いつでも私が悪いんだ。
彼はいつでも正しくて、そして優しい。
私がやっとひとつ歳を取り彼に近付いても、彼はすぐまた私を引き離す。
電車に忘れた宿題のノート。
「俺が探すから帰れ」そう言って私を家に返した。
「みつかったよ」
彼のいる駅のベンチに行くと、かすかに寝息が聞こえた。
4/8 「なぜか寂しい」
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なんでキミコは私に声をかけたのかまだわからなかった。
入学したばかりで知らない人ばかりのクラス。
初めに友達になったのが彼女だった。
「いい場所があるんだ」
そう言って昼休み、赤青黄色のパンジーに囲まれたベンチを教えてくれた。
「葉っぱが着いてる」
私がそっとふれた頬っぺたは柔らかかった。
4/9 「やわらかな頬」
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「決めた」
すごくいい天気で。空には雲ひとつない青い日。
空の上に浮かぶ屋上で彼が来るのを待っていた。
「なに?どうしたの」
やっぱまるでわかってない。
子供みたいなまっすぐな目で私を見る。
最後までそうなんだね。
「じゃ、さよなら」
そう言ってバイバイした。
真っ赤に燃える夕焼けは綺麗すぎた。
4/11 「まっすぐな青と私の赤」
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いつもと同じ向かいあわせのボックス席。
一緒に帰るのも当たり前になってた。
「ねぇ付き合っちゃおっか?」
私が言うと電車はちょうどトンネルに入った。
私の声はかき消された。
そしたら彼は本から目をあげ私を見る。
「え?なに?」
でも絶対聞こえてる。
「もう言わない!」だって目が笑ってるんだもん。
4/11 「ボックスシートで」
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