LUNACY 黒服限定GIG 2022 #1 | D-DST

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日記や、沢山の好きなことへの、
独り言。


CY公演。



当初はあまりノリ気ではありませんでした。

ヴァイオリンソロの導入で『THE SLAIN』、
ベースの一音目が鳴った瞬間、目頭が熱くなりました。

そのまま、ベースはゴリゴリ地を這い、べんべんうねりまくって(語彙力…)地響き鳴らしまくっている始末。

そうなのです、私はコレを待っていたんです(感涙)。

旦那様との満場一致意見のひとつとして、
LUNA SEAのJというお方は、
特に我々世代に於て、ベースという楽器の魅力を世に知らしめた日本人ベーシストの第一人者のひとりだと思っていて、

実際、LUNA SEAの楽曲には明らかに「ココはベースの聴かせドコロですよ!」な部分や、思わず聞き惚れてしまう見事なオブリガードが幾つかあるとおもうのですけれど、
ソコはもう、俺様J様小野瀬様(←?)全力で、ちょんちょんに尖ってブリブリ暴れまわって(語彙力…)いただきたい訳ですよ。
(あ、オブリガードは適度に歌っていてくだれば)


しかしREBOOT以降、
何だか、あれ?今のアレ、アレでいいの?
孫が生まれたおじいちゃんみたいだったけど、え、LUNA SEAのJですよね、Jのベースですよね?
という、牙を抜かれたなんとかの様な、爪を丸く研いじゃった様な、孫が生まれた(以下略)様な感想で(困惑)。


2022年12月17日。
ソコには我々が求めていた、かのベーシストの勇姿があり、
旦那様とも、Jカッコ良いね、これこそJだよね!と、
歓喜の拳を突き合ったものでした。


まあ、きっと、
音量のバランスや会場の事情問題その他諸々もあるのでしょうけれど、
LUNACYだけでなくLUNA SEAでも、
やはりベースはもっとアゲて頂いても良いのではないかと強く思った師走の夜(ド素人の個人の感想です)。


正直、決して一般受けはしないであろうクセのカタマリ楽曲たち(←褒めてます)でも、

それぞれがキャリアを積み、テクニックや感性を深め、追求し続け、
今現在の最新機材、機能も駆使し、

どこまでも真摯にやりたい放題、
しかし至極確実に丁寧に、

面倒臭いほどにマニアックに、
更に有無を言わせぬ演奏力で、
まるで大砲を撃ち込んで来るように潔く正々堂々と真正面からぶつけられたら、

大変陳腐な表現ですが、
ただただ圧倒されました、説得力がありすぎて。

もう、笑うしかありませんでした、
なんて面白い人たちなのだろう、と。


LUNA SEAを知った10代の頃はコピーなぞもし、

わああ、ココはこんな仕掛け(←伝わる人には伝われ!)だったんだ!
こんなコード押さえてたんだ!
こういう仕組みだったんだ!

などなど、驚きと発見ばかりで、
もう夢中で仕方がなかったものですが。


上記した内容と繰り返しになりますが、
今の技術(ご本人、機材類共に)で改めて冷静に聴くと、
実に興味深く、とにかく緻密、マニアックで、
これらをはたちそこそこで創って演奏したひとたちって、正真正銘ど変態だな…と、
圧倒と畏怖と感激とで大笑い(心の中で)してしまいました。


一日目の休憩ではたまらず旦那様に畳み掛けるように感動をぶちまけるという、
「お座席での会話はお慎みください」を完全無視してしまいましてごめんなさい。




ところで、

私がLUNA SEAを知り、聴き、好きになったきっかけが、

1992年、当時SSTVで放送された、メンバーのインタビューを挟んだ「ツアー『IMAGE or REAL』を振り返って」の様な番組だったのですが。


という事は、この二日間演奏された楽曲たちはつまり、私のLUNA SEAファーストコンタクトだった訳で、

そうだ、この楽曲たちで、
今まで出逢ったことのない、
新鮮な音楽を、世界感に触れたのだ、と。

この30年間、不思議と意識したことはなかったのですが、

今回、嘘みたいな話ですが、本当にこの時それに初めて気付いて、

そういえば、

imitationやSEARCH FOR MY REASONのイントロ、SEARCH~はその後ガラリと表情を変えてしまうリフ、
多用される裏打ちやシンコペーション、
歌の独特なメロディーや歌詞など、

いつの間にか当たり前に聴いてしまっていたが、
これらは齢12歳のお子さま当時には衝撃且つ
とにかく印象的で。

妙に耳に残る。
気付けばクセになっている。


もう数年先の、せめてアルバム『MOTHER』くらいなら随分整頓されているのでわかるけど、

この頃の楽曲で好きになるわたくしも、
大概だった…のかな、と、


初めて、その事実に、ようやく気付き、
急速に青ざめ「無」になりかけました。


なんだか、
様々な感情が起こったり呼び返されたり。
様々な事を考えたり思い出したり。

いつになく濃厚過ぎる二日間でした…。

いえ、でも、
この公演に立ち会う事が出来、良かったです。
無性にギターが弾きたくなりました、珍しいことに。