原田慶太楼 東響 ラフマニノフP協奏曲第2番(240330) | クラシックコンサート日記

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2024年03月30日(土) 18:00- サントリーホール 赤坂

□藤倉大:Wavering World
□シベリウス:交響曲第7番 ハ長調 Op. 105
□ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op. 18

指揮:原田慶太楼
ピアノ:オルガ・カーン
東京交響楽団


原田慶太楼の指揮を初めて聴く。
TVで観る原田慶太楼の指揮は自分の好みの指揮者ではないだろうというのは感じていたが、これほど自分の好みとかけ離れている音作りをするとは思わなかった。。。


最初は、藤倉大 Wavering World。

あまり面白くない曲だが、それに輪をかけて演奏が激しすぎ、聴き疲れする。金管は強く鳴らしすぎ、テンパニーは激しくたたきすぎである。早く終わって欲しいと思ってしまった。シベリウス第7番の前に演奏する曲として依頼されたそうだが、作曲者はこんなに激しく演奏されることを望んだのだろうか。。。


次は、シベリウス 交響曲第7番。
実演を聴くのは多分4回目。フィンランドの荒涼たる大地を想像させるとともに、温かい情感を感じるとてもいい曲だが、藤倉大の曲の演奏を聴いて危惧したとおり、演奏が激しすぎ、曲の美しさが感じられない。金管が強すぎ、全体的に表現が激しすぎる。オケの出だしが揃っていない場合が多く、荒っぽく感じてしまう。オーケストラの音の美観が整えられていないように聴こえた。

以前聴いた インキネン/日本フィル、ハンス・リントウ/新日本フィルの演奏は、素晴らしかった。


休憩後は、ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番。

NHK eテレで放映された藤田真央のピアノ、シャイー/ルツェルン祝祭管弦楽団の素晴らしい演奏、藤田真央のナイーブで情感に満ちたピアノとシャイー指揮の見事な伴奏、をひどく気に入ってしまい、何十回も観て(聴いて)しまったために、この演奏が頭にこびりついてしまい、普通の演奏では満足できなくなってしまったようだ。

オルガ・カーンのピアノはあっけらかんとして、情感があまり感じられない。ピアノの音にクリアさが感じられず、芯のない音に感じる。オケは鳴らしすぎで、第一楽章などはピアノの音がたびたび殆ど聞こえなくなるくらいであった。第三楽章はピアノ、オケともに熱演ではあったが、指揮者がオーバーアクションぎみで、あざとさを感じてしまう。

終演後の拍手は盛大で、ピアノソロのアンコールの後、オケと共にラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番の第3楽章 クライマックスを再度演奏。あざとさをさらに感じてしまった。


今回聴いた席は、舞台横の2F席。この席では荒っぽい演奏はより荒っぽく聴こえてしまう。1F後方,舞台正面2F席で聴けば、もう少し別の感想になったかもしれない。この日は体調があまり良くなかったのも影響しているかもしれない。4月からは、1F後方の席へ移動。

3月でサラリーマンを引退した。引退月の最後に、これほど好みに合わない演奏に遭遇するとは残念ではあったが、原田慶太楼の指揮を一回の演奏で判断するのは良くないので、1F席でどのように聴こえるか今後確認していきたい。そのうち、彼の指揮になれるかもしれないし。。。