卵型の時計もどきとドキドキする僕ら(7)―「僕ら」と「巡る時空事件」― | 蟻来たりでスミマセン(´ェ`*)

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ハクルさんと、SUKEのリレー小説の第7集です。
前回の(第6集)はこちら↓
卵型の時計もどきとドキドキする僕ら(6)―「僕ら」と「巡る時空事件」―

★=SUKE ☆=ハクルさん です。
それではどうぞ~
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「見つけたぞ、貴様ら…ちょこまかしやがって!!」
「田中!!」佐藤さんのお母さんと僕の声が重なる。
「佐藤、この裏切り者が…。待ってろ、
その迷惑なネズミ坊主と一緒に処分だ」
田中の手には何か光るものが。
それを前に突き出してこっちに駆けてくる。
「危ない!」なんとか避けた。
逃げなくちゃ。

「こっちです!」
佐藤さんのお母さんの手を取り走った。
階段をかけ上がる。屋上の扉をあけた。
どこか隠れるところは?
だが奴の声がした。「もう逃げられないぜ」
田中の手にあるのは銃だった。
「最後だから教えてやるよ。この穴のおかげでな、俺は不老不死だ。
だから閉じさせるわけにはいかないんだ」

「ならば、なおさらこの空間を封鎖しないとね」
佐藤さんのお母さんが負けじと言葉を返す。
「ふん、お前達はこれで終わりだ」
「1つだけ聞きたいんですけど」
「なんだ坊主」時間稼ぎに放った言葉。
ふと面白いことが頭に思い浮かんだ。
「この穴のおかげで不老不死なら、もしかして僕たちも?」

「ククク」田中は堪えたように笑った。
「そうだな、そうかもな。撃たれても死なないかもな」
そして田中は銃の引き金を引いた
。なぜか僕にはそれがスローモーションのように見えた。
銃から発せられた爆音。
一瞬目をつぶる。
僕は撃たれたはずだったのに。
「逃げろ!!」田中と格闘する男、佐藤刑事だ。

あなた!」佐藤さんのお母さんが叫ぶ。
「大丈夫だ、なんとかなるさ。お前は先にその子と元の世界に戻っててくれ」
「…でも!…わかったわ」
佐藤さんのお母さんが僕の手を引いた。
「あっ…」僕は後ろを向いて刑事さんと田中を見た。
二人が見えなくなるまで佐藤さんのお母さんは振り返らなかった。

ドアを開けると光が差していた。たくさんの光。
「お母さん!」佐藤さんがお母さんの胸に飛びついた。
「よかった無事で」鈴木が笑顔で迎えてくれた。
その時だった。研究所に放送が流れた。
「警察より連絡いたします。この研究所からただちに退避願います!
爆弾が仕掛けられています!」

佐藤さんのお母さんが素早く佐藤さんを離し、顔を引き締めた。
「あなたたちを安全な所に届けるまでが私の役目。逃げるわよ、行きましょう」僕
達は廊下を駆けていく。
警察と研究者の争いがあったのだろう、
様々な色の液体がぶちまけられ、壁に傷がついていたりした。
「もう少しで外よ!急いで!」

外に出た瞬間、地面がグラグラと揺れた。
「きた」鈴木が言った。
「早く遠くへ離れるんだ!」鈴木のお父さんが叫ぶ。
だけど僕はあの人が気になって仕方なかった。
佐藤さんのお父さん。
「ダメよ!」佐藤さんのお母さんが叫ぶのも構わず僕は来た道を走った。
なぜかあれ以降地面が揺れる事はなかった。

僕たちは逃げてきた。あの、研究所から。
「そろそろいいかしら。一旦、止まりましょう」
息は上がっているし、研究所で色々なことが起こりすぎた。
僕の頭の中はまだ状況の整理が出来ていない。
僕は研究所の方をぼんやりと見る。
まだ黒い煙が上っている。
「終わったのかな」
口から言葉が零れ出た。