛をかわす二人。
呂布の苦しみ、怒り、犯した罪をしり、それでもなお呂布の想いを受け取り愛と表現する。
雪蓮の慈母の如く深い愛に、呂布の心も最期にして救われた![]()
息を引き取った雪蓮を優しく横たえ、亡くなってもなお雪蓮の前に立ちふさがる呂布。
矢の嵐に少しでも雪蓮の遺体が傷つくことがないようにとのことなのでしょうね。
仁王立ちする呂布に次々と矢が刺さりとうとう力尽き
それでもなお死んでいなかった。
骸を洛陽もろとも燃やし尽くせと李粛の命により炎上する洛陽。
常に自分の周りに纏っていた炎の精に導かれるように、最期の力を振り絞って、
それでもなお貂蝉を庇うように折り重なって落命する呂布の姿にもう涙しかありません![]()
この時、兵1は李粛に呂布の方天戟を渡され呂布の振りをするよう命令されますが、
これが本当に最後の最後にしてやられたなと。物語頭で兵1が
「呂布最後の裏切り」と言っていましたが、正しくその通り。
詳しくはまた次、演出の話の時に語りたいと思います。
本の話は終わりですが、『RYOFU』感想はまだまだ続くw![]()


