男と女論考 なぜ、女が料理をしなくてはいけないのか? その役割の歴史的根拠を勝手に考える | 日々の妄言、ざれ言、たわ言、世迷言

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思いつくことを適当に書き込んで行きます。まことしやかに書かれておりますが、何の根拠もありません。適当に読み流してください。

以前、新聞の投書に、一人の女子高生の「なぜ、女だけが料理をしなくてはいけないのか」というものがありました。

 

 

あなたは女なんだから、将来のためにも私(彼女の母親)が料理をするのを手伝いなさい。少しずつでいいから覚えてゆきなさい」なんて言われる、この年代の女性も少なくないと思います。

 

 

 

 

 

 

一方の、男兄弟にはそんなことは言わない。

 

 

なるほど、1993年に中学で、1934年には高校で家庭科が男女必修になる前は、例えば小学校にあっては男女ともに家庭科もあったように思いますが、中学以降は女性に限られていたように思います。

 

 

あっし自身、小学校の家庭科で料理や裁縫を学び、今でもボタン付けぐらいはできます。料理も、一人暮らしのアパートで自炊生活を送った経験もあり、やろうと思えば相応のことはできます。シュークリームやクリスマスケーキも作ったことがあります。

 

男性でも、そういった経験を通じ、その方面に興味関心を抱いて、プロの料理人になってしまう方だっていると思います。

 

 

 

しかし、一般的に言えば、さらに広く世界を見渡す限り、料理をするというのは概ね、女性の役割となっているように思います。

 

むろん、男性の料理人(プロ)もいるわけですが、家庭で料理をするのはやはり女性でしょう。

 

 

 

料理をするアフリカ・カメルーンの女性

 

 

 

男子、厨房に入らず」なんて孟子の言葉もあるようですが、広辞苑では「男は外で大きな仕事をするので台所に入って料理すべきではない」とあります。

 

 

男が、外で「大きな仕事」をしているかどうかは別として、むしろ「台所は男子禁制の、女性だけの聖域」なんてことも言われていたようです。

 

 

「この前のカレーは、少し辛すぎたから、もう少し抑えてくれ」

「オレ、にんじんは嫌いだから、使わないでくれ」

 

 

 

なーんてことを言いに台所に入ってくるなど、聖なる領域へのタブー侵犯、天誅が下る?

 

もしかしたら、しめ縄なんかが張り巡らしてあり、結界にでもなっているのか。

 

 

んで、その聖域で女性によって作られた料理は、ありがたく感謝して頂かなくてはいけないのでありまして、業田良家のマンガ(※ 映画にもなってます。秀作です)『自虐の詩(うた)』に出てくる旦那のごとく、

 

 

 

 

こんなもの、食えるかー!

 

 

 

 

などと、必殺、ちゃぶ台返し(!?)なんてことをやってはいけないのであります。

 

 

 

まず、次の日から食事は作ってもらえなくなり、カップラーメンをすすることになるでしょう。

 

出されたもの(料理)は、たとえそれが必ずしも口に合わない、あるいは嫌いなものがっても、こうして食事することができることに感謝して頂かなくてはいけないのであります。

 

 

据え膳食わぬは男の恥」なんていいますいねえ。

 

 

 

まあ、少し意味は違うかもしれませんが。

 

 

 

最近は共働き家庭というのも増え、男性にも家事、育児、そして料理を作るのも手伝う、というか、いっそ分担してほしいと思っている女性も少なくないと思います。

 

 

あっしも、食器洗いはやっております。

 

 

実は、あっしにも料理を作らせてくれ、と言ったこともあるのですが・・・、変なもの(?)、自分(妻)が嫌いなものを作られても嫌だとか、台所が汚れる(※ 男は、やり方が雑なのだとか)、いろいろ理由を付けて作らせてもらえません。

 

 

まして、「~が食べたい」と言っても、申請しても、自分の好みでないと認可されません、絶対に作ってくれません。

 

 

よく、プロの料理人は自分の嫌いなものは作りたがらない、なんて聞きますが、これと同じなんでしょうか。

 

 

 

さて、そもそも、なぜ女性が料理、つまりは食事の用意をするような文化(!)が、広く、人類にあっては共通しているのか。

 

その歴史をたどってみるには、古代より原始的な生活(文化)を守り抜いてきた人々(部族)がおりますので、彼らの生活がどのようなものかを知ることが一つの方法なのではないかと思います。

 

 

西アフリカのピグミー族は、狩猟採集生活を行っておりまして(※ たぶん、今も)、男性の役割は狩猟、その獲物の解体、そして狩猟道具作りだとされます。

 

一方の女性の役割は、果実や樹の実、キノコの採集、あるいは女性でも簡単に捕まえられる、昆虫や小動物の捕獲の他、移動が多いため、その小屋作り、そして育児、さらには料理があります。

