本日は旧暦五月廿六日、甲辰年庚午月丙寅日。雑節の『半夏生』です。

 

 古くは夏至からおよそ十一日目とされていましたが、現在は太陽が黄経100度の線を越える日とされています。

 

 この頃までに農作業を終えるとされる日で、畑仕事も田植えも終わりとされます。なんと、天から毒気が降ってくるので、井戸に蓋をするなんていう風習もあったとか。

 

 実はこの日前後に漢方薬の半夏――烏柄杓【カラスビシャク】というサトイモ科のが生え、花が咲く(柄杓が伸びる)とされます。

 

 元々は、七十二候の一つでしたが、農作業の区切りとして雑節となり、暦日とされています。

 

 よく勘違いされるのが、同じ名前の「ハンゲショウ(半化粧)」なのですが、こちらはドクダミの仲間で花が咲くと葉の片側が白くなることから「片白草」とも呼ばれる草木で、同じ時期に花序がつくことから混同されますが、全くの別物です。

 

 半夏生は烏柄杓と覚えましょう♪

 

 ちなみにこの烏柄杓は仏炎苞で、花の形状が「役に立っていない」とから烏の柄杓(烏は小器用に人の真似をするが、嘴で柄杓を咥えるため、柄杓で汲んでも飲むことはできない)と名付けられたといいます。

 

 各地に、半夏生に因んだ風習があり、この日に取った野菜は食べないとか、この日から5日間は農作業を休む地方などがあります。

 

 三重県熊野地方は、ハンゲという妖怪が徘徊するという言い伝えがあります。奈良の中西部から南河内では「はげっしょ」といって、小麦を混ぜた餅を作り、黄粉をつけて食べるとか。これは田植えを終えたことを田の神に感謝して、供え物をしたことからの由来らしいです。

 

 また、近畿地方の一部地域では、この時期に蛸を食べる風習があるとか。

 

 福井県大野では、江戸時代藩主が農民に焼き鯖を振る舞ったことから、半夏生には焼き鯖を食べる風習が残っているそうですよ。あとは、葱畑に入ることを禁忌としたり、芋汁を食べたり、地方地方に特色があります。

 

 詳しくはWikipediaにありますので、読んでください。

 

 この頃は、大雨になることが多く、今日も朝から雨でしたね。

 この雨を「半夏雨(はんげあめ)」といい、地域によっては「半夏水(はんげみず)」といいます。