助けてください | 蟻来たりでスミマセン(´ェ`*)

蟻来たりでスミマセン(´ェ`*)

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「ごめん、千円でもいいから貸して」
学校からの帰りに突然、優子から言われた。
「え?・・・何につかうの?」
すると優子は難しい顔をしてから
「ごめん、理由は言えない」と言った。
だから私「ごめん、貸せない」って断った。
「だって友達とお金で揉めたくないから」
そしたら、優子は怒っちゃった。
「そう!貸してくれないんだ!?」
そう言って私を置いて、先に歩いていく。
「待って!」
追いついたけど、それからずっと優子は黙ってた。
私が昨日のテレビの話をしても、返事はなかった。


その夜、家でパソコンをつけると1通のメールがきてた。
「助けて下さい」
そこには優子と同じ名前が。
開くと「私、家がないの。泊めてくれる優しい人を求めています。
なんでもします。こちらのサイトに来て下さい」とあった。
なんだ業者メールか。
私は迷惑メールに指定した。

だけど。

次の日学校に行くと優子は来なかった。
昨日の、お金の事もあって心配になった私はメールした。
でも返事はこなかった。
次の日も学校に来ない。
私は放課後、優子の家に行ってみた。
ピンポーン。
「・・・」
返事はなかった。

諦めて家に帰った夜、またメールがきてた。
あのサイトの宣伝メール。
「由岐だよっ、誰でもいいから泊めて」って。
由岐・・同じクラスの子の名前、まさかね。

学校に行くと、優子だけじゃなく、由岐も休みだった。
何これ?偶然なの?
放課後、職員室に行って、担任の先生に聞いてみようと思った。
「先生、いいですか?」
「ん、どうした?」
「優子と、由岐、なんで休みなんですか?」
「ああ、二人とも風邪だそうだ」
「え?」
「お昼前に学校にお母さんから電話があった」
「そうですか」
「お前も風邪ひかないようにな」
そう言って先生は優しく笑った。


その帰り道、信号待ちして、青になった時、
反対車線を走る車の助手席に一瞬、
優子がいるように見えた。
運転してるのは中年の男の人。誰だろう?
風邪ならなんで?
マスクもしてないようだったし。


次の日は土曜日、学校は休みだったから、また優子の家に行ってみた。
そしたら、いた。私は嬉しくて泣きそうになってたかもしれない。
「どうしたの?」
「ごめん、私、心配で」
「私こそメール無視して、ごめん」
「でも、なんで泣くの?」
優子はそんな私を見て、嬉しそうに笑った。

優子の部屋で、私に全部教えてくれたこと。
お金を貸してって言ったのは
お父さんにプレゼントを買うお金がちょっと心配だったから。
お父さんと、お母さんは離婚していて優子はお父さんに滅多に会えない。
仕事の関係で土日は休めなくて会いに行って、昨日帰ってきたこと。

「ごめんね、学校には内緒にしてて」
「うん」
「離婚してるってわかったら、推薦に響くかもしれないから」
「うん」
「ごめん。ちゃんと、理由言えばよかったね」
「もう、いいよ」

私は優子と親友になれた気がした。

<END>