「光る君へ」第20話~ファンタジーだとしても怖い倫子の微笑み | 前世はきっと平安貴族

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歴史大好き!とりわけ平安時代をこよなく愛する私です。
こんなに惹かれる理由はきっと前世で生きていたからにちがいない。
源氏物語ネタをメインに、色々思っている事を書いてゆきます。あらすじとか一切書かずに自分の思いだけを強引に綴ってゆきますので悪しからず〜。

今回は「長徳の変」(花山院闘乱事件とも言われる)

という、中関白家没落の決定打となった

事件と、

まひろの父・為時の任官との2つが

テーマとなった回だった。

 

前回から「光る君へ」を”ネタ目線”で

観る事にした私なので、ファンタジーだと

思って観ると今回は割と楽しめた。

 

 

まずは為時の任官エピ。

淡路守に任命された直後、

大国である越前守に栄転を遂げた事に

ついては、こちらに詳しい経緯が載って

いるのでご一読を。

 

 

 

 

 

 

ちゅ~わけでめでたく任官された為時。

これで10年の長きに渡る冷や飯生活とも

おさらばね。

 

来週はいよいよ都を離れ、越前国へ。

で、いとさんは一緒に行くの?

 

 

 

お次は「長徳の変」の発端となった

花山法皇の恋。

 

亡き女御忯子の事がいつまでも

忘れられなかったのか、

法皇が今回通ったのは

その忯子の妹にあたる姫君でした。

 

しかしこの法皇様、一条天皇に譲位した

「寛和の変」といい、今回の事件といい、

つくづく色恋沙汰で周囲を巻き込む

大騒動を起こす星の下にお生まれに

なったようですな。

 

ドラマでは隆家の放った矢が牛車に

当たりましたが「栄花物語」によると

矢は法皇の袖を射抜いたとあります。

 

もう少し逸れていたら玉体を貫通した

かもしれず、極めて由々しき事態でした。

 

こんな大事件だというのに

当の花山法皇は秘して騒ぎ立てる事は

致しません。

 

何故かっちゅ~と

こっぱずかしいからです。

 

「法皇」というからには出家した身の上。

つまり仏の弟子となったわけで・・・

 

法体で女人の元に通うなど

本来はあるまじき事なわけです。

 

 

だけど私としては、花山法皇様に

もっとカッコ悪く、しかも長~く

登場してほしかったなぁ。

 

そして事件の顛末を聞いた人達にも

「まぁ、あのお方だからな~」とか

「なまら はんかくさいわ」とか

ヒソヒソ噂話などしていただきたかった。

 

なんせ東宮時代から奇行が目立つ花山。

 

法皇になってもお騒がせぶりは健在なり!

という事をアピールしてくれたら

嬉しかったな。

 

だって多分もうこの方の出番、

終わりでしょ?淋しいわぁ。

 

 

 

という事で、皆様ご存知の通り

伊周はくだらぬ早合点によって

取り返しのつかない大失態を犯し、

隆家ともども罪人に・・・。

 

もうこうなっては一条がどれほど

定子様を愛していても

中関白家の転落を防ぐ事は

出来ませんよね。

 

ほんと、おバカ!

 

どうしてもっと慎重に

行動出来なかったのよ?

 

故・道隆があの世で泣いているぞ。

 

 

 

そしてこの事件は思わぬところに

飛び火した。

 

定子様が髪を切ったのだ・・・!

 

検非違使の刀を一瞬の隙をついて

ものの見事に奪ったかと思うと

周囲を威嚇しながらの大立ち回り。

 

そして刃の先を自身の首元に突き立てた

かと思うと、髪をバッサリ!

 

刀をそのまま床に投げ捨て、定子様は

まるで力尽きて放心したご様子。

 

もちろん実際にこんな事を

したはずは無い。

 

大体、中宮ともあろう貴人が

御簾から出て来て

その姿をあられもなく見せる事など

絶対に有り得ない。

 

髪を切ったのは事実だが、それは

あくまでも屋敷の奥深くで女房達に

かしずかれていた状態での事。

 

まぁでもね、ファンタジーだからね。

 

先週の予告編でこのシーンを

目にした時はどうなる事かと思ったが

1週間の猶予があって良かった。

 

おかげで心不全にならずに

視聴できたわ。

 

 

ところで本来定子様はこの時

一条の初めての子を身籠もっていたはず。

 

はて?

