教室はザワついていた。
みんな彼に注目している。
髪は茶色だ。
「みんな静かにしてくれ。彼は髪を染めているわけじゃない。生まれつきなんだ。」
そして男子生徒は名前を名乗って挨拶をした。
「よろしく」と。
ガラガラー。
その時突然よっちゃんが立ち上がった。
「先生、気分が悪いので保健室に行きます」
「どうしたんだ?」
水沢よし子は屋上にいた。
気分が悪くなったって教室を出たが保健室にはいなかった。
まさかここにいるとは。
「・・・先生?」彼女は手すりに捕まったままで振り返らず答えた。
「授業は?」
「自習にした」
言いながら俺はタバコに火をつけた。
すると急に彼女が振り向いた。
「私にも1本もらえますか?」
「え?」
驚いた事に彼女は俯いたまま手を差し出している。
「お願いする時はちゃんと相手を見ろよ」
俺は相手が未成年な事よりそっちの方が気になる性格だ。
おずおずと水沢は顔を上げた。
その顔は青く震えているようだった。
まるで俺を恐れているような。
「水沢、おまえ?」
「ひとごと」
続く
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「ない」
鞄を逆さまにしても出てこない。
最後の日にもらったアレが。
親に見せたくないけどないのも困る。
トルルルルー。
家の電話が鳴った。
誰もいないから仕方なく出ると「◯◯さん?」と鼻詰まりの声。
「そうですが」
「アレ預かってる」
「は?」
「コピーしてバラ撒かれたくないだろ?」
脅迫?まじ?
(3/24「通信簿誘拐事件」)
のんちゃん、サンクス!)
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お母さんは息を切らして帰ってきた。
目は真っ赤だった。
「ホントなの!?」
私は黙って留守電のボタンを押した。
「メッセージは1件です。ピー。
おたくの赤ちゃんを預かった。
返して欲しかったら三角公園の滑り台の上に100万円を置け。」
聞き終えるとお母さんは床に座り込んだ。
3/26 「いもうと」
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「行くがよい勇者よ!」
ブクブクと太った王は俺に剣と盾を渡し洞窟に潜む盗賊を倒すよう命じた。
「剣と盾の費用は褒美の金から引いておく」
王は小さな声で言った。
しかし就職難のこの時代だ。
贅沢は言っていられない。
町を出て荒野を歩くと早速敵が襲ってきた。
「お、お前は!」中学の同級生だった。
3/28 「いや~就職なくってね」
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