ハクルさんと、SUKEのリレー小説の第2集です。
第1集はこちら↓
卵型の時計もどきとドキドキする僕ら(1)―「僕ら」と「巡る時空事件」―
★=SUKE ☆=ハクルさん です。
それではどうぞ~
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★
だが具体策は何も決まっていなかった。
鈴木と別れた後、母さんに代わって父さんの病室に向かった。
「あ!」「失礼!」白衣の人、医者?ぶつかっちゃった。
「すいません」ん?
相手が落とした物の中にあれが!
「ちょっと待って」声をかけた。
すると男はギョッとした顔をして走り出した。
逃げたんだ。
☆
「待て!おい!!」あの人を捕まえれば何かが分かる。
確信した。
病院の廊下に2人の走る音が鳴り響く。
絶対に逃がすものか。
咄嗟に靴を脱ぎ、男に投げつけた。
靴は上手いことに足元に絡んだ。
男は転けた。立ち上がろうとする男に飛び乗った。
「事故のっ…事故の原因を教えろおぉお!!」
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「え?」一瞬ヤツがあの卵時計に触るのが見えた気がした。
しまった。そう思った時はもう遅かった。
ヤツの姿はどこにもなかった。
僕が床に一人でしゃがみこんでいるだけだった。
なんで?どういう事だ?
これは1回整理してみないと。
ただひとつ、ヤツが落としたらしきIDカードを見つけた。
☆
IDカードを拾う。
父さんのお見舞い忘れていたのを思い出し、病室に向かった。
父さんの様子は変わりなし。
帰り道、IDカードをじっくり見たが分かったことは
男の名前と年齢と「開発部部長」という身分だということだけ。
一応、鈴木に電話をしておいた。
「じゃ、明日な」僕たちは作戦を立てた。
★
近所のファミレスで待ち合わせた。
おっ、もう来てる。
ん?誰?女の子だ。まさか鈴木の彼女?
「あ、この子、佐藤さん。」
「あ、どうも」初対面の挨拶。
眼鏡でおさげ。おとなしい感じの子だ。
「ネットで知り合ったんだ。この子の親も研究所だ」
「え!?」僕はちょっと鈴木を見直した。
☆
「いきなりでごめんだけど佐藤さんのお父さんは…」
「勤めてるのは母。軽症だったわ。だけどショックで部分的に記憶喪失なの」
怪しい。研究所なだけに例えば証拠隠滅の為に記憶を失わされたのではないかと思った。
「おかしいわよね、腕に火傷負っただけなのに」
彼女も同じように考えてたみたいだ。
★
携帯がなる。
「あ、お母さんだ。ごめんなさい」佐藤さんが席を立った。
「なぁ。知り合ってどれくらいなんだ?」
鈴木はなんでか顔が朱に染まってきていた。こいつわかりやすい。
「知り合ったのは1ヶ月前くらいで、初めて会ったのはおとついだよ」
そうか。ならば大丈夫かな。
いろんな事が起こりすぎだ。
☆
「うん、うん分かった。じゃあね」
佐藤さんの電話が終わったようだ。
「ごめんね、あと1時間しかいられないや。話進めちゃおう」
「そうだね。じゃ、まずはこれを」IDカードとあの時計をテーブルに置いた。
「私も一応時計持ってきたわ」「俺も」全部同じ型のようだ。
「問題はIDカードだよね」
★
ネットで調べた研究所への道。電車では30分くらいだ。
行けば何か手がかりがあるはずだ。
逃げた男はIDカードによると田中と言うらしい。
今頃どこで何をしているんだろう?
「始発電車で行ってみよう」
「様子だけでもいいね」
そうして僕達は夏休みのある日潜入する事にした。
☆
研究所の最寄り駅に着いた。
昨日父さんのお見舞いに行ったけれどまだ目を覚まさない。
眠る父さんの耳元で「待ってて」と囁いてきた。
そうこうしているうちに研究所。
「まずは周りを偵察しよう」
外周を歩いていると事故現場を発見した。
ちゃんと望遠鏡を用意してきた。
「結構広い範囲が焦げてるね」
★
その時だった。「誰だ?」声がした。
ヤバい。警備員?鈴木の顔は青ざめてる。
「こっちに顔を見せなさい」
ん?見ると佐藤さんは笑顔だ。白衣の女性。
「お母さんだよ」
「よろしくね」
「あ、はい」
「ダメよ、子供だけでこんな事したら」
はは。
「でもいいわ、案内してあげる」
そうかこの人ならわかるかも。
☆
正々堂々と研究所の中に潜入できた。
鈴木は結構緊張でガチガチしている。
僕は怪しまれないように普通に歩こう、と思った。
研究所は部屋の中が廊下から見える仕組みになっていた。
青やら緑など色とりどりの液体や模型などがちらちらと見えた。
中が見えない部屋があったら、そこは怪しそうだ。
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