白い音と黒い音の連続。
鍵盤に触れると音がこぼれた。
池に空から一滴の水が落ちる。
ポトンと言う音と共に広がる波紋。
いやポトンと言ったのは僕だ。
ゆっくり輪になり消えていく心。
胸の中にユラユラと浮かんできた少年。
「ほら」
彼が指さした方を見る。
陽炎が空間を歪めてそしてそこには扉が現れた。
2/6 「共鳴」
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知ってるんだ。
彼がさっきから話を聞いてないって事。
ずっとストローを口にくわえてる。
心ここにあらず、か。
私は席を立った。
「トイレ?」「うん」
答えるとそのまま振り返らず外に出た。
そして走り出した。
あいつが気が付くのは何分後かなって。
そう思ったら笑いだしたくなった。
晴れた日の出来事。
2/7 「くもりのちはれ」
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あかい赤い糸。
坂道を転がる。
私の作りかけのバレンタイン。
彼のために編む手袋。
突然目の前に飛び込んで来た猫。
転がる赤い毛糸の玉。
ほどけていく手袋。
間に合わないよ。
「待て!」猫を追った。
自然怖い顔になってたみたい。
「どうしたの?」
彼が猫を抱いて立っていた。
「その猫?」
「うん、うちの」
2/12 「バレンタイン」
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