遊戯王 疲れる | デブリマンXの行方

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いつか見えない社会問題になると信じている自分のような存在について、自分自身の人生経験や考えたこと、調べたことをまとめ、その存在を具体的にまとめることを目的とする。

 

 

遊戯王マスターデュエルのイベント「WCS2024予選」が終わった。

最終的にはLv19まで上がり、まあまあ目標達成と言ったところ。

しかし、上記の遊びデッキではLv15から全く上がれなかったので、途中から自分のガチデッキである「壊獣カグヤ」に変更。それでもかなりきつかったが、終盤は先攻制圧系のデッキが増えたことで、勝率は上がった。

 

さて、この記事で取り上げたい内容であるが、最近の遊戯王はやっていてとても疲れるようになったと言いたい。

まあ、以前ほどの情熱はないし、歳のせいもあると思うが、それを考慮してもなおきついと感じる。そこで、どうして最近の遊戯王が疲れるのかを以下のような歴史形式にしてまとめて行こうと思う(※わたし自身の記憶を振り返るだけなので、時系列や記憶の詳細は誤りがあるかもしれない。また、基本エンジョイ勢のため、環境に対する理解は浅い)。

 

 

1.黎明期

わたしはやっていない。カードの内容を見る限り、カードパワーやゲーム性が形になっていないと感じる。たぶん、「強いカードを持っている人がそのまま強い」という時代で、子どもがお小遣い握りしめてやる分にはごっこ遊びの面白さがあったと思う。

 

2.パワカ時代

わたしはやっていない。現在禁止カードとなっているカードが無制限で使われた時代。魔法カードが強すぎるため先攻でほぼ決着していたと思われる。ブルーアイズなんて入る余地はなかっただろう。

 

3.カオス時代

わたしが始めた頃だが、環境については一切知らない。リミットレギュレーションの導入でパワカ時代が終わり、光と闇属性のカードが強かったことから、自然にカオス系のデッキが主流になったのだと思う。光と闇はシナジーの強いものが多いため、属性を混合させることを考えると、他の属性とは一線を画した力がある。また、アドバンテージの概念がとても強く、1:1交換(自分のカード1枚を使って相手のカード1枚を破壊するなど)ができるだけで十分強かった。その中に、爆発的なアドバンテージを稼ぐカード(「聖なるバリア─ミラーフォース」など)やゲームを半ばリセットするカード(「メタモルポッド」など)があったことで、駆け引きが生まれていた。この駆け引き自体は、特定のデッキに環境が壊されない限り、概ね遵守されていた。

 

4.帝時代

召喚さえすれば最低限の仕事をし、場に残ればアタッカーとして活躍する「帝」モンスターが目立った時代。中でも、毎ターン生け贄と壁になる「黄泉ガエル」の存在は大きかった。また、「冥府の使者ゴーズ」の登場で、ノーガードの相手を下手に攻撃できないという読み合いが生まれた。優秀な手札誘発である「D.D.クロウ」はこの辺りで一応出ていた気がする。

 

5.除去ガジェット時代

アドバンテージの概念が最大化された時代。召喚されれば最低限の仕事をする「ガジェット」と1:1交換のできるカードを合わせることで、アドバンテージに差をつけていく。安定感の高いデッキ同士が殴り合う様は、何か独立した別ゲーに見える。

 

6.テーマデッキ時代

カテゴリ、デザイナーズとも呼ばれる。要するに、カード名や所属がまとまっているカード達で現在の遊戯王でも主流。初期の頃はカード名を指定しているが故に(基本的には)汎用性が無かったため、ファンデッキの域を出なかったが、「剣闘獣」の辺りからファンデッキと一言で切り捨てることができなくなった。また、「ライトロード」の登場により墓地を利用した戦術がより高度化した。「オネスト」の登場で棒立ちの低攻撃力のモンスターを攻撃することにリスクが伴うようにもなった。

 

6.シンクロ時代

シンクロ召喚の登場でゲームルール自体に大きな変化が生まれた。それでも、シンクロモンスターやシンクロしやすい一部のカードが強いというだけで、ゲームそのもののバランスをはっきりと壊したとまでは行かない。しかし、「BF」がテーマ性と汎用性を併せ持っており、その上「BF」専用「オネスト」とも呼ぶべき「BF - 月影のカルート」や、「BF」専用「ガジェット」とも呼ぶべき「黒い旋風」、墓地シンクロを行うBF - 大旆のヴァーユ」の登場で、なぜそこまでこのテーマを優遇したのかわからない状態となる。

 

7.シンクロ時代末期 ~ エクシーズ初期

アドバンテージの概念を保ちつつ、デッキの個性もあり、個人的に一番楽しかった時代。「シューティング・クェーサー・ドラゴン」召喚されると、その無効効果と高い攻撃力により、ほとんど特殊勝利同然となるくらい、ギリギリのアドバンテージの取り合いが行われた(この時代に、1ターンで「シューティング・クェーサー・ドラゴン」を出すことはほぼ無理なため、その上で召喚を成立させる必要があった)。エクシーズモンスターは、弱くはないけどその召喚に特化するほど強くもない感じのものが多かった。

 

8.甲虫装機時代

遊戯王の暗黒時代と呼ばれる時代。「甲虫装機」によって、アドバンテージの概念が崩壊し、モンスターを戦闘で破壊することがほとんどなくなった。1ターンにモンスターを特殊召喚することが爆発的に増え、この頃から「増殖するG」が優秀なカードとなっていく。以降、新規のテーマが環境を席巻するという流れが主流になる。

