
深夜の公園前
パンチパーマとサングラスの二人組
白い小型のボロいセダン
俺たち4人はその前で意味の解らない話を聞いていた。
いや、少しは解るのだが
解るとなると話がややこしくなるし、一刻も早く帰りたかった。
みんな暗黙だったが「知らない」の一点張り
その時
パンチパーマが、車の中を漁りだした。
ドアを開けて車内灯が付いたので車内が少しだけ見えたが、何やらごちゃごちゃと紙の束が散乱していた。
その中のある物が見えてしまった。
ポンプとパケ。そして新聞紙にくるまった謎の塊
これはみんな見えたらしく、4人でギョッとなった。
やっぱり、先ほどから、サングラスの方が半分以上何を言っているのか解らなかったのは、シャブ中だからかと納得した。
となると、ますます厄介だ。
何しろ、不良っていうだけでしつこいのに、シャブ中ってなるともっとだ・・・
うなだれている4人。
後から呼ばれた3人の視線がキツイ。
俺が捕まったせいだ。
肝の小さな俺には何もできない。ただうつむいているだけだった。
すると
車の中から出てきたパンチパーマがなにやら数枚の紙を見ながら言った
「お前らこの辺の地元だよな?じゃあ、竹内を知らなくても、竹内印刷っていうのは知ってるんじゃないのか?」
その通り。
全部知ってます。はい
竹内印刷っていうのが竹内の実家
まさにヤサ。
ただ、年下だからって知らないっていうのはちょっと通らなくなってきた。
調べがついているのだ。
ここで、パンチパーマが思いもよらない提案をしてきた。
「お前ら2人残れ。2人は帰っていいぞ」
???
俺は一番乗りに手を挙げた。
「オレ、本当に知らないので帰ります」
3人は嘘だろ?っていう目で俺を見た。
すると、直ぐにヨッチャンが
「俺も帰ります」
と挙手。
オカとタケはふざけんなよという目で俺とヨッチャンを見たが直後に
「解りました。俺たちが残ります」
とオカが言った。
どちらかというと、俺は関係ないし竹内を守る必要も義理もないと思っていた。
それはヨッチャンも同じで、何かあればウタってもいいと思っていた。
そう。俺とヨッチャンは言わば自己中でそういう奴だっていうことはオカが一番わかっていた。
タケとオカはどちらかというと後輩を守る方で、特にオカは竹内と仲がいいので、何とかしようと目論んでいたのだ。
だから、特に反対もせず俺たちを帰した。
パンチパーマは頭が切れるみたいだ。
4人を2人にするということは、ただ単に車に乗る人数ということもあるだろうが、真夜中に大人数は目立つ
警察が通っただけで職質をされる可能性が大きくなる。
そして、反撃の可能性も減る。
色々考えて二人返すという事にしたのだ。
サングラスが俺のケータイを使って104にかけた。
何やらメモをとって、俺のケータイを投げて返してきた。
それを受け取るとそそくさと俺は背を向けた
心の中で「ごめん」と謝りながら家を目指した。