東京の空（宙）に思いを寄せつつ、不意打ちな“らぶCALL”に
状態ではありますがw
そんな中空気を読まずに『Shall We』個人の感想です
まぁ今更感はあるのですが、
自分の記録用ってことで（最早記憶は霞がかってるくせに）全体の感想は①
で
ヘイリー・ハーツ（壮 一帆）
宝塚において“普通”でいる事は難しい。特に色濃いメンバーがいる今回のお芝居において
普通である事は、下手すりゃ“没個性”になってしまう可能性も
そんな“平凡なリーマン”を
普通に演じてるにも関わらず、誰かに食われる事もなくちゃんと“主人公”でした！
例えば“平凡なリーマン”をカッコよく演じているわけでもなく（まぁ壮さん自身はカッコいいし、
バーバラも好みらしいですがw）わざとキャラ立たせているわけでもなく（というか立ちようが
ないですが）逆に周りの濃いキャラたちと対比して平凡だから目立つ！ってわけでもなく。
冒頭で誰かが言ったように割と恵まれている状況ではあるけれども、平凡な家庭を持って、
平凡な仕事をし、性格も平凡。誰もがうらやむような家庭環境でもなければ、昼ドラに
出てくるようなドロドロでもない。めっちゃ仕事人間でもなければ、母性本能をくすぐるような
ダメ人間でもない（これはジャンが担ってましたがw）善人ではあるだろうけれど聖人ではない。
おおよそ、今までの宝塚の主役の中でも“身近な人物”と言えれるでしょう。
でも、そんな物語の中心人物にはなりえなさそうな人物にも関わらず、『Shall We』はヘイリーの
物語なんです。そんなどこにでもいそうな人の人生に皆が巻き込まれていく。（ヘイリー自身は
ただ色々と巻き込まれただけと感じているでしょうけど）もちろん脚本がそうだって言ってしまえば
そうなんですが、演じようとして演じるわけでもなくしっかりと物語の芯に立っている。
こんな難役をサラッと演じてしまう壮さんには本当に脱帽です
まぁね、実際にこんな人いたら惚れちゃいますよ(笑)中年でしょうけど別に中年太りしてる
わけじゃないし、くたびれた安物のスーツ姿だって哀愁感が素敵だし、奥様のおねだりだって
サラッと聞いちゃうし。それでいてそこそこ収入あるwあんな旦那、父親だったら文句なしです！
もちろん、内面の優しさはそれ以上
こんな書き方をすれば、ちょっと魅力的な男性に
思えてくるじゃないですか！それなのに気付いてない。本人も周りも。
でも、そんな人物だからこそどんどん人が集まってきて。割と我が強い元トップダンサーの女性、
実際にいたらあまりお近づきにはなりたくないようなラテン男、強烈オバハ・・オカン、
いつも下ばかり見ている草食系男子、今風なチャラ男、冴えない探偵。“社交ダンス”という
媒体はあるものの、実際にはヘイリーに吸い寄せられたように集まった仲間たち
（もしあのダンス教室にヘイリーが体験しなかったら、集まる事はなかったと思うんですよね）
ただ、逆の事も言えて。あのダンス教室に体験しにこなかったら、ここまでヘイリーの魅力が
開花されなかった（もしくは誰も気づかずに“唯の中年オヤジ”に終わっていた）と思うんですよね。
自分の周りを取り巻く環境の変化、そして自分自身の変化。最初は受け入れる事が出来ずに
変化を拒否してしまう
受け入れないと言うより、まるで怖がっているかのように。
そんなヘイリーにそっと周りが後押しをする。自分たちもヘイリーと関わることで
変わる事が出来た。だからヘイリーも“一歩踏み出す勇気”を持つようにと
そっからのですよ
ラストの「Shall We ダンス？」カッコイイ～成長したヘイリーの姿、前を
向いて自分に自信を持った男のなんてカッコイイことでしょう
そっからのエラやジョセリンとの
デュエットを見て、ヘイリーの、そして壮さんの包容力に舞台全体が包まれていました
割と大芝居をされる方かなとも思っていました。雪に異動してからの役が大芝居系が続いた
からかもしれません。でも、今回は本当に演技していないかのように自然な演技でした。
「そうだ、相棒の神戸君だった」と今更思いだす私あの時も周りが色濃い役の中で一番
ノーブルな役でしたけど、特にカッコつけるわけでもなかったのにカッコよかった
本当に「壮さん上手いな～」の一言なのですが、特にこれはと思ったのがダンスシーン。
（これに関しては他のメンバーもでしたけど）最初のぎこちない仕草（でもジャンとはちがって
不器用だとか運動神経がないとかではなく、単に不慣れな感じ）大会での上半身と下半身が
かみ合ってい感じ（下半身はそれはもう一生懸命踊っているんだけれども、上半身は緊張の
あまりめちゃくちゃ固まってる）そしてラストダンスののびやかな踊り
壮さんに限らずだとは思いますが、ここへきて更に役者として成長されたように思います！
心中、そして前田慶次でwまた違う壮さんにお会いできるのが楽しみです
続く