チャップリン戦後初の作品 | デイブレイクおかもの『なんかなし書いてんもう』

デイブレイクおかもの『なんかなし書いてんもう』

福岡県福岡市博多区中洲に在るbar Day-Breakの店主「おかも」が
お気に入りの酒、音楽、映画、たまに日常の出来事なんかを紹介していきます

殺人狂時代('47米)

北フランスの商家、クーヴェ家の婦人セルマが、多額の預金を引き出した直後に行方不明になる
すでにフランス国内で同じような状況の行方不明が連続して起こっており、事態を重く見た警察が動き出す
犯人はアンリ・ヴェルドゥ(チャールズ・チャップリン)といい、30年勤めた銀行をリストラされた元銀行員である
彼は「取り付け騒ぎが起こる」などと言って裕福な中高年女性をそそのかし、預金を解約させたのちに殺害して、その奪った金を株に投資して生活費に充てていたのだ

彼はリディアをいつもの手口で殺害したのち、グロネイ夫人(イソベル・エルソム)を口説いて結婚に持ち込もうとする
その一方で、キャプテン・ボヌールを名乗り、すでに関係をもっていたアナベラ(マーサ・レイ)を殺害しようと画策する。

そんなヴェルドゥの家庭は、車椅子生活の妻と幼い子供ひとり
家族や友人には投資で稼いでいると説明しながら、多忙な二重生活を送っていた

ある雨の晩、ヴェルドゥは刑務所から保釈されたばかりの身寄りのない若い女性に出会う
一度は新しい毒薬のテストのために殺害しようとするヴェルドゥだったが、彼女の話を聞くうちに殺害を思いとどまる
セルマの件でヴェルドゥを追ってきたモロー刑事(チャールズ・エヴァンズ)を心不全に見せかけて毒殺するが、アナベラ殺害はアナベラの悪運の強さに阻まれ果たせない
仕方なくグロネイ夫人との結婚を一刻も早く進めようとするヴェルドゥだが、結婚式の場でアナベラと鉢合わせしてしまい、その場から逃げ出す
やがて世界恐慌の波がヴェルドゥに押し寄せ、ヴェルドゥは財産も妻子も失う…
 

本年もよろしくお願いいたします
どうも!福岡市博多区中洲に在るbar Day-Break(バー デイブレイク)の店主『おかも』です(^_^)

 

金の為に殺人を続ける男アンリ・ヴェルドゥが、真相が発覚し死刑台に送られるまでの顛末を描いた作品です

原案はオーソン・ウェルズ「第三の男」のサジェストであるとされていて
それまでのコミカルな色が薄れ、かなり反戦思想を打ち出しています

逮捕された主人公ヴェルドゥが『1つの殺人は悪漢を生み、100万の殺人は英雄を生む』という台詞は、「独裁者」での最後のスピーチ同様、戦争という大量殺人行為を痛烈に批判していると感じました

★★★(5つが最高)

 

 

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