ラーメン発見伝 名言 | デブリマンXの行方

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いつか見えない社会問題になると信じている自分のような存在について、自分自身の人生経験や考えたこと、調べたことをまとめ、その存在を具体的にまとめることを目的とする。

 

 

先日から読み返していた「ラーメン発見伝」の読み返しが終わった。

漫画ではあるものの、1冊読み終えるのに1時間くらいのボリュームがあり、読み返すにあたっては想像以上の時間がかかった。

 

「ラーメン発見伝」は、サラリーマンをしながらラーメン屋を目指す男の話。

内容の特徴としては、ただ美味しいラーメンを作るというだけではなく、ラーメン屋そのものの話であると言うこと。特に、経営全般に言える話は表現が分かりやすく、門外漢にとっても大変勉強になる。

 

この漫画の魅力は名言に集約されている……というのはさすがに過言であるが、他では見聞きしないようなセリフが多いのは特徴であると思う。とりわけ、それらがどこか非常に現実的である点も大きい。

 

今回、読み返すに当たって、個人的に面白いと思う名言をピックアップしたので以下にまとめておく。

 

 

 

小池さんは今の自分のラーメン、好きですか?(1巻 主人公)

本来目指していたこととは違う状態になってしまった時のセリフ。人間目先のことにとらわれて自分を見失うことが多い。この漫画の多くのキャラクターが似たような穴にはまる。ラーメン屋は自分のやりがいか、それとも客のためのビジネスか。

 

 

ヤツらはラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ!(1巻 芹沢)

この漫画より有名な名言であり、このシリーズのアイドルである芹沢達也の名台詞。情報は味覚に勝るという意味。

 

 

ドンブリ何万杯洗ったところで、なんの足しにもなりませんよ。(2巻 主人公)

雑用だけしてもラーメン作りは上達しない。ラーメン作りを上達させるにはラーメンを作るしかない。「料理の味は盗め」と言われた時代は、先輩の仕事の仕方を横目でよく見ていたのだと思う。その姿勢そのものは今でも大切だと思う。

 

 

私の考えが間違ってるとは思わないが、これからはキミのような若い人間が私の考えには当てはまらない新しい札幌ラーメンを作り上げていくのかもしれないな。(3巻 審査員)

自分の考えは曲げずに相手を正当に評価する姿勢。これが万人にできるなら世の中も良くなると思う。

 

 

私としたことが、なんと間の抜けた失敗を………(3巻 芹沢)

すぐその場で失敗を認める。現実でもこれがなかなか難しい。

 

 

厨房だけがラーメン屋のすべてではない!(3巻 芹沢)

経営のためには材料の調達も管理する必要がある。

 

 

あんな、つけ麺などというものがうまいかね?(4巻 芹沢)

美味しいには美味しいけど、食べてる途中でスープがぬるくなることに対策してる店には今のところ会ったことがない。

 

 

ネギなんか使わなくていいんですよ。

ラーメンにはネギを入れなきゃいけないって決まりがあるわけじゃないんですから。(6巻 主人公)

思い込みは敵。

 

 

「1時間が30分より長いとは限らない」。(7巻 芹沢)

客の心理。

 

 

なあ祐介、人間、なにも言い返せなくなると、暴力に走るもんだって知ってるか?(7巻 主人公)

論破は危険。

 

 

誰にも理解できない理想のラーメンに、いったいなんの存在価値がある!?(7巻 芹沢)

分かる人にしか分からない高尚なものの存在価値について。

 

 

個性とか独創性って要するに売れるための工夫だと思うんです。

売れなきゃ、いくら独創的でも意味ないっていうか………(8巻 ゲスト)

クールなものの見方。

 

 

味も香りも伝わらないテレビ画面の中では、食べた人間が「美味しい」と言ったモノが、美味しいモノなんです。(8巻 主人公)

マスメディアの功罪。

 

 

世の中、便利ならいいってもんじゃないよな…

ケータイなんかない時代もみんな幸せだったわけで…(9巻 主人公)

技術の進歩により、どこにいても上司に呼び出されるようになった。

 

 

ラーメンに枠などない!!(10巻 芹沢)

自由にやるとかえって枠にはまる。

 

 

高度情報化資本主義社会においては、モノの価値が価格を決定するだけでなく…

価格がモノの価値を決定するというパラドックスが、往々にして起こりうるのだ!(13巻 芹沢)

価格はモノの価値の指標であり、価格を上げるとモノそのものは据え置きでも価値が上がることがある。

 

 

ビジネスにおいて赤の他人との信頼関係は、契約とシステムによってしか、築けないものだと思いますよ。(14巻 ゲスト)

性善説でビジネスはできない。

 

 

ギリギリまで無駄を削り、本質的なものだけで成立した表現というのは一般受けしにくいからね。(18巻 有栖)

分かる人には分かるという意味。ただし、このあと「ラーメンは万人受けするべき」というように続く。

 

 

とはいえ、ラーメン屋にも嫌なオヤジはいるしね。あの二人みたいに、詳しくもないのに偉そうに言うのはやめとこう。(20巻 有栖)

無知な人ほど自分に自信がある。

実るほど頭を垂れる稲穂かな

 

 

最高の立地で最高の商品を売る…

単純なようで、実は、これこそが一番のビジネスの必勝法なんです。

これさえできればテーマも仕掛けも一切必要ありません。(21巻 四谷課長)

王道は正義。

 

 

 

最近は芹沢さんが主人公になった漫画が連載中らしい。

その前にこの漫画の直接の続編である「ラーメン才遊記」を読みたいところだが。