「光る君へ」第30話~私の中の”まひろ内申書” | 前世はきっと平安貴族

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歴史大好き!とりわけ平安時代をこよなく愛する私です。
こんなに惹かれる理由はきっと前世で生きていたからにちがいない。
源氏物語ネタをメインに、色々思っている事を書いてゆきます。あらすじとか一切書かずに自分の思いだけを強引に綴ってゆきますので悪しからず〜。

すあれから3年の時が流れ

1004年となった今回。

 

F4も一様にヒゲをたくわえており

そこそこの貫禄が出てきたような。

 

都は旱魃で大変な事になっており、

道長は雨乞いの儀式を

安倍サンタマリアに依頼。

 

今回こそ晴明に対して

「テメ~!皇后(定子様)が

あんなに早く崩御するんだったら

一帝二后なんて必要なかったじゃ

ねーかよッ!」

「オメェのせいで俺は

恥ずべき権力者の烙印を

押されてしまったぜ。」

「この責任をどう取ってくれるんじゃ!」

 

と詰め寄るシーンがあるかと思ったのに

そんな事は一切無く、相変わらず道長は

晴明に全幅の信頼を置いているらしい。

 

雨乞いの儀式を渋る晴明に対して

「自分の寿命を10年やる」

と答えた道長。

 

あらま~。

民のためにそこまでするとは

ご立派で涙が出ますわね。

 

実際の藤原道長は62歳で薨去したので

晴明に寿命を差し出さなければ

そうか72歳まで生きていたのか。

 

ちゅ~わけで、さすがの晴明、

見事雨を降らせる事に成功致しました。

 

力を使い果たしてずぶ濡れで倒れた

晴明の髪は、あら不思議!真っ白!

 

これはまるで

ヴァレンヌ逃亡が失敗して

一夜で白髪になったという

マリー・アントワネット?

 

まぁこの時晴明80歳をとうに超えて

いたのだから髪が白くても何の

不思議も無いんだけどね。

 

 

さて恵みの降雨で喜びに沸く民。

 

そうだよなぁ、今みたいに水道が

通ってるわけじゃないし

店舗で水を売っているわけでも

ないんだから、この時代旱魃は

死に直結する恐怖だったよね。

 

為時が「井戸が枯れた・・・」と言って

呆然としていたのもうなずける。

 

 

その為時だけど、道長の嫡男・頼通に

漢籍を教えるシーンが今回あった。

 

という事は、前回一度断ったこの話を

まひろに尻を叩かれて翌日改めて

お願いしに行ったと思われる。

 

少年頼通はいかにも利発で聡明。

この先が頼もしい。

 

一方、まひろはと言えば

ドラマの中でこんなナレーションが。

 

「まひろは、6日に1度、

四条宮で女房たちに和歌を教えていた」

 

はて?

 

今、「和歌」とおっしゃいました?

 

おーい、まひろがいつ

人に教えるほどの歌詠みに

なったんだよ?

 

そういや昔、怪しげな小屋で

恋文の代筆をしていた事が

あったよな・・・。

 

でも、その後まひろが思いの丈を

歌に託して三郎に伝えるような

事も無かったし、越前編でも

わずかに一首しか詠んでいなかった

記憶があるのだが?

 

なのに「和歌の先生」ってか。

スゲ~なまひろ。

 

しかもナレーションの続きが

 

「この学びの会は、藤原公任の

妻・敏子の主催である」

 

って、まひろと公任との繋がりは

いつからあったん?

 

この3年の間に都合の良い展開が

あったと脳内補足しろという

事なのだろうか?驚き

 

たまげたね~。

 

 

で、ここでまさかの和泉式部登場!

(彼女がこの時期本当に四条宮に

出入りしていたかどうか、私は知らない)

 

名前は、あかねさんだそうです。

 

今更だけど、何で「〇子」に

しないんだろうか?

 

まひろにしたって、私はこの名前が

幼少期だけの呼び方で、裳着が

終われば正式な名前が付くのだと

ばかり思っていた。

 

なのに、まひろはずーっとまひろの

まんまだし、ききょうも宮仕えして

いた時は清 少納言と呼ばれていても

ドラマの中ではずっとききょうだ。

 

で、この度は「あかね」。

 

何でやねん?

 

一応、3人とも貴族の娘なんだし

当事は「〇子」が一般的だったで

しょうに。

 

 

そんな事を思いながらも

和泉式部の登場自体は嬉しい限りグッド!

