無我の境地というと「私心なく執着を離れた無心な心の状態」を意味しているのですが、辞書などでは「自分の存在を意識しない状態。忘我の境地。」と説明されています。

 

 これはニュアンスが違うのですが、言い回しとして難しいよなーと思わないでもありません。

 

 私心というのは「個人的な欲求」のことで、ああしたい、こうしたいという雑念のことです。そうしたものを忘却して、ただひたすらになにかに打ち込むことを「無心」とか「忘我の境地」というんですね。

 

 これは、欲求を「我欲」ということからも分かる通り、「雑念」である訳で、無心とは「何も考えずに空っぽになる」ことではなく、「何か一つのことに集中している状態」のことなんですね。

 

 つまり「無心に墨を擦る」のなら、「墨を一定の速度で往復させることだけを考える」訳です。

 

 見ているのは硯と墨。それ以外のものは目に入れない。

 意識から外していく。

 

 これが「無心」。

 

 慣れないと雑念がポップしてきて、RPGのモンスターの如く、無心でいられなくなるので、速やかに退治しましょう。

 

 法華経の世界では「唱題をすることで無心になる」修行を世俗でも行うため、集中がしやすいと私は思っていますが、茶道でも同じで、茶筅を振るときは「美味しくなるために無心で振る」ことを求めます。

 

 雑念はいりません。

 

 正しい動きを丁寧に繰り返せばよいのです。

 

 無心に、ひたすらに。

 

 今時風に言うなら、全集中ですかね。これが無心です。

 本日は旧暦五月廿六日、甲辰年庚午月丙寅日。雑節の『半夏生』です。

 

 古くは夏至からおよそ十一日目とされていましたが、現在は太陽が黄経100度の線を越える日とされています。

 

 この頃までに農作業を終えるとされる日で、畑仕事も田植えも終わりとされます。なんと、天から毒気が降ってくるので、井戸に蓋をするなんていう風習もあったとか。

 

 実はこの日前後に漢方薬の半夏――烏柄杓【カラスビシャク】というサトイモ科のが生え、花が咲く(柄杓が伸びる)とされます。

 

 元々は、七十二候の一つでしたが、農作業の区切りとして雑節となり、暦日とされています。

 

 よく勘違いされるのが、同じ名前の「ハンゲショウ(半化粧)」なのですが、こちらはドクダミの仲間で花が咲くと葉の片側が白くなることから「片白草」とも呼ばれる草木で、同じ時期に花序がつくことから混同されますが、全くの別物です。

 

 半夏生は烏柄杓と覚えましょう♪

 

 ちなみにこの烏柄杓は仏炎苞で、花の形状が「役に立っていない」とから烏の柄杓(烏は小器用に人の真似をするが、嘴で柄杓を咥えるため、柄杓で汲んでも飲むことはできない)と名付けられたといいます。

 

 各地に、半夏生に因んだ風習があり、この日に取った野菜は食べないとか、この日から5日間は農作業を休む地方などがあります。

 

 三重県熊野地方は、ハンゲという妖怪が徘徊するという言い伝えがあります。奈良の中西部から南河内では「はげっしょ」といって、小麦を混ぜた餅を作り、黄粉をつけて食べるとか。これは田植えを終えたことを田の神に感謝して、供え物をしたことからの由来らしいです。

 

 また、近畿地方の一部地域では、この時期に蛸を食べる風習があるとか。

 

 福井県大野では、江戸時代藩主が農民に焼き鯖を振る舞ったことから、半夏生には焼き鯖を食べる風習が残っているそうですよ。あとは、葱畑に入ることを禁忌としたり、芋汁を食べたり、地方地方に特色があります。

 

 詳しくはWikipediaにありますので、読んでください。

 

 この頃は、大雨になることが多く、今日も朝から雨でしたね。

 この雨を「半夏雨(はんげあめ)」といい、地域によっては「半夏水(はんげみず)」といいます。

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「抹茶は甘い飲み物です」

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 お抹茶に抱くイメージってどんなものがありますか?
 お茶会ってどんなところでしょ?
 茶道ってどんなことしてるんでしょ?

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 実は、お茶会って愉(たの)しいところなんです!

 一般的なイメージだとしゃべっちゃいけないみたいな感じですかね?

