今日、何となく思ったこと。
世間には子ども向けと呼ばれるカテゴリがある。
だが、これは本当に必要ジャンルなのだろうか?
子どもにとって分かりやすくて子どもが喜ぶという長所はある。
その反面、大人にとっては内容が幼稚でつまらないということは珍しくない。
例えば、アンパンマン。
日本の子どもが最初に触れやすい勧善懲悪ストーリー。
基本的にアンパンマンが困ってる人を助ける話で、道徳的教育に繋がっている可能性はある。だが、その効果はいかほどだろうか?
または、アンパンマンを活用することで、苦手な食べ物が食べられるようになったり、衛生面への意識が高まる可能性もある。が、それもどの程度?
少なくとも、最初期の原作版はともかくとして、大人が見ていて面白いと感じる作品ではないはずだ。(ただ、劇場版アニメなどの作画のクオリティが高いものについては、一部のそういうマニアには受けるかもしれない)
例えば、トムとジェリー。
猫とネズミが仲良く喧嘩するエンターテインメント。
面白いので子どもを画面に釘付けにするにはうってつけである。
しかし、その内容については中身がほぼないと言って良いのでは無いだろうか?
とかなんとか書いている間に、ある作品を思い出した。
不思議の国のアリスである。
この作品は、教訓を含まないイギリス文学の開祖として有名だ。
逆に、当時のイギリス文学のほとんどは教訓主義という考え方に沿っているらしい。
わたし自身もそれに片足を突っ込んだ状態だと言えるだろう。
ただ、わたしは子どもが子ども向けに浸ることによる成長の遅れの可能性を少し意識したいと思った。
内容がただのエンターテインメントでは、成長における栄養が偏ると思うのだ。
例えば、ドラえもん。
この作品は自由な発想も然る事ながら、時折哲学的なセリフも見受けられ、大人でも楽しむ余地がある。
例えば、となりのトトロ。
トトロやネコバスなどのキャラクター人気もさることながら、子どもの心の動きがよく描写されている作品である。
子ども向けというには映像レベルもあまりに高く、感性を刺激される。
要するに、子どもしか楽しめないような子ども向けのものではなく、大人も子どもも楽しめるようなものの方が、子どもの成長にポジティブな影響を与えるのではないかということだ。
なぜそう思うのかと言えば、保育園にいる子の中には大人(?)が楽しむような過激なアニメ作品を一緒に見ている子がいるが、そういった子は何となくマセている。また、フォートナイトというゲームをやっている子は、かなり早い段階で小学生レベルに口が悪くなる。
つまり、子ども向けではないものに触れている子どもは、その作品を楽しむために求められるものが急激に発達するのではないだろうか?
変化の早いこのご時世に、子ども向けに熱狂している時間が、子どもにあるのだろうか?
とは言え、就学前からシェイクスピア読ませろとか、そういう話ではないのだが。