その事実はいつ分かるのかな?

来週?

 

 

 

さ〜て何やら倫子の存在が不気味に

なってきたぞ・・・汗

 

急に体調を崩した女院・詮子の

不調の原因が呪詛によるものだと

突き止めた倫子。

 

詮子は犯人を定子様とその一族だと

決め付けていらしたけれども

倫子は道長の前で意味深な含み笑い。

 

道長も「あ、そっか」と何やら

納得してこの件の処理は倫子に

委ねる事に。

 

でも、結局一条の耳にも入る事となり

「え?」と戸惑いを隠せない道長。

 

 

私ね、この場面の意味が

全然分からなかったの。

 

道長の「あ、そっか」って何?

 

道長としては内密にしたかったんだよね?

なのにどういうわけか実資の口から

帝に伝わっちゃうし。

 

 

ネットを見ますとね、どうやら倫子が

裏で動いたらしいんですわ。

 

呪詛は詮子の自作自演だったのに

それに気づいていながら倫子は

わざと中関白家に罪を着せて広めた

のだという。

 

ライバルを潰して夫の地位を磐石に

するためにね・・・。

 

怖ぇ~よぉあせる

 

 

史実の藤原道長は今後

その権力を維持するために

相当えげつないやり方をしてゆくが、

脚本家はまさかそれを「策士・倫子」の

扇動という形にもってゆくんじゃ

ないでしょうね?

 

そうすれば「善人:道長」のイメージは

保たれるわけで。

 

倫子のあの微笑みは充分にその

予兆を感じさせるものであり、

ほんと怖かったあせる

 

今回1番印象に残ったシーンだったので

思わずこの記事のサブタイトルに

しちゃったよ。

 

 

 

===まひろと三郎への独り言===

 

 

父・為時が如何に漢学の才があるかを

申し文に託して奏上したまひろさん。

 

それが功を奏して為時は見事

越前守の座に就ける運びとなりました。

 

いいえ、いいのよ~。

 

大河ドラマでは、主人公の突拍子も無い

行動で物事がうまく展開するパターンが

よくあるから別にいいのよ、もう。

 

なんせファンタジーですから。

(「江」なんか滅茶苦茶すごかったぞ)

 

でね、ファンタジーとはいえその時の

岸谷五朗の演技が良かった。

 

突然の従五位下昇進と越前守任官という

次から次へと起こるラッキーを

「娘・まひろと右大臣三郎との関係に

起因するもの」だとして、2人の本当の

関係を問うシーンを入れたのは

視聴者のモヤモヤを解消する意味で

正解だったと思う。

 

今までず~っと

「何かアヤシイぞ・・・あの2人」

って為時は思ってたもんね。

 

岸谷五朗の演技は

抑えた中にも父としてのプライドと

威厳を感じさせてくれ、上手いな~と

思いました。

 

まひろも包み隠さず打ち明ける事が

出来たし、これでスッキリと越前へ

出発する事が出来るでしょう。

 

三郎への独り言は今回はナシ。

 

相変わらずの人情政治家ぶりを

発揮しております。

 

まぁまだ先は長いですからね。

 

 

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今回は結構楽しめた、と言いながらも

結局色々とダメ出しのような感想ばかりに

なってしまいました。

 

ま、これもひとつの愛情表現だと

思っていただきとうございます。

 

あ、でもあとひとつだけ!

 

まひろとウイカ納言のあれ、何よ?

葉っぱのついた木を持って

定子様の御殿に忍び込むなんて。

 

あんなんでカムフラージュ出来てると

思ってんの?

バレバレや~ん。

 

演出家さん、やり過ぎだよ。

 

 

ドリフのコント?ニヤニヤ