リープライヒ 日本フィル シューマン ライン(240323) | クラシックコンサート日記

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2024年03月23日(土) 14:00- サントリーホール 赤坂

□三善晃:魁響の譜
□シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番 Op. 35
□シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 Op. 97 「ライン」

指揮 :アレクサンダー・リープライヒ
ヴァイオリン:辻彩奈
日本フィルハーモニー交響楽団


日本フィルの定期会員に4年ぶりに復帰した。以前は金曜の定期会員だったが、今回から土曜の定期会員に。金曜は会社帰りの人が多かったように思うが、土曜は会社員を引退したかなりのお年寄りの会員(自分も、これからその中の一人に入るが)、古くからの会員が多いようだ。

席は、以前は舞台横のB席だったり舞台裏のP席で聴いていたが、今回から1階後方へ。やはりこちらの方がいい音で聴ける。


指揮のリープライヒを聴くのは3回目だろうか。

最初は、三善晃 魁響の譜。

随分編成の大きな曲で、打楽器が活躍する。あまり面白くない曲ではあるが、聴きにくくはない。リープライヒの指揮は、オケからバランスの良い響きを引き出していた。


次は、辻彩奈のヴァイオリンでシマノフスキ ヴァイオリン協奏曲第1番。

近代音楽の協奏曲なので、オケが打楽器やピアノ、ハープ2台を含む大編成で、まるで管弦楽曲を聴くようだ。

辻彩加を聴くのは確か2回目。前回のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲では粘りのある表現であまり感心しなかったが、今回のような近代曲ではやや粘りのある表現でも違和感はなく、さすがにうまいバイオリンで聴きごたえがある。国際コンクールで優勝しているだけあって、テクニックは申し分なく、つややかな音で存在感がある。

リープライヒ/日本フィルの伴奏は悪くはないが、もう一歩華麗にオケを鳴らしても良かったのではないだろうか。

舞台に辻彩奈が登場した時の拍手が意外に弱弱しかったが、演奏後もあまり大きな拍手ではなかった。演奏自体は結構良かったと思うが、この日の聴衆には曲が受けなかったのだろうか。私は面白い曲だと思うが。


休憩後は、シューマン ライン。

この曲の実演を聴くのは久しぶりだが、この曲の美しさを味わえる、聴きごたえのある演奏だった。

リープライヒの指揮では、音が固くなるところがなく、響きに立体感があり、なんとなくヨーロッパの薫りが感じられる。全体的に速めのテンポで、終楽章は特に速かったが、十分な歌があり、緊迫感もあって、私には面白く聴けた。日本フィルの弦は瑞々しく透明な音でいい音がしていたが、管、特に金管はやや やぼったい感があり、もう一歩洗練さが欲しい。