 

ただ、ちょっと残念だったのは

枕草子を「さほど面白いとは

思わなかった」と感想を述べて

いたところ。

 

和泉式部ほどの感性の持ち主ならば

清 少納言の卓越した言葉のセンスに

共感してくれると思ったんだけどなぁ。

 

しかしその時に言ったまひろの

「軽みのある文章で

良いと思いましたが?」

 

これには思わず「はぁ?むかっ」と。

 

枕草子が軽いだと???

 

やっぱりコイツは全然

分かってないんだな。

 

そういえばまひろが書いたという

「かささぎ語り」という物語は

このドラマのオリジナル?

 

男になりたかった女と

女になりたかった男の物語。

 

性同一性障害という

イマドキの繊細なテーマを

扱っているようで、NHKの何か

メッセージだったのか?と

勘繰ってしまった。

 

 

あかねさんは、別の日にも登場。

 

酔っぱらって恋人(敦道親王)との

愛憎恋愛模様をあけすけに話します。

 

そんなあかねに言い放ったまひろの

一言がすごいぞ。

 

「私はあかね様のように

思いのまま生きてみたかった」

 

って。

 

 

え?

アンタ今までずっと好き勝手に

生きて来なかったっけ?

 

思い立ったら乙丸の制止も聞かずに

走り出して散楽連中と仲間に

なったり、

 

父親を越前に置き去りにして

自分だけ都に帰って来たり、

 

道長(三郎)と身分違いの恋をして

図々しくも正妻の座を要求した上、

別れたはずが結局未練タラタラで

不義の子を産むという・・・

 

こんだけやりたい放題の人生を

送って来て何言うてますのん?

 

 

こういう不快なシーンを見ると

一条天皇が出てくるシーンは

この上なく清浄に見える。

 

しかし一条役の塩野瑛久の

美しさったらないなぁ。

 

このエレガンスはなかなか演技で

出せるものでは無いよ。

 

持って生まれたものかもね。

 

そこにいるだけで周りの空気まで

浄化してしまうような存在。

 

よくぞこの人を一条天皇役に

抜擢してくれたものだと改めて思う。

 

私の中ではファーストサマーウイカ

と並んでこの2人がドンピシャの

配役ですな。

 

花山天皇役の本郷奏多も

入れたかったけど、彼の出番が

思ったよりも少なかったので

涙を呑んで外しました泣

 

 

さてその美しい一条が、息子の

敦康親王と仲睦まじくしている傍らに

相変わらず生気の無い様子で

座っている中宮彰子。

 

敦康の母代わりとして養育を

託され、その膝に敦康を乗せた事も

あったので、彰子の心にパッと

母性愛のようなものが芽生えたのでは?

 

と期待したのだが、

どうやら何も変わっていないようだ。

 

娘のあまりの様子にしびれを切らし、

ついに一条に直接懇願する倫子。

 

まぁ早い話が

「うちの娘を愛してくださいな」

というわけ。

 

倫子の気持ちも分からんでもないが

これってかなり踏み込んだ内容

だよねあせる

 

何より彰子があれじゃあ

一条だって愛しようが無いでしょ。

 

必死の倫子を道長は

「お前、何やってんだよあせる」と

たしなめ、夫婦の反目は増すばかり

となった。

 

 

しかし

道長は何か勘違いをしていないか?

 

彼の今があるのは、亡き姉・詮子と

この倫子あっての事だというのを

もっと自覚した方がいいと思う。

 

いくら右大臣兼家の息子といえども

官位も低かった五男の道長が、

左大臣の娘・倫子と結婚した事で

どれほどその後の運命が開けた事か!

 

ドラマでは描かれていないが、

兄・道綱が弟の幸運にあやかって

半ば強引に倫子の妹との縁組を

希望した事でもそれは明確だ。

 

この時代、男にとって「妻の実家」は

それほどまでに影響力が大きいのだ。

 

道長と倫子はこれからどんどん

不仲になってゆくのだろうか?

 

史実を見る限り倫子は

道長にとってかけがえのない

最高のパートナーだったと

思うのに。

 

倫子といさかいを起こした道長は

例によって例のごとく晴明の

元へ相談に行く。

 

自分は今、闇の中にいるんだそうだ。

 

ふぅん?

権力の座のトップに立ち、もはや

後宮には定子様の存在も無いのに

一体どこが闇なの?

