「おやつ食べる?」
母の言葉。昨日も言ったな。
「・・・いらない」
階段 を上がろうとした時音がした。
「あ、電話だわ」
慌てて母のスリッパが脱げる。
「もしもし」
耳を澄ます。学校から?
「はい。明日3時ですね?」
なんだろう?
そういえば昨日カウンセラーの先生が辞めた。
いや違う、私が辞めさせた。
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「ねぇあなたのこと教えてくれる?」
馴れ馴れしい女。初めの印象。
「見て私の子供。もうすぐ立つよ」
画像見せなくていいよ。
「面白いよ。うちに来ない?」
ひつこい。ウザい。
「・・・うん。行く」
そうだ。きっとある。この女の弱点。
それをみつけてやる。
「何が好き?」
笑ってられるのも今のうちだよ。
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「いつ?」
「今日こない?」
「うん。きょういく。」
先生は嬉しそうだった。
「ね?可愛いでしょう?」
「はい。」
赤ちゃんを見せることで
私をきょういくする?
でも
わたしはあなたの大事なものを知りたかったの。
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やっぱりそうだった。
「命より大切か」なんて聞くまでもなく。
だからさらった。方法なんていくらでもあった。
あなたのたいせつなものをあずかっています。
かえしてほしかったらがっこうをやめてくださ い。
学校のパソコン、学校の紙。
私だとはきっとバレない。
赤ちゃんは子供がいない夫婦の家の前に置く。
「この子をお願いします」って紙を書いて。
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あ、大事な文章も忘れずに付け足した。
けいさつにはしらせないでください。
まもらないならこどものいのちはないです。
どっちみち殺すつもりもないし、できないのだけれど。
そして昨日。
先生は辞めた。
警察にも通報しなかったらしく
全く騒ぎにはならなかった。
「この間赤ちゃんを拾いましたよね?」
「それは○○先生の子供です。学校に連絡して下さい。」
せっかく子供ができて喜んでたみたいだけど仕方ないよね。
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3時。
お母さんと教室に入る。
そこには先生がいた。
「せんせい・・・辞めたんじゃ?」
すると先生はニッコリと笑った。
「学校に戻る事になりました。」
「一度は辞めたんだからOKよね?」
大人ってずるいな