消費税増税が元凶だと決めつけて良いのでしょうか? | 日本を安倍晋三から取り戻す!真の国益を実現するブログ

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2019年10月の消費税税率8%から10%への引き上げがほぼ決定的です。
当然ながら、リーマンショック級の大きな経済危機があれば、延期あるいは撤回されるでしょうけど、引き上げまで1年をきった現在、レジのシステム変更や軽減税率制度の詳細設計、周知期間を鑑みると、反対世論が圧倒しようとも、このまま実行されると考えます。

消費税率の引き上げに関する反対意見としてよく言われるのが、1997年4月の3%から5%への税率引き上げが、その後の失われた20年を決定づけたという論、また、2014年4月の5%から8%への引き上げがアベノミクスで回復基調にあった景気を腰折れさせたというものです。

筆者も、消費税増税の経済に及ぼす負のインパクトを否定するものではありませんが、先の2回、特に1997年時からの景気後退の主要因を消費税の税率引き上げだと決めつけてよいものか、ツイッター等SNS上での多様な意見を見ていて疑問に思った次第ですので、その辺り書いてみます。

まず、1997年度の税率引き上げ時(2%アップ)ですが、消費税収総額が約6兆円から約10兆円へと増加し4兆円程度増収となりました。この4兆円分の所得が税として国に吸い上げられたことになります。(何割かは歳出に充てられていますが、そこは問いません)
4兆円という額をどう見るかですが、GDPの約1%に相当しますので、低成長下にあっては、それなりに大きな負のインパクトに値するかと思います。
ここで、政府が行う社会資本整備などの投資である公的固定資本形成を見てみますと、約43兆円から約40兆円へと3兆円程度落ち込んでいます。以降も、2011年まで毎年数兆円削減されていきますので、これが日本経済に大きなダメージを与えていないとは決して言えないでしょう。橋本、小泉行革においては、公共事業削減が目玉の一つでしたね。
<出典:内閣府作成『社会資本整備等の現状』>

ここからは定性的な分析になりますが、先の公的固定資本形成の削減に加えて、1997年7月のアジア通貨危機から11月には北海道拓殖銀行が経営破綻、山一証券が自主廃業、2001年にかけては日産生命など7つの中堅生保が破綻しました。戦後初の都市銀行の破綻等を契機とした1998年から1999年の金融の信用収縮(クレジットクランチ)、その後企業は投資のために借り入れた資金の返済を優先し、投資を縮小しました。民間も公共も徹底して投資を削減したのです。
これらも消費税の税率引き上げに起因すると強弁することも可能でしょうが、公的固定資本形成の縮小やアジア通貨危機とクレジットクランチも、その後の失われた20年の主要因ではないとは断言できないと思います。

次に記憶に新しい2014年度の消費税の税率引き上げ(3%アップ)ですが、消費税総額は約11兆円から17兆円と6兆円程度増額となっています。
これは1997年度の時よりも、2兆円も多く国民の所得が国に吸い上げられたことを意味します。そして、1997年時と異なり、公的固定資本形成の削減は止まっており、他の大きな経済ショックもないことから、2014年度の景気後退は消費税の税率引き上げが主要因と考えて間違いないかと思います。
ただ、『平成27年版(2015年)経済財政白書』第一章、第1節の3「消費税率引き上げによる家計部門への影響」では、次のような分析があります。
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je15/pdf/p01013_1.pdf
<駆け込み需要の規模については、今回は 3兆円程度と推計され、2014年度の個人消費を前年比 2.0%ポイント程度、GDP全体を同 1.2%ポイント程度押し下げたと計算される。前回の駆け込み需要は2兆円規模とされていることから、今回の駆け込み需要の反動による個人消費の下押し効果は前回よりも大きかった。>
<実質総雇用者所得の内訳をみると、今回の方が物価上昇による下押しが大きくなっており、これには、主として、今回の方が消費税率引上げ幅が大きかったことのほか、輸入物価の上昇等により、物価上昇率が今回の方が高かったことが影響している。>

前者は駆け込み需要の規模が大きかったとの分析です。ということは、税率引き上げ前の2013年度の経済成長率が通常よりも高めに出たことになるため、当然2014年度から経済成長率が、より大きく落ち込んだように見えることになります。
後者は実質所得の落ち込み原因を分析しています。無論、消費税率の引き上げによるインフレ率上昇が大きく影響しているのですが、輸入物価の上昇も上げられています。
2014年度の景気後退の主要因が消費税増税にあったことは間違いないでしょうが、駆け込み需要の反動や輸入物価上昇もあったということです。

したがって、1997年時の消費税増税と合わせて分析すると、一部の識者が盛んに吹聴しているような「消費税増税が日本経済に壊滅的な影響を与えることはほぼ確実である」とまでは言えないのでないでしょうか。
ましてや、次回予定されている消費税の税率引き上げは3%ではなく、8%から10%への2%です。
もちろん、筆者も引き上げて欲しくありませんが、次の2つの理由からも、消費税増税を過剰に否定することには問題があると考えています。

現状の赤字国債発行抑制スキームの中では、増税撤回は必要な社会保障財源の削減につながること。

経済評論家の高橋洋一や元日銀副総裁の岩田規久男等のいわゆるリフレ派と呼ばれる人たちが、2014年の消費税増税が物価上昇目標未達、ひいては量的金融緩和を中心とするアベノミクス頓挫の主要因と強調し、自論のリフレ理論正当化の言い訳に使われること。

①に関しては、拙ブログでは何度か主張してきたように、政府部門は財政を黒字化するのではなく、赤字であることがむしろ常態なのです。主権通貨国においては、基本的には財線破綻なぞ考える必要はなく、必要な施策は財源を気にすることなく実施するべきです。しかしながら、財政健全化が目標とされている限り(今回消費税増税に反対している識者の多くが、消費税増税で景気後退、税収は減少し、むしろ財政を悪化させるとのロジックであり、究極は国家財政は健全化されるべきものとの認識です)、税収の抑制は社会保障等歳出の抑制につながります。つまり、現スキームでの消費税増税撤回は、政府支出を通じた所得の再配分機能の停滞を意味するのです。

②に関しては、彼らいわゆるリフレ派は2013年3月の黒田日銀総裁就任以降の量的金融緩和によるマネタリーベース拡大によるインフレ期待上昇からの景気回復を主張したわけですが、(景気が回復したか否か、現在が好況か否かは判断が分かれるところですが)実際にはインフレ期待は一向に上がらず、彼らのロジックは崩れているのです。それを糊塗するためのロジックとして、消費税増税悪玉論、ひいては財務省悪玉論を強調しているように思われます。

まあ、消費税増税は確実に日本経済にダメージを与えるのでしょうけど、壊滅的であるとか破壊する等々、そこまで批判するのはいかがなものかと思いますね。


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