Das Blog - ドイツ語翻訳&日独生活 -687ページ目

直訳系翻訳

西洋風にかかれた文章をそのまま日本語に訳すと・・・?

というお話。

やたら長ったらしい文章になる、という事が多々。
形容詞に形容詞を重ねて大変な事になったりして。

そのまま訳するとこの様な事態になることもままあります。

「今朝、私の家を出たところに居た、今年で三歳になる、うちの飼い犬のジョン(本当に可愛い。なんてこったい。)に挨拶をしたあとに、左を向いたところに立っていた、いや、むしろ立ちながらノックアウトされたボクサーとでも表現するべきかも知れない、赤いジャケットを来たトニーが私を満面の笑みで見つめていた。」

こういう文章が求められている場合もあるけど、
内容も把握しづらかったり、依頼主の方針によっては短縮する事も。

内容まとめ
・うちには三歳の目に入れても痛くないほど可愛い犬がいる。名前はジョン
・朝家を出て、ジョンに挨拶して左を見たら、ものすごくふらふらしているトニーが居た。
・赤いジャケットを来たトニーは、満面の笑みで私を見つめている

それ圧縮すると例えばこの様になったり。
「今朝家を出て、飼い犬のジョンに挨拶をした。まったくジョンは本当に可愛い。左を向けば、ボクサーにKOされた様にふらふらと立っているトニーが居た。彼は赤いジャケットを着ていて、満面の笑みで私を見つめていた。」

多少の変更があっても、全体的な意味が変わっていなければOKな場合も。
その文章や本の内容、前後関係によって書き方も変わったり。
有名な小説家が翻訳をした場合には、その人の独自の表現が使われる場合もあり。

100%正解の翻訳、というものはなく、10人が訳すると10通りの文章が出来る物です。
兎にも角にも、最初から最後まで一本の筋を通して、誤訳でなければ良いと思います。

だからこんな場合も

日本語では
「なんか食べた?」

ドイツ語だと例えば
"Hast du schon etwas gegessen?"

だけども、それが"Noch nichts gegessen?"(まだなにも食べてないの?)
というほうが前後関係や、話の流れによってはしっくり来たりすることもあるので、それらは翻訳者の裁量次第。

うちは統一性を図るために、長い依頼の場合には必ず、表にまとめています
最初「さん」づけで呼んでいた人が、関係が変わらないのに「クン」づけになっていたりする、ということが無い為に。

この様な変更がOKでも、一つ言えることは、翻訳者≠著者

創作はダメ、絶対。

バイリンガルの予定

2か月-3か月後には誕生しているお子には、
いくつかの言語喋れるようになってほしい。

そんな願いもあり、子育ての際には、言語分担をしたい。


・ドイツ語・日本語おそらくネイティブ

パートナー
・日本語ネイティブ

こういう状態なので、パートナーは日本語のみ使う。
そして自分はドイツ語のみ使う。

子供は大人よりもずっとずっと言語能力に優れているから、
2歳になる頃には、どちらとどの言葉で話すか、

少なくともどちら「が」どの言葉で話しかけてくるか
は理解出来るかな、と。

うちに対して日本語でしゃべりかける可能性は大だけども、
ドイツ語を聞いて判断出来るなら、それだけでも
いつか役に立つと思う。


小さな子供は、無限の可能性を秘めている、
というと少し大袈裟。

でも耳も脳も声帯も、全てが大人より柔軟。


小さな子はとても頑張って泣いても、
次の日に声が嗄れる、ということはあまりない。

大人が同じくらい頑張ると、もう次の日はダメ。
ガラガラガラガラ[emoji:v-402]

