冷蔵庫には何もなかった。
牛乳すらない。
昨日色々買っておいたはずなのに。
今頃バイトに行ってるルームメートが食べたに違いない。
「あ~ムカつく!」
仕方なくお湯を沸かしインスタントコーヒーをいれた。
開ききっていない目を覚まさないと。
ゴトン!
その時奥の部屋から物音がした。
「誰かいるの?!」
4/2 「君は誰だ?」
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「ごめんね」
さっきからミキは謝ってばかりだ。
1時間前に呼び出された。
「家に来て!早く」って。
「何があったの?」
とゆっくりお茶を飲みながら話を聞くつもりだった。
それが。
「・・・」
目の前にそれを見ると声が出なかった。
「どうするの?」
「私捕まりたくない」
ミキは親友だった。
それだけだ。
4/4 「共犯者」
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飛行船は闇の中錨を上げようとしていた。
「先に戻っててくれ」
そう言って彼は町に走った。
理由は聞かなかった。
このサイドでも戦闘があり街にも穴が開いたと聞いた。
「席にお戻りください」
船長だった。
帽子を深くかぶり表情が読めなかった。
「扉を閉めます」
「待って!」
私は飛び降りるつもりだった。
4/6 「その時私の腕を」
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貼り紙。
ついに家の扉に貼られていた。
それを破り家に入ると呼んだ。
「母さん!」
「どうしたの?」
母は台所でボウルにクリームを泡立てていた。
破った紙を見せる
「出頭要請」
そこにはそう書いてあった。
母はそれを見ると険しい顔になった。
魔女狩りが始まったのは国王が原因不明の病で死んでからだ。
王妃はまだ幼い息子を守るため犯人の魔女を探すと宣言した。
月曜日の朝、母は城に向かった。
「しっかり生きるんだよ。ちゃんと見てるから」
母は言った。
裁判は酷い物だった。
始めから母が魔女だと決めつけていたのだ。
「呪いの歌を歌っていた」
「人形に釘を打っていた」
近所の住民が嘘の証言をする。
判決は火あぶりの刑と決まった。
母は人の形をした木に縛り付けられた。
足元には藁が集められている。
「始めろ」
執行人が松明を投げた。
その時
「ニャー」
大きな猫の声が皆の背後に聞こえた。
なんだ?
皆が振り返るがそこには猫の姿は見えない。
藁に火が着きパチパチと音が大きくなる。
前を向くと縛り付けられていたはずの母はいなかった。
不思議に誰も気が付かない。
煙がモクモクと廻りを覆いそこをを隠した。
「ん?」
いつの間にか僕の足元には一匹の白い猫がまとわりついていた。
帰ろう。
そう僕に言うように、猫は鳴いた。
4/7 「猫になった魔女は二度と魔女には戻れない」