「だってTVがそう言ってたもん」「だって新聞にそう書いてあったもん」病による影響が大きいことが大きな要因だとは思うのですが、近隣諸国の「崩壊説」「彼らが日本に攻めてくる」という、我が家的には実に荒唐無稽なお話が一部界隈では常に引きも切らない我らがニッポン。

某崩壊説に至ってはそのネガキャンが仕掛けられ始めてからすでに17年が経過。

崩壊するどころか、いまだにその成長は(大筋で見れば)衰えていないというのに、英米欧西側の「極東の某巨大国家が今にも崩壊するというウソ」に17年間にもわたって騙され続けてもそれでもその嘘を信じて「崩壊するんだ!いま崩壊してるんだ!ほら崩壊するんだってば見てろよ」状態.........のかたを、特にSNS上では連日のようにお見かけいたします。

 

まあ「信じる」というよりは「願望」というだけの人もいると思うんですよね。

どうしてそういう願望を持つに至ったのか、をご自身の内面においてその理由や経緯を「実はきちんと把握できていない、実はご自身でも理解されてない」のだろうなあと感じるケースに、本当に多数遭遇いたします。

 

その願望を持つに至った差別意識や嫌悪感をたどってみると、そのうちのかなりの割合がそれこそ

「テレビがそう言ってた、ニュースがそう言ってた」

「新聞にそう書いてあった、そう報道されてた」

「なんか知らんけど誰かが言ってる。”みんな”が言ってるように聞こえる。みんなが言うなら間違いない」

だったりするのではないかなぁ?という印象を、個人的には日々受けている次第なのであります。

 

ここ↓でも言及してますが、我々が「自分の意思や自分の考え」だと日頃思っていることって、実は意外と「誰かに誘導されたもの」だったりすることがあり、よく気をつけていないと我々の意思も判断も実に簡単に”ほかの誰か”のそれに影響されがちです。

悲しいかな、それが我々人間に備わっている面でもあります。(猛省と自戒を含む)

(近隣諸国に対する嫌悪感等々に関しては、単なる優越思想や見下しも多々理由になっていることがあるのですが、それはここでの主要点ではないので割愛させていただきます)

 

で。

 

実は本題らしきものはここからでして。

 

近隣諸国を「崩壊する、いま崩壊してる、ほら見ろ崩壊してるじゃん」と一生懸命に指差して怪気炎をあげ続けてらっしゃる日本のかたがたは、本邦の「限界ニュータウン、限界集落もとい絶滅ニュータウン、絶滅集落」が日に日にどんどん増加してることにはなぜ同じことを叫ばれないのかと思うのですよね。

 

だって、私たち日本人(特に日本在住の日本人)にとって一番深刻な事態は、他国の崩壊以上に自国日本の崩壊です。

まあ、現時点での日本の状況は、中国を始めとする諸国の輸入が止まると生活必需品のほとんどのものが干上がる...という状況になっているので、隣国の崩壊は他人事ではないわけですが...。

にしても、自国日本のリスクをほったらかしまくって近隣諸国だけを「崩壊ダー」と叫ぶのは、とても危ういことだと私個人は思っております。

 

ひとくちに「国の崩壊」と言っても展開には複数のパターンがありますが、我が国ニッポンの場合は、人口減少による自治体の消滅...というのが単なる可能性ではなく現実化する蓋然性が極めて高い予想となります。

長期的目線で見れば現在の4割は自治体が消滅する未来がすでに見えている日本の民が、差別感情や嫌悪感からくる妄想や願望にもとづいて、近隣諸国を腐すことにうつつを抜かす暇があるのだろうか?と思うのですよね。

 

日に日に増える日本の絶滅ニュータウン(限界集落状態になっているものは、極小規模だと東京都内の団地にさえすでに発生しています)には目を向けず、よその国に「ゴーストタウン化してやんの(嘲笑)」してる余裕など本来はないはず..........

なんですけれどもね。

(´·ω·)

 

いくら他国を腐して見下すことに血道をあげても、それ自体が日本の悪化を止めてくれるわけでもないし、日本の問題を改善してくれるわけでもありません。

(´·ω·)

 

「日本はまだまだ安泰な経済大国だが、近隣諸国はまだまだ遅れてるんだ」という見解をお持ちの方も本邦にはまだいらっしゃるかと推察いたしますが、それとて事実を追求していくと違う光景が見えてきます。

対ドルだけでなく、対ユーロも、対香港ドルも、対人民元でも全面安で、30年間大きな経済成長はしてこなかったのが我が国ニッポン。

その間に他の国はあちこちが経済成長してきています。

結果、「相対的に落ちている」事実を私たちは否が応でも見つめないといけないのだと思います。

 

他ならぬ、我々の母国日本のために、それが「我々自分たち自身のため」に直結してくるからです。

私はそう考えています。