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レンジャーのクラッチオーバーホールの手順をご紹介していきます。
あくまで自分のやり方なので参考にしていただければと思います。
今回はダンプカーなので上からの作業もしやすそうです!
ミッションはこのような感じになっています。
①車をジャッキアップし、うまをかける
ミッションを降ろした後、クラッチの作業をしやすいように高めに馬をかけるといいかと思います。
②スペアタイヤ・PTOシャフト・プロペラシャフトを取り外す
シャフトのネジはパーキングブレーキやシフトを入れると緩めやすいです。
③センターブレーキのパーキングワイヤーを外す
この時、調整ネジ部にマーカーをつけておくと最後に調整するときに作業がスムーズになります。
④シフトワイヤー・パワーシフトを外す
ロッドはついたまま外せるのでミッション側に固定されてるネジのみ外します。そして、クラッチブースターにのびている配管も外すと、ミッションおろすのに邪魔にならないようリア上側に避けておくことができます。
⑤クラッチブースターを外す
ブースターの固定ネジとスプリング・ピンを外しますが、スプリングが張ってなかなか外れない場合は調整を縮めてやるか、はじめにピンを叩いて抜いてしまうといいかもしれません。外した後はフレーム沿いに針金などで避けておきます。
コネクタ、配線固定クリップを外して隅に避けておきます。
⑦ミッションジャッキをかける
⑧ミッションのボルトをすべて外し、ミッションを切り離す
汚れがひどい様だったらここで一度エアーを吹くなどしておいた方がいいかもしれません。
■外した状態
⑨クラッチカバーとクラッチ盤を外す
クラッチカバーは外周にあるボルト12本を外し、位置決めのピンから抜くとクラッチカバーが外れ、その中にクラッチ盤が挟まっているのでそれも取り出すことができます。
この時、クラッチカバーはとても重いのでしっかり受け止められる体制で行った方がいいです。また、ピンからカバーを手で抜くことが困難な場合が多いので、バールなどでこじると抜けやすいのですが、
急に抜けるとカバーを受け止められず落下して大けがをすることがあるので、1,2か所ボルトを3やま程度入れてからこじると落下を防げるでしょう。その後にボルトを外し、クラッチカバーとクラッチ盤を受け止めて外します。
⑩パイロットベアリングを外す
入り具合をノギスなどを使って測っておいてから、パイロットベアリングプーラーを使って外します。
⑪レリーズベアリングとグリスホースを取り外す
グリスホースはミッションケース側のナットがフリーになっているのでそこから外し、その後にレリーズベアリング側を外すといいでしょう。
レリーズベアリングはまず、左右のピンをとってからベアリングの裏側にある土台ごと抜きます。
ベアリングは土台にはまっているので、土台を万力などに固定しハンマーで叩くと抜くことができます。
新品のベアリングは木の板などを当ててハンマーで叩くと簡単に入っていきます。この時、ベアリングの向きに注意してください。
⑫エンジン側と、ミッション側のクラッチの中を洗浄する
⑬ミッション側を元に戻す
取り外しと逆の手順で行います。ピン、グリスホースは新品に交換し、パイロットベアリングが入るセンターシャフト、摺動部にクラッチグリスを塗ります。
⑭エンジン側を元に戻す
新しいパイロットべリングを入れていきますが、取り外したベアリングを当ててハンマーで打ち込むといいです。
クラッチ盤、クラッチカバーをセンター出し工具を使い取り付けします。クラッチカバーの落下に気を付けましょう。
■装着した新しいクラッチ
⑮スプラインにグリスを塗る
クラッチ盤、センターシャフトのスプラインにクラッチグリスを薄く塗ります。
⑯ギアを入れる
ミッションについているレバーを動かし、ギアを入れます。ミッション装着の時にスプラインのずれで入らないことを防止するために、センタードラムを回した時にセンターシャフトが回るようにしておきます。
⑰ミッションを装着する
ミッションジャッキを上げ、ミッションをエンジン側に合わせていきますが、ぴったり位置があっていないと奥まで入らないので、位置、角度を微調整して行います。
⑱ボルトを締める
ミッションが入ったら、ボルトを締めます。
⑲残りの部品をつける
取り外しとは逆の手順で取り付けていきます。
⑳調整、確認作業
クラッチ調整、パーキングブレーキ調整、走行テストを行い異常がなければ完了です。
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