その時点で子供に-10から+10の使える範囲があるとして、
一つの言語、たとえば日本語しか使っていないと、
それが-2から+4とかまで狭まって来る。

でも英語に必要な範囲は、+3から+7のところ。
ドイツ語に必要なのは+5から+9あたり。

説明が下手なのは確かだけど、
これがわかり辛い時は、-10から+10あたりのメーターを
紙に書いたら分かりやすくなる・・・といいな。

そんなこんなで、似た発音は出来ても、
難しい、日本語とかけ離れた発音は出来なくなってくる。

その発音が出来るようにするには、「固く」なってからだと、
相当な努力が必要。

例えば大人でも歌ってる人、声楽やってる人などは、
とても大変な頑張りを経て、あの声が出せる。キープが出来る。

でも子供には最初からその可能性があって。
それを色々な「範囲の違う言葉」で広げておけば、
後々楽に対応出来るように。


これは耳も同じ。

言語によって聞こえる音も違うから、似ている物なら聞きやすい。
あまりにも違うものなら聞こえない。

だから発音覚えられない事もあるし、真似もし辛くて。


ドイツ人の声楽やってる人に日本語の言葉をいくつか教えてみたら
驚くぐらいに発音が良かった。

というのもこれらの理由かな、と。
聞いた音をすぐに把握して、
それの発声の方法も分かってる。

その時は羨ましい、って思ったけど、それはその人の努力の賜物だから。


でも発音云々よりも、歌が上手いのはいいな、と思う。

歌が下手なので。

これらの文章は、いつか、子供に見せたい。
そう思って書いている。
興味があるかどうかは知らないけども。

読む物ややるもの、結局は強制は出来ないし、
その時が来たら自分から勝手にする事も多い。

色々親バカ混じりの気ままな想定や妄想はしているけども
実際に[emoji:v-511]がこの世に誕生すると
予想外の事ばかりだろうな。


そいえば予想GUYって名前、今も覚えられているのでしょうか。

これ書くまで忘れてた。


お父さんは可愛いけど。
北海道犬、ズルい。

翻訳界のちょっとシビアな事情

「翻訳家って儲かりますか?」
「翻訳家ってお金持ちだよね?」

物凄く昨日と似通った出だしだけども、
こんな質問もよくあります

結論から言ってしまうと「人による」。

大きな事務所を構えて、とてもたくさんの案件を抱えて、
さくさくとさばける、そんなところなら。

またはどこかの業界にて第一人者、と言われるような人になって、
「この人なら大丈夫!」というイメージを作っておけば。

そんな状態ならもうかる「場合がある」かも知れませんが、
基本的には「翻訳家は薄給」といっても大丈夫かな、と思います。

恐らく平均を取ったら一般的なサラリーマンよりずっと下です。
下手すると時給換算したら泣く事もしばしば。

素晴らしい原作に当たれば良い、という事もあります。

例えば物凄く有名な、それこそ世界的に有名な何千万部突破!
といううたい文句の本。

その翻訳を担当する事が出来れば、ある程度稼げるかもしれません。

実力は問われず、です。

一度出版されてしまうと、ネームバリューだけでもとてもとても売れちゃいます。
そして売れた部数に応じて翻訳家にもお金が入ってきます。少なくとも、たいていの場合は。

原作が有名で、翻訳、校正した人が多少・・・イマイチな感じでも、
ある程度内容が分かっちゃえば、
読者が凄く文句を言う事になりつつも売れます。

そんな作品何気に多々あったりなかったり。
時間や予算などの事情はあるのですが。

どの言語でもそうですが。

その場合、翻訳家も一山当てた状態になります。
ただしいまいち過ぎたら次の話が来なかったりします。


さて、うちが割と薄給でも、
「時給換算したらこの仕事300円/時間だった!」
なんて事があっても翻訳家、をしているか、というのは簡単で。

裏方の仕事が好き。

という理由が主にあり、他にはこんなところが。

目立たないけども、何かの橋渡しになる
文化交流という形に少しでも携われる
言語間を超えて、何かが出来る



ロシアの諺に
「一つの言語を会得すると、友を一人得る」

というのがあります。
実際に色々な国に友達が出来ます。

ただ、これは言語だけの話だけではなく、どの様なものにも当てはまる。
知らない分野、知らないところに進めば、
知らなかった物や人が見える。

違う国の何かを見て、
何かを感じて、少しでも興味を持ってくれたら。

そういう考えを念頭にやってます。

他の国のニュース、小説や漫画等が出来るだけ近いニュアンスで
訳出来たら、何かの役に立てているんだろうな、と。





でももっとお金になったらいいなーと思うのもまた本音

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