宙組『NEVER SAY GOODBYE』千秋楽感想 | ★F**kin' Perfect★

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徒然なるままに、つらつらと。。。

星組休演日延長がアナウンスされましたねえーん宙組と同じく

新人公演もアウトに、、咲城君、学年的にも星組生としても

最後の新公主演だったので本当に残念ではありますが、

今は無事に再開できる日を願うばかりです。

 

そんなGW真っ只中(私は仕事ですが)今日から月組『ブエノスアイレスの風』初日!

おめでとうございますクラッカーあり君も月組生として最後の公演になりますね。

最近毎公演思うことですが、どうか無事最後まで走り抜けることができますように、、、

 

 

先日は宙組『ネバセイ』配信で観劇。初演を映像でも観ていないので、

これが本当の初『ネバセイ』でした。正直観る前までは暗いそうだし、

スペイン内戦は正直疎いし、、、(と思ってたら『誰がために~』もスペイン内乱を

描いた作品だったんですね~キャパの有名な写真もスペイン内戦のものですし)

 

実際に観てみると、当時の人々がどんな思いで自身の土地と尊厳を守るため

戦ってきたのか、特に今の世情も相まって心を打たれました。

 

ただ複雑なのは、敵はファシズムですが味方の人民戦線も社会主義の援助を受けてる側。

スペイン内戦ってファシズムと社会主義国家の代理戦争ってことなんですね。

(朝鮮戦争しかり、キューバ危機然り、結局は大国のいいようにされるという)

 

アギラールを見て分かるように、かなり社会主義色に染まってるスペイン。

アメリカやイギリスが介入を嫌ったのも、結局ファシズムが勝利したのも

結局そのあたりが要因ってことなんでしょうね。その後、ファシストの擁護を受けた

フランコ将軍の独裁体制になり、戦後経って1975年まで続いたのだとかガーン

 

こんな近い歴史なのに全然知らなかった。。。最近でも国同士の歴史の認識違いで

ニュースにもなりましたが、結局のところ他国の歴史なんて自分たちが思っている以上に

よく知らないし、だからこそ学ばなければならない。そう、宝塚を見て(笑)

 

話を戻して。作中でも各国のオリンピアンが戦線に参加します。

全体で6万ほどいたとか。敵国であるはずのドイツやイタリアからも多くの人数が

参加しているのも何とも歴史は奥深い。どんな心情で戦っていたのでしょうね。

 

主人公のジョルジュはそんな男たちとは一線を引いて写真を撮り続けます。

この写真を撮るときに、無音になって制止する演出がなんとも上手い!

ジョルジュの人物造形が、自信を根無し草だとアナーキぶり

(そんなつもりはないかもですが)熱っぽさはなくどちらか言うと冷静。

だけれどキャサリンに事関しては自身のそばに置いておきたいとエゴをみせるところが

なんとも惹かれますラブ

 

そんな彼が写す側から写る側になったのは、一重にキャサリンに感化され?

ただ、なんとなく最後まで写す側でいて欲しかったいう思いも(それだとただキャパ)

「さよならと言わない」と行って去る(死ぬ)ところは見せず、カメラ(想い)だけは残す。

そういうサヨナラならではの画が先に出来上がって、ラストの流れができたとも。

ってか、キャサリンは国元に帰ったからですが、ヴィセントもあの戦争を生き抜いたのですね!

最後ヴィセントから手渡されてた(演出)のもよかった。

 

最近ずっと言っているかもしれませんが、この作品の誰が良かったって潤花ちゃん!

花總さんとは全く持ち味がちがうから彼女に宛てたのをどう演じるのか?!とも思いましたが、

持ち味が違うからこそ違ったアプローチのキャサリン像になったのでは。

(と言ってもダイジェストでしか見ていないので、今度花總キャサリンをきちんと見ようかと)

 

高音がやっぱり弱いのでキーを下げての歌でしたが、その分キャサリンの強さだったりが

上手く出ていたんではないかと。彼女の声色とか表情とか、無理せず大人の(しかも近現代)

女性が演じられる。本当にここ最近の伸び幅がすごいなぁと。

そんな彼女ですが、中世コスチュームものだとどう演じるのか気になるところでもあります。

 

あとはあれですね。宙組は総じてレベルが高い!全体のコーラス力、ダンス、

若手・中堅・上級生、皆こぞって穴がない!三拍子揃ってたそらが抜けてもなんのその。

そもそもトップから3番手までが経験豊富で、その後にもしどー君やもえこさんとかが

普通に控えてて、新公経験者で宙組の飛び道具・留依君がいて。若手には渋めのこってぃ、

キラキラ亜音君にしっかり者風色君、娘役2番手にはじゅっちゃん。もう、、ずるくない?(笑)

 

脚本的にはいい意味でもそうでない意味でも思うことは色々とありますが、

演者の演技力や歌唱力、なにより楽曲の素晴らしさで作品の力を押し上げていました。

いや~やっぱりワイルドホーン先生の曲は素晴らしいですね!

(一昨日もご夫妻で仲良く観劇なさっていましたね)

 

ただ。。。どうしても「♪One Heart」聞くと、たかこさんが歌詞を間違えて

途中で作詞してしまったため、あとに続く組子のコーラスが大変だった話を

思い出して吹き出してしまうw(しかも退団暫くしてそのことに気づく)いい歌なのに~ゲラゲラ

 

 

そんなこんなですが、本編以上にフィナーレが熱い!あのスパニッシュマント群舞見るだけで

十分おつりが来ますね。オラオラな男役とかっこいい娘役さんとの絡みもラブ

マントの翻り方も芸術的で、さすがバスタオルで練習しただけある(笑)(キキ君談)

 

本編中もデュエットありましたが、フィナーレのデュエットも攻めてますね~

初日映像で本気で驚いた銀橋シーンもですが、あの衣装であの開脚維持とか、

そもそも本編中の猛ダッシュとか。潤花ちゃんが随所に見せる身体能力が凄い!

前回『デリシュ―』ではバリバリ踊るシーンがなかったので、いつかなこちゃんみたく

男役を従えてのバリバリ踊ってるシーンが観たいなぁ!

 

エトワールは天彩ちゃん。潤花ちゃんの話ばかりしてましたが、彼女の伸び率も素晴らしい!

あんなかわいらしい娘役さんがあんなにも色気ある娘役さんに成長してキスマーク

でも歌いだしたら天使だし天使昨今の例もあるし、いつかどこかで誰かと組んで欲しいなぁ、、、

 

 

退団者は全部で5人。実はひそかに好きだったあられちゃんえーん男役時代はさほどでしたが、

娘役に転向してとにかく彼女を見てると元気をもらっていました。

踊りとか兎に角大きくて、いまだにチョット男役っぽくて(笑)笑顔もかわいらしかったですね。

せとぅの開演アナウンスが聞けなくなるのも寂しいし、宙組94期もかなこ君でラストえーんえーん

(宙組生94期の誰かかなぁと思っていたら、まさかのわかばちゃん!親しかったのかな)

 

そんな退団者を纏める真風君が完全にゆりかあさん状態に(笑)真風君の母性は

ちえちゃん母の時から溢れてましたからねw泣いちゃうあられちゃんにもらい泣き。

ラストのワンハートは何だかもうカオス状態で、重かった本編がかすんでしまいましたがw

 

次回大劇はまたまた楽しい作品、、、とはいかなそうですけど。

宙組×LDH。どんな作品になるのか楽しみですね!