 でも、本当はそんなことなくて、正客と亭主の会話の邪魔をしなければ、話していいんですよ。雑談はダメですけどネ(笑)

 そして、抹茶はとても甘い物なんです。

 苦い抹茶は「安い抹茶」とか「点てる人が下手」ということ。上手な人は甘い抹茶を点てられます。

 さらに、自分たちだけのために用意された小さな美術館として、日本の伝統工芸に身近に触れられます。陶器、漆器、指物、竹工、金工、羽細工、鋳物、織物、染物、建築、造園、書や香などが所せましとそこにあります。

 そして着物で出掛ける場所としてこれほど相応しい場所もありません。

 月桑茶道教室では、そうしたお茶会へ行くための心構えや喫(の)み方、お菓子の頂き方など、様々なシチュエーションで体験いただけます。

 ご興味ございましたら是非お出掛けください(*˘︶˘*).。.:*♡

 コロナ対策は手洗いの徹底、マスクの着用にて各自お願いいたします。当日発熱の方はご参加をお断りすることがございます。予めご了承ください。
 

 7月21日は旧暦六月十六日、大暑の前日ですので、恒例の霙点前を行います。


 また、会終了後はおしのぎに【季節の松花堂弁当】がございます。

 お時間の許す方はお召し上がりくださいm(_ _)m

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 濃茶 
 薄茶


 定員5名(別途手伝い枠3名)
  残枠1名となりました。


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■日時
 令和6年7月21日(日)
 濃茶:13:00~14:30
 薄茶:15:00~16:30
 

 開始15分前までにお越しください。
 時間はあくまで目安です。時間通りに終わるとは限りませんのでご理解ください。
 茶事終了後、お時間のある方はお残りください。簡単な酒席がございます。
 

※濃茶【こいちゃ】
 本来のお茶。一般的に思い浮かべる抹茶よりもどろっとして濃い抹茶。菓子は上生菓子を添える。
 

※薄茶【うすちゃ】
 一般的に抹茶といわれると思い浮かべる抹茶。菓子は干菓子または半生菓子を三種以上添える。
 大寄せでは上生菓子にてお出しすることも多いです(笑) 
 

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■会費
 5000円(濃茶・薄茶)
 会費は当日封筒に入れてお出しください。
 

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■参加方法
下記予約ボタンより予約をお願いいたします。

 

STORES 予約 から予約する


■申し込み締め切り
 定員になり次第募集終了です。
 また、菓子の都合もありますので、一週間前には締め切らせていただきます。ご注意ください。
 加えて、キャンセルもそれまでの受付とさせていただきます。キャンセル料は全額お支払いいただきますので、ご了承ください。


■ご新規さまへのお願い
 当日キャンセル後、ご連絡取れない方が多いため、ご新規さまにつきまして会費の事前振込をお願いすることになりました。何卒ご協力おねがいいたします。


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■服装
 洋装OKです。
 ただし、できるだけゆったりとした【外出着】でお越しください。ジーンズやミニスカートはお控えください(できるだけ膝丈より長いもの)。カジュアルすぎる物はお避け下さい。
 男性は七分裾などの短いものはNGです。
 また、当会はお稽古会ですので、お着物の場合は小紋、浴衣、絣など普段着や紬などの普段着・お洒落着(無紋の訪問着)でOKです。
※通常のお茶会は色無地紋付以上の礼装となります。

 

■ご用意いただくもの
・懐紙【かいし】
 お菓子を頂いたりする際に用います。
 

・菓子切り【かしきり】
 菓子を着る金属や竹などでできた楊枝です。金楊枝ともいいます。
 

・扇子【せんす】
 茶道用の扇子です。礼をする際などに必要です。五寸、五寸五分、六寸、六寸五分があります。
 

・帛紗【ふくさ】
 茶道用の帛紗。点前をする際に亭主が腰につけ、道具を清めるのに用います。
 ※習われている方以外は不要です。
 

・小帛紗【こぶくさ】または出し帛紗【だしぶくさ】など
 茶盌(ちゃわん)が熱いときや道具を拝見する際に用います。濃茶には必須です。
 ※お貸しいたします。
 

 以上のものにつきましては、
 ・薄茶席の方はできるだけお持ちください。
 ・濃茶席の方はお持ちください。
※ご用意のない場合はお貸しいたします(未経験の方)。
 

・替え白足袋または白靴下
 足袋カバーをお脱ぎいただいても構いません。洋装の方は履き替えていただきますので、必ずご持参ください。
 

・封筒
 会費は封筒に入れてお名前をお書き添えの上、ご持参ください



つややかにほころびてなほ夏椿
白きはなびらやはらかに揺れ

 

