チェルシー州チェーンウォーク472番地。 今夜も四人の友人たちがカーナッキに招待され、夕食をふるまわれていた。 しかしながら彼らの目当ては食事ではなく、食後に「ゴースト・ハンター」カーナッキが語り聞かせてくれる、怪異譚なのである。 気に入りの肘掛椅子に腰掛け、葉巻をくわえながら「さて……」といつものようにカーナッキの物語が始まった。幽霊狩人カーナッキの事件簿 (創元推理文庫 F ホ 3-2)/W.H.ホジスン ¥1,008
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主人公カーナッキが友人たちを招き、
「こんな不思議な出来事があったんだよー」 と語ってくれる、そういうお話。
うーん、ドイルのホームズと同じ年代に書かれた物語で、
このたびわざわざ復刊された名作であるそうですが、うううーん。
何もこれはミステリではないとかホラーではないとか、そういう理屈が言いたいわけではなくてですね、
正直言って、
読んでてビタいち面白くねえ 。のです。
だってさー、だってですよ。
こんなに面白くなりそうな枠組みを持った(ゴーストハンターが友人を集めて、身も凍る体験談を! という)物語なのに、
肝心の物語がてんでつまらんのです。
というよりも、物語自体に書き手の誠意を感じない。
怪異を書きっぱなし。
理屈もつけたりつけなかったり。
種明かしもあったり、なかったり。
気のせいかもとか、勘違いだったとか、こうかもしれないけどここで語るのは難しい、みたいな逃げばかりうつのですよね。
「怪異に見えたけどこういうトリックでした」というケースはまだよいのですが、真正の怪奇現象については、まったくオチもなくテキトーな締めばかりで(なんだよ誘引霊気って!)、正直いただけない。
だったらさー、いらないんじゃないの、あれら伏線めいた描写は。
そしていちいち引き合いに出される「シグザンド写本」だの「サアアマアア典儀」だのという、うそっこ魔道書のたぐいも、特に本書の内容に信憑性を与える小道具の役割を果たしていない。
というより、むしろ邪魔くさい。
まだ物語として書かれていない事件を「~事件において~だったように」みたいに引用するのも同じで、
あーもういいよ、そーゆー小手先のテクニックは! ……という、うんざりした気持にさせられてしまいます。
ちなみに収録作は以下のとおり。タイトルはいかにもな雰囲気で素敵だと思うのですが、肝心の内容が……
礼拝堂の怪 (この話はオチはあるけど動機がない)
妖魔の通路 (オチがあるのかと思ったら本当の怪異であったようです)
月桂樹の館 (「今回の話はかなり面白い」カーナッキの前置きがアテにならないことが段々わかってきた……)
口笛の部屋 (話はマシなのですが、最後のカーナッキの星気体うんぬんのトークで台無しに)
角屋敷の謎 (でたよ「シグザンド写本が示唆している説があてはまる」という意味わからんこじつけ!!)
霊馬の呪い (えーと、これは怪異でなく「誘発霊現象」だそうです。なにそれ。)
魔海の恐怖 (そんでこれが「誘引霊気」が原因だそうです。だから何それ)
稀書の真贋 (これはただの贋作話では……)
異次元の豚 (豚も退屈だけども最後のカーナッキのへりくつがもっと退屈……)
探偵の回想 (前述したどうでもいい事件を解説してくれるどうでもいい回想。読んでて眠くなる。)
すみません、わざわざ復刊された作品なので、おそらく私には分からない魅力のある作品なのだと思います。
でも分からんのです。
読んでいて、まったく面白くなかったのです。
どなたか本作の魅力を教えてください……。