 

 

むろん、こういったことは男性でもできるわけですが、男性には、貴重なタンパク源であり、栄養価の高い肉の確保が期待されているのだそうです。

 

 

しかし、狩りというのは、そうそううまくゆくということでもなく、時には獲物が全く獲れないなんてこともあるようです。

 

 

 

父ちゃんたちの獲ってくる肉はありがたいけど

当てにはできない

 

 

ともなれば、女性たちの採集した食べ物の方が重要となります。実際、彼らの基本的な食生活は、この採集で得た食べ物の方のウェイトが高いとされます。

 

 

つまるところ、このように男女の役割分担が分化したのは、その方が双方にとって効率的、有益であったからでしょう。

 

危険が伴い、遠方にまで行くこともある狩猟は男が行う。

 

これに対し、育児を行う女性は、安全な居住地の近くで採集を行い、家事(料理)をする。

 

 

ここにおいて、「女性にも狩りをさせろ」とか「男性も料理をしろ」なんてことは、女性から主張されないように思います。

 

 

 

考えてみれば、極めてよくできた生活システムであり、男女の役割分担ではないかと思います。

 

 

 

ちなみに、かつての食生活というのは、現代におけるような豊富な食品供給体制が出来上がっている社会とは異なり、これはもう生きてゆくための極めて重要なものであったと思います。

 

女性の採集した食べ物にあっても、食に適するものか、不適かを判断する経験的知識、さらには栄養という問題、食べやすく加工すること、好ましい味付けにすること、これは、家族の健康管理にも結びついてくる、きわめて重要な仕事であるはずです。

 

 

 

料理することをナメてもらっては困るのであります。

 

 

 

買ってきた出来合いの総菜や、電子レンジで温めればいい、お湯をそっそぐだけで簡単にできる、なんて食材をもってして、栄養バランスも何にも考えないような料理を食べる、食べさせていたら、まずもって、自身も含めて家族の者はみな、加齢とともに、(※ 最近は子供にも多いようですが)高血圧、コルステロール過多、糖尿病、肥満になるという危険性が高まるはずです。

 

 

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料理をするのは昔から女性のやってきたこと」として、それをそのまま現代の、言うなれば多様化した社会にも求めるのはどうかと思います。しかし、かといって、そういう、もしかしたら自然発生的な機能的役割分担があったことを無視できないように思います。

 

文化には「伝統」というものがあり、中には、ただこれを固持していればよいというような、それこそ頭の固いような方もおりますが、そういう伝統の中には現代の価値観、生活様式にはそぐわなくなっているものもあると思います。

 

そんな伝統(文化)なんぞは、いっそのこと滅びたって構わないと思います。

 

 

どうしても残したいというのなら、博物館、歴史資料館にでも保存すればいい。

 

絶滅危惧種指定になった途端に、大事にするような希少動物、生物と同じです。

 

 

過ぎ去るものは過ぎ去ればいい」なんて歌がありましたが、少なくなってゆく、すたれてゆくという文化は、その価値を失いつつあることだと思います。

 

 

 

いいじゃないですか、男に料理をさせたって。

 

その代わり、それは家族の健康管理という重要な仕事を男に委ねる、ということであります。

 

 

男が自分の好きなものしか作ってくれない、と文句など言わず、嫌いなものでも黙ってありがたく頂くべきです。

 

 

なお、これは、聞いた話ですが、「(多額の生命保険をかけて)旦那を早死にさせる方法」なんてのがあるそうで、それによれば、好きであろうが嫌いであろうが、高カロリー、高タンパク、さらには塩分、糖分たっぷりという食事をバンバン食わせるのだとか。

 

フランス料理の一つで、世界三大珍味の一つにフォアグラという料理がありますが、あれ、ガチョウやアヒルにたくさんのエサを与え、肝臓肥大(!)を起こさせ、これを食うという、なんとも残酷な(!?)料理とされます。

 

 

 

 

 

 

考え方によっては、これと同じでしょうねえ。

 

 

んで、旦那の方は「うちのカミさんが、料理が上手い」なんて言っていたりもする。

まあ、「知らぬが仏」ってもんでしょう。

 

 

男女、どちらが料理をするか、これは夫婦なら、お互いに話し合って決めてもいいように思います。

 

くどいようですが、あっしは、そうさせてもらっておりません。

 

 

ただし、うちのカミさんは、特に高カロリー、高タンパク云々というような食事は作りません。この点は安心してます。

 

 

あえて言えば・・・、時々、粗食(手抜き食)に思われることもありますが、「こんなもの、食えるかー」なんて、テーブル(※ちゃぶ台はないので)をひっくり返すような、根性(!?)は、ありません。

 

 

へたれ、です。