テンプス@ブロードウェイ | Roll of The Dice ー スパイスのブログ ー

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稀に・・・となるかも、ですが、音楽や演劇、書籍について書きたく思ひます。

今日もだらだら書きまする。テンプテーションズの来し方を表した、トニー賞ミュージカルを見つけたのでご報告申し上げる。

正確には2019年のトニー賞ノミネート。作品賞こそゲッチュしなかったが、みごと最優秀振付賞に輝いたセルジオ・トルヒーヨ。

 

 

振付がいかに秀逸であるかはウーピー・ゴールドバーグのABC朝の番組『おはよう朝日です』(嘘 ー 本物は検索してみてください ー の動画などいっぱいあるが、ひとまずコレでしょうか。

◆さわり

 

 

現存する唯一のオリジナルメンバー、オーティス・ウィリアムス(77歳)はCBSの美人インタビュアに「あなたが活動していたその50年後、ブロードウェイの板に乗るなんて、当時予想できましたか?」と聞かれ、

 

「あんたが俺より遥かに人生を送っていたとしても、こんなことは想像できないはずだよ」

 

うむ、神の御心は計り知れない。ブルース・ブラザーズ的には〝夜盗のように忍び寄る〝ので御座います。

 

くだんのブロードウェイ・ミュージカルは題して〝Ain't too Proud 〝。NYもちろん全米と、果てはロンドン/ウエストエンドで大ヒット。

要はコレよね。

◆ストーンズがアルバム〝IORR〝でカヴァーした  ー Aint too Proud to Beg

 

 

ミック・ジャガーは斯くしてミュージカル的なんだが・・・それは措きます。

テンプスすなわちテンプテーションズは、ご存知モータウンのボーカルグループ。いちばん有名なのはMy Girlかしら。

◆ブロードウェイ版で、再びさわり。

 

 

強烈だよなあ。テンプスのオリジナルより凄いかも。

 

モータウン・レコードは周知のようにベリー・ゴーディ社長とスモーキー・ロビンソン音楽監督がデトロイトに1950年代末、作った会社。デトロイトは自動車フォードの街なので〝モータウン〝。承前。

黒人経営でブラックミュージックを専らにしたレコード会社だが、南部のマイ推しスタックスと異なり、ポップ系。「肌の色が黒くたって、音は客を選ばない。白人でも黒人でも魅了してみせる」と云ふベリー・ゴーディの意地、意気盛んで世界中を踊らせた。

◆映画『永遠のモータウン』よりマーサ&ザ・ヴァンデラスのHeat wave

 

 

しっかしジョーン・オズボーンって白川亜樹に似てるよなぁ。マイ神戸姐にして芹香母の。。。

同期の五月梨世師匠によれば、最近「白川流」なる日舞の家元に就任したんだって? 

ちょっと調子に乗ってんじゃね?(▼ ▼) がはは。

 

とまれ五月師匠も白川家元も、モータウン同様に世界を躍らせるのである。洋の東西さておいて。

 

テンプスに戻ります。

くだんのブロードウェイミュージカル、自分がガッツリ来たのは例のケネディセンター名誉賞。2021年、ベリーゴーディが受賞した際のアレ。

プレゼンターは当然スモーキー・ロビンソン。5分40秒から刮目せよ。

※ できればフルでご覧ください。

 

 

シュープリームス(の役柄)も登場。テンプス役の衆ともに、歌うはI'm Gonna Make You Love Me.でした。

 

なぜセルジオ・トルヒーヨがトニー振付賞を獲ったのか。キーはオリジナルのテンプテーションズにありまして。

上掲動画のI'm gonna〜はミドルテンポのバラード。システム的に振付もやわらかいが、足にご注目。「テンプス・ウォーク」と呼ばれる2 と1/2のステップ踏んでおる。

そして一転、8ビートのAin't too Proud too Beg では、ステップ踏みつつ胸の前で両腕をくるくる回して足を高く上げ、たかだか5人も群舞状態。

これまたミック・ジャガーが同じであった。

◆JJF(1968)

 

 

自分はかつて劇団四季の『ソング&ダンス』を拝見。荒川務ことイルカに乗った少年のダンスを目の当たりにして

 

「音は聴くものではない、見るものだ」

 

そう開眼。

 

テンプテーションズのミュージカル、ミック師匠が裏付けしてくれました。ダンスも音も見るものである、然して氏は、テンプスを継承するのその1人。

 

ストーンズはテンプスを再三カヴァーしておる。Ain't too ProudにJust My Imagination、

◆81年、歴史的なハンプトンコロシアム。重厚なロニーのギターが導入し、キースのリフが水面のようにきらきら光る。

 

 

 

そしてピーター・トッシュとのアレ。Don't Look Back。

 

 

テンプスのオリジナルはこんな風。

 

 

天の下に新しきもの無し。コヘレトの言葉 ー

 

「昔あったものはこれからもあり、昔起こったことはこれからも起こる。

日の下に新しいものは一つもない」

 

(旧約聖書『伝道者の書』1章9節)

 

テンプテーションズ自身のステップ/振付がそもそもこんな風。セルジオ・トルヒーヨがトニー振付賞を獲ったのも宜なるかな。

いわば土台を、ミュージカル的に上塗りした形。そう言うと、言い過ぎではあろうが。。。

◆白川家元に「面白い振付ね〜」と言わしめた、The Way You do the Things You Do.

 

 

宝塚歌劇団も認めたテンプテーションズ。なのでブロードウェイに掛かるのも当然なのである。