今年の春闘では、大幅なベースアップを回答した企業が目立ちました。
バブル期以降では、最大の賃上げ率になったところが多いようですね。
横並びで回答するのも、1つの決断です。
政治の要請があったことはもちろん大きな要素です。
でも、人手不足に直面している小売や外食産業では、人材引止めのために賃上げした、というところもありました。
賃上げできる企業は賃上げすればいい、というのも一つの見解です。
でも、これはどちらかというと評論家がよく使っているセリフです。
競争社会では負けないことも大切です。
人手不足社会で最も貴重な経営資源である人材獲得は、負けるわけにはいきません。
横並びの決断であっても、それは企業経営上やむを得ないこと。
政治の要請以上に重みがあったのが、他社に負けないことだったと思うのです。
【出版情報】
近代中小企業3月号に寄稿しました。
「スタッフの価値観を満たす型破り経営論」。
経営とは、経営者の価値観を満たすために行うのではないのか?
はい、基本的にはそのとおりです。
でも、経営者一人だけでは、できることは知れています。
社長の価値観に共鳴して、一緒に会社を手伝ってくれるスタッフが必要です。
社長には社長の価値観があるように。
スタッフにはスタッフの価値観があります。
どちらがいい悪いということは、全くありません。
ただ一つ言えるのは、人間だれしも自分の価値観に従って生きている、ということです。
人手不足社会で、発想の転換をするための方策です。
時代の変化を先取りするために、こういう発想もお持ちいただきたく。
連結決算の時代になって20年。
でも、子会社の人材育成については まだまだ手つかずの企業が多いですね。
大手総合商社の双日オートモーティブエンジニアリング様にて、決断力研修を実施いたしました。
これからの会社を屋台骨を支える人材の育成に取り組んでおられます。
双日本社では、様々な研修を行っておられるそうですが。
これからはプロパー社員を育成して、会社の発展の基盤を作ることが大切だ!と社長様が決断されました。
これまでは実務をしっかりこなしていればいい、我流のマネジメントでやってきた、という受講生でしたが。
経営視点で物事を見て、マネジメントの基本となる決断力の高め方を見ることをお伝えいたしました。
小難しい話で正解を求めるのではなく、「あなたはどう考えますか?」という問いかけを多用しました。
自分の頭で考えていただくことを重視したスタイルです。
そうすると、これまでの自分の考え方、進め方の改善点に気づくことができます。
人間は、自分で考えて決断したことには、責任と自覚を持ちます。
こうした経験の積み重ねを経て、組織の屋台骨を支える人材は育つのです。
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【経営理念の大切さ】
企業経営において、経営理念を確立することの大切さを説く人は多いです。
松下幸之助も、「実践経営哲学」の第一章で「まず、経営理念を確立すること」と説いています。
経営者はどうしても即効性を求めるもの。
経営理念だなんて、そんな悠長なことは言っていられない!
なにをのんびりしたことを!と思われるかもしれません。
でも、経営は決断して 実行して ワンサイクル。
経営者の決断を実行してくれる社員・スタッフがいてこそ、経営はうまくいくのです。
そして、会社が大きくなるにつれ、経営者の右腕として会社を束ねてくれる人材も必要になります。
経営者の右腕となる人材は、銭金だけでは動きません。
一緒に働くには「夢」を語ってほしいと思っています。
経営者の夢とは「経営理念」のこと。
この会社は何をめざし、どんな風に考えて いるのか。
この思いを共有できるかどうかを、ナンバーツーは口にしなくても考えているのです。
遠回りに見えて、経営理念を確立することが会社発展の近道です。
それは、一緒に頑張ってくれる仲間ができるかどうかの分かれ目だからです。
松下電器は、二つの「デンキ」を売っていました。
一つは、「電気製品」。
人々の生活を豊かにするための、松下電器の本業です。
もうひとつは、「松下幸之助の伝記」。
今の小学校4年生で社会に出て、一代で1582社の松下グループを築き上げた伝記です。
松下幸之助ほど、自身の物語や考えが出版物として世に知られている企業経営者はいません。
実は、ここに幸之助が大成功した秘訣があります。
ビジネスの成功には、多くの人々の共感と助けが必要です。
電気製品と伝記を通じて幸之助の想い、経営理念に共感した人が、幸之助を支えました。
お客様、販売店、仕入先、従業員、地域社会 などなど。
こうした人々によって、松下幸之助は大きく発展したのです。
幸之助の著書「実践経営哲学」の第一章で、幸之助は「まず経営理念を確立すること」と説いています。
経営理念は企業のアイデンティティであり、お客様が製品やサービス「買う理由」になるからです。
何のために、自分はこのビジネスをしているのか。
自分とは、我が社とは、いったい何者なのか。
この問いに答えることが、ビジネスの第一歩だと述べています。
お客様をはじめ、多くの人々の心を動かすことが 成功の秘訣であり。
自らの決断を世に示すのが、経営理念なのです。

