事件でよく聞く「バールのようなモノでこじ開けられ…」
この場合「バール」は含まれているんですよね?

誰かがバールのようなモノとはバールじゃない何かなんだろう、じゃあ何だ?バールならバールって言うかバールかバールのようなモノって言えとか論争してたかしてなかったか(いいかげん)…


料理なんかで「牛肉のような味がします…」
と言うと「牛肉」ではない他の何かってなりますね!?

多くの場合「○○のようなもの」っていうと○○は含まれない事になるような…
似たような別のモノって事になるのか…

まっ別にどうでもいいんだが、ふと考えると妙に引っ掛かる…
春日三球・照代さんの漫才ネタの地下鉄の車両はどこから入れたか?
それぐらい眠れぬネタである。(笑)

私に学が無いだけの話だが…

真夏のような暑さ…
真夏じゃない
熊のような大男…
熊じゃない
昼間のような明るさ…
昼間じゃない
人のように話す…
人じゃない
天使のような…
天使じゃない
悪魔のような…
悪魔じゃない

「のようなもの」ってのは、得体が知れない…

とりあえず今夜は寝るか…

「人間のような」私は考えるのを止めた…
蒸し暑い夏の日の夕暮れ…
雨上がり、歪む田舎道…
微かな風にざわめく稲穂…
子供の頃、ずっと歩いた道。
懐かしむようにゆっくりと…小さく遠くなった道草を眺めつつ…

赤い西の空を残して暗闇に塗り潰されてゆく。

家まであとわずか…
となり町、集落の甍の波が途切れた田んぼ道をあと少し…

サッサッ…スッスッ…
タッタッ…トットッ…

ん?

誰かついてくる!?…

まだぼんやりと見える山の稜線の下、目を凝らして見る…

気のせいか!?…

スタスタ…ヒタヒタ…
………………

止まれば止まる…


そういや、子供の時にもあったなぁ…
恐くなって走って帰ったっけ…

ウチに帰省していた叔父さんに話したら、「それは妖怪かもしれないよ。子供たちが遊んでいると一緒に遊びたくて近づいてくる…時にはいつのまにか一緒にまじって遊んでることも。いつのまにか見覚えのない子がまじってた事はなかったかい?」
「遊び終わって、寂しくて…誰かの後をつけてくるんだ…」
子供の記憶なんてイイ加減なもので、誰と誰がいたなんて覚えてない。
そういや1人多かったような…


あの時と同じ感覚だ…

なぜついてくるんだ…
こんな時、何か唱えればよかったような…

「お先にどうぞ!」

……………………

行ったかな?

もう子供じゃない私についてきたって何もないのに…

ズズッ…ザリッ!

あっ…


童の妖怪じゃなかったのか?

雲から顔を出した月の明かりに、大きなカマを持った人影のようなモノが見……………

ブゥーン、ザシュッ!
「キキキッキキキー!」








リリリ…リリリ…
コロコロロロ…
ガチャガチャ…
リーンリーン…

虫たちが鳴き出した…

一層静かな長い長い秋の夜を連れて来る…
あの子は恐怖になりたいと言った…


いつもニコニコ…
いつも周りに気遣い
いつも優しい…

子供の頃からおとなしく優しい人だった…

初めての恋の相手にも、ただただ遠くから見つめるだけ…
他の誰かと話してるのを見ても…
微笑んで見てるだけ…

ずっとずっと他人の事ばかり気にかけて、自分は後回し…
みんなが幸せでいて欲しいからと…
いつもいつも微笑んで見てるだけ…


いつしか、あの子はもう大人…
今も変わらず、優しい微笑み…


愛する人が出来た…

そんなあの子は言った…

「恐怖になりたい!」と…


みんなが健康でいられるよう、病気に恐怖を感じて欲しい…
みんなが安全運転出来るよう、事故に恐怖を感じて欲しい…
みんなが安心して暮らせるよう、危険な所に恐怖を感じて欲しい…
みんなが大切な約束忘れないように…恐怖を感じて欲しい…
恋人たちが離れないように、恐怖を感じて欲しい…

あなたが病気にならないよう…
あなたが事故に合わないよう…
あなたが危険な所に近づかないよう…
あなたが大切な約束を忘れないよう…
あなたが私から離れないよう…

『恐怖』になりたい…

恐怖になれば、いつだってあなたのそばにいられる…
あなたを見つめていられる…
あなたの側で囁いてあげられる…





あの子は…悪魔になった…