デュトワ 新日本フィル ペトルーシュカ ダフニス 二日目(240611) | クラシックコンサート日記

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2024年06月11日(火) 19:00- サントリーホール 赤坂

□ハイドン:交響曲第104番 ニ長調 Hob. I: 104 「ロンドン」
□ストラヴィンスキー:バレエ音楽『ペトルーシュカ』(1911年原典版)
□ラヴェル:バレエ音楽『ダフニスとクロエ』第2組曲

指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:阪田知樹 
新日本フィルハーモニー交響楽団


デュトワ/新日本フィルの二日目。

トリフォニーでの一日目よりさらに完成度が上がり、素晴らしい出来。至福の時であった。

最初は、ハイドン ロンドン。

一日目と比較すると、さらに精緻な演奏に。オケのバランスとフレージングの美しさは何度聴いても、ほれぼれとする。新鮮でかつ品格ある演奏だ。

舞台後ろのP席で聴いたためか、一日目よりオケの音量が大きく聴こえ、各パートの表情がさらに明確聴こえたが、一日目のトリフォニーの方が弦のニュアンスは豊かに聴こえた。


休憩後の一曲目はペトルーシュカ。

一日目より金管の安定度が増し、非常に聴きごたえのある目の覚めるような鮮やかな演奏に。オケの管と弦、打楽器の一体感のある精緻で美しい響きは、デュトワならではのもの。一日目のトリフォニーとはかなり異なる美しい響きに聴こえたが、演奏、会場、席の違いはあるものの、何故これほどの違いがでるのか不思議である。

オケの美しい響きに加え、各木管、金管楽器の表情の豊かさ、リズムの美しさは、いままでの日本のオケでは殆ど聴けないレベル。木管、金管のデュトワの攻めた表現は、スリリングであったが、各楽器の受け渡しのスムーズさ、音楽の流れのスムーズさは、見事で高級感があふれる。


最後は、ダフニスとクロエ 第2組曲。

前日同様、かつてフランス音楽の演奏で、これほど輝かしく壮麗な演奏を聴けたことがあっただろうかと思う程、素晴らしい演奏であった。一日目よりさらにパワーアップした印象である。

自然で豊かな起伏と、スケールの大きいフレージングで生み出される壮大な音楽は、筆舌に尽くしがたいほど美しい。全ての楽器が極めて見事にブレンドされ、極上の響きだ。全員の踊りは、オケを追い立てることなく極めて自然な流れで緊迫感が増し、オケの内部から湧き上がるような見事な高揚感のクライマックスになった。

終演後は、爆発的な拍手とブラボーの嵐。

一日目もそう思ったが、自分の生涯ではやはりこれ以上のダフニスとクロエの演奏を聴くことは無いであろう。


オケが去った後も、かなりの人が残ってデュトワの登場を期待する拍手が5分以上続いたが、デュトワは現れず、最後にコンサートマスターが現れ、デュトワはお疲れで来れないとのこと。大丈夫だろうか。出来るだけ長く新日本フィルを振って欲しいと切に願うばかりである。