足の踏み場がない。
雑誌や菓子の袋が散乱して床が見えない。
「脱がなくてもいいかな?」
私が呟くと畏まってただいるだけと思っていた男が突然動いた。
「どうぞ!」
差し出されたのはスリッパだ。
「ありがとう」
言ってはみたがブーツを脱ぐのは億劫だ。
そしてここに死体があるなんて考えたくもなかった。
11/7 「現場」
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「お姉ちゃんあたしも行く!」
いつもそうだと光は思った。
明は光が行く所どこでも付いて行きたがる。
こっそり家を抜け出し道路を渡った時。
「お姉ちゃん!」
明の声がして光は振り返った。
道路に飛び出した明の体を横から大きな車が消した。
「明!?」
トラックは通り過ぎたが明の姿はどこにもなかった。
11/9 「後悔」
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ライブは盛り上がってた。
「前行っちゃお」そう言って女が割り込んでくる。
多分もう若くない。
皺隠しに白い物をベタベタ塗りたくってる。
ちょい匂う。
私はムカついて言った。
「邪魔だよ!おばさん」
すると女は人の顔をマジマジと見た。
「おばさんは関係ないでしょう」
おばさんって事は認めたって事か。
11/10 「別にそういうわけじゃない」
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すれ違う。
相手はサラリーマン。
そう、昨日押していた自転車のタイヤで足を踏んだ相手。
「ごめんなさい」そう謝ったのに。
「謝れば済むのか?!」
そう言って私の制服のスカートを掴んだ。
そもそもいきなり止まるのが悪いんじゃない!言ってやりたかった。
今日すれ違いざま、その心臓にナイフを刺した。
11/12 「衝動」