 

「全てがうまく回れば

私なぞどうでも良いのだが・・・」

 

って、ウッソだぁ~!白々しい!

 

大体さぁ、一条がいつまでも

亡き定子様を慕い続ける事を問題視

しているけども

”中宮彰子を寵愛するようになれば

国が安泰になる”という発想が

そもそもおかしいのでは?

 

逆にもし一条が彰子に夢中に

なり過ぎて政務が滞ったら

どうするんだろ?

 

それはそれでいいとでも?

 

変なの~。

 

 

晴明が

「今、あなた様の心に浮かんでいる

人に会いに行くのが良い」

と言った時、

 

「あ、まーたまひろだよ!やだな~」

 

って思ったけど、公任、斉信、行成

という連中だったので良かったわ。

でもそこから結局まひろの話に

繋がってゆくんだけどね

 

評判の物語を書いているのが

まひろだと知って斉信が

「ん?あ、あの地味な女だ!」

という反応にクスッ。

 

そういえばかつてロバート実資は

まひろの事を「鼻くそのような女」

と日記に書いたっけ。

 

まさか将来、中宮彰子への取り次ぎを

頼む女房がその鼻くそ女だとは

夢にも思っていないだろうな。

 

気づいた時の実資の顔が

今から楽しみじゃニヤニヤ音譜

 

 

話は変わってまひろさん。

 

こちらは早くも賢子との親子関係が

崩壊しつつあります。

 

何で?って

それはまひろが子どもの気持ちを

思いやらずに自分のやり方だけを

貫こうとするから。

 

いっつもいっつも机に向かって

何かを書いてばかりいる母親は

全然自分の方を向いてくれない。

 

たまに相手をしてくれるのは

手習いなどの勉強の時だけ。

 

しかもダメ出しばかりで褒めても

くれない厳しさ。

 

賢子からすればこんな母親に

馴染めないよね。

 

でもさすがに放火は

良くないぞ賢子よ。

 

火まで付けずとも、ビリビリ破く

ぐらいで良かったんじゃ?

 

賢子もなかなかの気性の強さだ。

 

しかし賢子の気持ちも理解せず

ダミ声で怒鳴り散らすまひろ。

 

ひで~母親!

何でそんなにトゲトゲしてんの?

まるでシンデレラの継母みたい。

(いや、もちろん放火は良くないけどさ)

 

 

道長の子を宿した事実を宣孝に

告げた時「この子は私ひとりで

育てます!」って言ってたよね?

 

あれは決意と覚悟の表明だったん

じゃなかったの?

 

宣孝が亡くなった時、賢子を

抱きしめて号泣してたよね?

 

なのに何で今、我が子にちゃんと

向き合ってないのよ???

 

その時その時で、ブレブレの態度。

そういうところが駄目なんだよ!

 

結局この人は行き当たりばったりで

自分ファーストなんだよなぁ。

 

賢子の所業に対してまひろは

少しは反省したのだろうか?

 

そういえば放火事件の少し前、

四条宮に出かける自分を見送らない

賢子を横目に詠んだ歌

 

人の親の 心は闇にあらねども

 子を思ふ道に まどひぬるかな

 

何故ここでこの歌が出てきたのか

私にはさっぱり分らなかった。

 

この歌はまひろの御先祖様に当たる

中納言兼輔が、娘の入内の時に

詠んだ歌。

 

入内した娘のこれからが

心配で心配で、

心がまるで道に迷ったような

気がする(かなり意訳)

 

という「親心の名歌」です。

 

 

はて?

 

まひろさんは果たしてこんな風に

賢子の事を見つめているので

しょうか?

 

自分の事よりも我が子が心配で

心配でいても立ってもいられない

という感情は果たしてあるので

しょうか?

 

「賢子にしっかり字を教えて

ちょうだい!」

「でないと困るわ」

と、父親に教育を任せて

サッサと和歌の講師様として

出かけてゆくまひろに

この歌を詠む資格は無いと思います

けどね凝視

 

 

 

オリンピックの関係で8月11日の

「光る君へ」は放送休止。

 

おかげで時間的余裕もあって

た~~~っぷりまひろ攻撃が

出来ました。

 

次回の予告編でまひろが

「いずれの御時にか・・・」

って言ってたからきっと源氏物語が

誕生する回になるんでしょうね。

 

 

いいのかなぁ~?