 夏椿と書いていますが、厳密には姫沙羅【ヒメシャラ】なので、夏椿の仲間です(そのものではありません)。

 

 夏椿は沙羅の木【シャラノキ】で、沙羅双樹が日本で育たないための代用木と言われます。サラソウジュ(沙羅双樹、娑羅双樹、学名: Shorea robusta)は、フタバガキ科サラノキ属の常緑高木ですが、ナツツバキ(夏椿、学名: Stewartia pseudocamellia)は、ツバキ科ナツツバキ属の落葉小高木・高木です。

 

 日本では、この夏椿をシャラノキと呼ぶんですね。

 

 沙羅双樹は耐寒性が弱いため、日本の冬の気候では枯れてしまいます。

 そのため、よく似た夏椿が植えられています。日本に生えている「沙羅双樹」と呼ばれているのはほぼ全てが(温室は別にして)夏椿になります。

 

 ふわふわした真綿のような真白い花びらは風に吹かれると飛んでいってしましそうな感じがします。

 それなのに、絹のような光沢を持っており、その肌触りはシルクそのものです。

 

 咲いている期間は短く、椿のようにボタッと花ごと落ちます。

 夏至も過ぎましたので、暑中も近くなり、そろそろ切合風炉の時期ですね。

 

 切合風炉というと、代表的なものが唐銅朝鮮風炉です。

 多くが真形釜が添えられていて、よく使われているのに、今ひとつ由来がはっきりしないことでも有名です。

 

 それと唐銅鬼面風炉。格が高すぎて、小板で使うのをためらってしまう(唐銅だと)風炉でもあります。流儀によっては「使わない(奥秘以外では)」としているところもあるようです。

 

 もう一つが唐銅琉球風炉。こちらは利休の師であった、北向道陳が好んだことから立休庵風炉を略して立休風炉となったとか。

 

 そこで、調べたところ、堺には「長泉寺」という寺院がありました。

 

 長泉寺は南十萬(みなみじゅうまん)と通称されている浄土宗の寺院で、文亀元年(1501年)に衆徳恩冏(しゅうとくおんけい・十萬上人)によって開かれたそうです。恩冏は戦乱の世を憂い、浄土三部経、妙典十萬部を書写し、これを人は十萬上人と称したとのこと。長泉寺はその後、南北に分かれ、北のお寺(悲田院)を北十萬、南のお寺(長泉寺)を南十萬と称しているんだとか。


 恩冏は東大寺の学僧で、永観二年(984)に宋から持ち帰った像の1つという阿弥陀如来坐像を安置して創建したのだそうですよ。




 ここから先はまだ、手つかずですが、言いたいことはわかっていただけたと思います。

 

 北向道陳の住んでいたとされる場所から、北東の位置にあり、北向道陳の家を琉球に見立てるとちょうど朝鮮の位置にあたる場所でした。

 

 こういう言葉遊びが、茶道の面白さでもあります。

 

 端午の節供にいつも使う銘「醍醐」の黄瀬戸茶盌も、音が「第五」に通じるからですが、これには少し由来がありまして、斉の王族田氏が関中に移った際、あまりにも人口が多かったために、第一~第八まで氏を分けたそうです。その後、第五氏以外の氏はあまり多くなくなり後漢の第五倫の血統が残ったようです。

 

 こうして考えると田口釜が載った琉球風炉がふさわしかったかなー?と思ったりするのですが、ココまで知っている方も少ないでしょうから、物語としては難しすぎる部類になると考えて、あえて琉球風炉を取り合わせないようにしています。

 

 物語というのは「あればいい」というものではなく、「深すぎないこと」も大事です。

 

 しかし、浅すぎるのも考えものなので、一つ二つはひねりを入れて用いると良いと思います。

 

 さて、来月は、水無月のお茶会へ行こう。

 昨年は平水指でやりましたから、今年は手桶で霙点前をいたしましょうかね。