 

9.ペンデュラム時代

ここで遊戯王を一度引退したため、詳細は不明。ただ、新規テーマデッキが環境を席巻する動きは変わらず。悪名高い「EMEm」によって、遊戯王が「時間のかかるジャンケン」と呼ばれていたことは聞いている。

 

10.リンク時代

大幅なルール変更により、過去のカードが軒並み弱体化。リンクモンスターを召喚しなければEXデッキもペンデュラムも活用できなくなったが、結局リンクモンスターが大暴れしただけで大勢に影響はなかった。しかし、リンクモンスターによって、これまで使い辛かったカードやほとんどネタのようなカードへのアクセスが容易になり、高度なファンデッキを組めるようになったというメリットはあった。わたしはこの頃から、エンジョイ勢として復帰する。記憶が曖昧だが、手札と墓地でそれぞれ違う効果が発動できるカードが増えて来たのはこの頃だった気がする。

 

11.OCGアニメ終了時代

遊戯王がお世辞にも子供向けカードゲームとは呼べないほど難解化したため、アニメは「ラッシュデュエル」という別のカードゲームへ移行。遊戯王は基本、遊戯王がライフスタイルに組み込まれているユーザー向けのコンテンツになる。この頃のOCGは、手札誘発が豊富になったおかげか、どんなデッキでも手札誘発と始動札が少ないデッキであれば十分戦える時代だったと感じた。また、「ライトニング・ストーム」や「禁じられた一滴」など、後攻で有効なカードも増えて来たことは大きい。この頃「エルドリッチ」が登場するが、その魔法・罠が共通効果としてサーチをするようになったことは、以降のカードデザインに大きな影響を与えている気がする。

 

12.烙印時代

「烙印融合」と「氷剣竜ミラジェイド」によって、時代が微妙に進んだ。というのも、「烙印」自体は「烙印融合」を止められるとほとんど動けないという弱点があるものの、それが通れば毎ターン「烙印融合」から盤面を作れるようになった。これは、初動札を多くしてデッキの必須カードにアクセスし、強力な布陣を組めるがリソースが枯渇し、以降のターンは非常に動き辛いといった先行特化デッキの弱点を克服するもので、盤面こそやや薄くなるが、突破されなければそのまま倒し、突破されても次のターンにまた動くという流れを成立させた。

 

13.ティアラメンツ時代

しばらくテーマの共通効果だけでも強い時代が到来する。事実、「ティアラメンツ」、「ビーステッド」、「クシャトリラ」の規制は既存のテーマと比べてもかなりきつめである。また、「イシズティアラメンツ」は、後攻0ターン目という概念を確立し、「ティアラメンツ」以外ではゲームにならない様相を呈することがあった。相手ターンに展開するテーマはこれまでにも存在したが、自分と相手ターンの両方で普通に展開するテーマは「ティアラメンツ」くらいのものだろう。また、これまでは「灰流うらら」だけでデッキの動きが止まることも多かったが、「ティアラメンツ」にはまったく通用しないため、「灰流うらら」を採用しないことすらあった。また、「ティアラメンツ」の魔法・罠にも墓地へ送られた時の共通効果があり、この頃から魔法・罠が1枚で2回分発動できるのは当然という流れになったと感じる。

 

14.テーマ混合時代(現代)

そして、現代である。

「ティアラメンツ」と「クシャトリラ」辺りから続いていると感じることだが、環境レベルデッキを混合し、強力なデッキを組むというのが主流となっていると感じる。特に顕著なものが「スネークアイ」で、「R-ACE」、「炎王」、「サラマングレイト」などと組み合わさって活躍している。この環境レベルデッキの混合というのが実は非常に頭を使うもので、その最大のポイントは手札誘発の打ちどころが分からないことである。例えば、「烙印」であれば「烙印融合」を止めればなんとかなるなど、いわゆるマストカウンターのポイントが明確なのだが、混成デッキはそのポイントが複数ある上に、それぞれのシナジーがその弱点を埋めてしまう(例えば、テーマAのモンスターをリクルートするカードを止めても、テーマBのカードがテーマAのモンスターを墓地へ送ってから特殊召喚する、など)。その対策としては相手のカードを理解する他ないが、以前の遊戯王は強いカードが決まっていたものの、現在はそれぞれ少しずつ強いことが多く、特定のカードを覚えるだけではなくて、デッキ自体を覚える必要が出てきていると感じる。しかも、その膨大な展開ルートを想定するのは、あまりにも情報量が多過ぎるだろう。加えて、マスターデュエルでは、その混成の幅が広い上に、主流テーマではないものも混じっている。そんなものを考えるのだから、疲れるのは当然ではないだろうか。

 

 

以上が、最近の遊戯王に対するわたしの考察である。

実はわたしは、新規のカードの効果をほとんど把握していない。

それでも遊戯王ができているのは、強いカードだけ覚えて、あとは無視しているからだ。しかし、最近の遊戯王は弱いカードというものがほとんど存在しない。昔はテーマ内に使われないカードが半分くらいはあった気がするのだが、今はだいぶ有用になった。それはそれで良いが、覚えることがきついことは事実。これまではエンジョイ勢でも環境レベルで戦えることはあったのだが、これ以上進化されるとわたしのIQではとてもできないゲームになってしまいそうである。