円安 プラザ合意 | デブリマンXの行方

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いつか見えない社会問題になると信じている自分のような存在について、自分自身の人生経験や考えたこと、調べたことをまとめ、その存在を具体的にまとめることを目的とする。

 

 

引き続きこの本を読んでいる。

もっと早く読み終わるかと思っていたが、色々と理解するのに手間取るところもあり、思ったようにはいっていない。ただ、内容自体は理解しやすく書かれているとは感じる。

 

この本のP233にプラザ合意の話が出てきた。

 

流れを要約すると、

まず当時のアメリカ大統領ロナルド・レーガンが経済政策(レーガノミクス)を行った。

これにより、アメリカの金利が上がり、外貨が大量に流入してドル高になった。

ドルの価値が上がるということは、輸入が増えるということで、アメリカは一流の消費者になった。

消費者として一流ということは、物を生産する国々があるということであり、当時はその主な役割をアジア圏が担ったらしい。

 

これがずっと続けば良かったのだが、お金は使うとなくなるので、アメリカは赤字まみれになる。そのアンバランスを当時の先進5カ国(アメリカ、イギリス、西ドイツ、フランス、日本)の為替介入で、無理矢理ドル安円高にしたのがプラザ合意。

円高が進むと言うことは、次は日本が一流の消費者になるということである。

そして、この直後ぐらいから日本はいわゆるバブルへと向かう。

あとは、実体経済と資産経済(金融経済)がかけ離れてバブル崩壊になる。

ちなみにバブル崩壊というのは、現代で例えると1枚何万円もするポケモンカードが、実は原価数円の紙切れだとみんなが気づいてしまうことである。要するに、カードゲームバブルというのは、カードゲームのカードを使ったババ抜きである。最後まで遊んでたら負け。

 

カードゲーマーとして横道に逸れてしまったが、話を本筋に戻す。

近年、円安ドル高が話題となっている。以下の記事の約34年前というのがちょうどバブルが崩壊した辺りになる。

 

さて、ここで庶民が潤うポイントを探してみたいと思ったのが、今回の記事を書いた理由である。

庶民にとっては、円安だろうが円高だろうが、はっきり言ってどうでも良いはずである。大切なのは、自分の給与が増えることと、良い物を安く買えること。お金に関して言えばこの2点だけのはず。

では、上記の歴史の中で一番庶民が潤ったのはどこかと言えば、当然バブルの頃。庶民が有り余るお金をじゃんじゃん使って経済的には好循環だった頃である。そして、そのきっかけを作ったのは何かと問われると、プラザ合意である。

つまり、現在の円安路線で庶民が報われるためには、アメリカのような大国から再びプラザ合意のような政策カードを引き出す必要があるということ。そして、その特効薬は日本では作ることが出来ず、あくまで他国の判断に委ねられているということ。そこまで話が進んで初めて、庶民は円安の恩恵を受けると言える。

しかし、ここで問題なのは、今の日本は何を海外に輸出しているのか?というところ。

プラザ合意の直前では日本の時価総額のランキングは……調べられなかった。

どうにもバブル絶頂の1989年が強く、それ以前のデータを調べるとなると、このような日常系ブログで取り扱うには少々面倒な調べ物になるようだ。

一応、衆議院議員 立憲民主党 総務委員長 原口一博氏のXに以下の内容が呟いてあった。ウィキで人柄を見た限り、大衆受けする人ではない印象を受けたが、ここでは衆議院議員の肩書きを信じて以下の内容を抜粋させていただく。

時価総額ランキング。

1985年

一位IBM、

二位エクソン、

三位AT&T、

六位住友銀行、

七位東京電力、

九位三菱銀行。

(※以下のXより抜粋。読みやすさを考慮し、一部に改行あり。)

ランキングを見る限り、6位と9位に銀行がいることから、金融業の力で上位に組み込めていたことが分かる。これは、おそらく上記のレーガノミクスでアメリカのバブルに乗ることができたためだろう。つまり、当時の日本はかなり錬金術が得意だったようだ。

 

そう考えると、今も日本は海外に多くの投資をしていると考えるのが妥当だろう。何しろ、日本にはこれから発展していきそうな産業があまり見当たらない。素人目には半導体くらいしか見えない。海外への投資それ自体は悪くないが、投資した先が発展し、それが投資元へ還元されているかが大切ではないだろうか。ちなみに、至る所で見られる時価総額ランキングは以下のリンクにある。

未だに、投資先としてアメリカが魅力的なのはブレない。

金融業にしても、日本の投資よりも海外の投資の方が桁違いに多いだろうことは察せられる。

そうなると、お金の輸出もあまり強いものとは思われない。

なら、日本が輸出できるものは何だろうか?

……と流れて来てようやくコロナ禍で大打撃を受けた「観光業」の話になるのか。

それ自体が悪だとは思わないが、観光業に投資してリターンが得られるのか考えるとわたしにはよくわかならない。しかし、輸出するのであれば、やはり輸入した原材料を国内加工して輸出するのが一番分かりやすい。理想としては、国内にあるものを国内加工して輸出するのが良いと思うが……。