「げんた?」返事はない。
鼻息の音だけが響く。
音おばの西瓜。なみ爺の茄子。原田さんの桃。
みんなやられた。
目の前にいる猪。
この子の仕業?
でも似ている。
げんたはよく懐いていた。
ちっちゃくて可愛くて。
一緒に走った野原。
大人になって泣いてさよならした。
「ゲンタシヌ」
突然の声が頭に響いた。
8/23 「記憶」
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「だってメールで4文字ですよ!」
「『さよなら』ってそれだけ」
男は素直に質問に応じている。
「愛してるって言ってたのに」
「だけどな、殺すのはやり過ぎだろ」
刑事は組んだ足を戻しながら言った。
「理由知りたいじゃないですか?せめて」
こいつは真面目過ぎたんだ。
俺はどうだ?と刑事はふと思った。
8/23 「ストレート」
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田中もみつかった。
ミミも。
静ちゃんも。
みんな捕まって小屋に連れて行
かれた。
「!!」何かが肩に触れた。
振り返ると鈴木。
「おどかさないでよ」
そう言うと鈴木は口に人差し指を立てた。
「他の人は?」私が聞くと鈴木は俯いた。
「死んだよ」
「えっ?だってこれは遊び!?」
鈴木は私の口を手で塞いだ。
8/25 「子供はみんな残酷だよ」