>海外で抹茶は「ceremonial grade(儀式用等級)」と「culinary grade(料理用等級)」の二種類だと認識されている。

 

 んだそうですが、これは茶道用と調理用の意味で、実は抹茶と粉茶の違いです。

 

 なんで粉茶が抹茶として売られているか?というと、「日本の食品表示法に抹茶の定義がない」からなんですね。


 ここでいうceremonial gradeとは、茶道用のことで、儀礼用ではなく、茶道がtea ceremonyと呼ばれていることからのceremonialです。culinary gradeとは料理の等級という意味で、culinaryはラテン語のculinaの派生語になります。

 

茶道用抹茶とは?

 茶道で使用する抹茶は「覆いを掛けて育てた茶葉」を「碾茶炉で碾(の)ばして加工した碾茶」を「茶壺に詰めて半年間熟成」させてから「石臼で挽いて仕上げたもの」になります。


 これは茶問屋毎に茶園があり、産地を混ぜたりせず、その茶園でのみ育てられた茶葉をブレンドして生産されます。

 

 そのため大変手間が掛かっており、茶園では碾茶を外部に販売しません。鎌倉時代からずっとこの碾茶を袋に詰めて売買されており、これを茶壺に詰めて封をして熟成したものを飲む度に石臼で挽いて抹茶にしていました。


 現在は茶壺の詰めも茶問屋が増えているそうで、これは碾茶の転売を避けるためだとのこと。昨今の状態だと納得してしまいます。


 そもそも、抹茶は適切なお湯の注ぎ方と茶筅の振るい方が出来なければ、甘味(旨味)を引き出せないので、水やお湯に溶いたり、電動茶筅で攪拌したり、シェイカーで振ったりしたところで美味しい飲み物にはなりません。


 茶道家ですら、美味しい抹茶を点てられるのは極一握りです。

 

調理用抹茶とは?

 では調理用抹茶というのはどういうものかというと、「覆いをせずに育てた生茶葉を機械式碾茶炉に入れて冷凍粉砕や低温粉砕をして粉茶にしている」のですね。


 しかも菓子などで「宇治抹茶」などと書かれているものは1%程度宇治抹茶が含まれていれば嘘ではないというのだから、そりゃ砂糖でも入れなければ苦くて食べられたものではないでしょう。


 こうしたことから私は「粉末茶」とか「粉茶」と呼んで居ますが、厳密には一般的な粉茶よりも粒子の細かい、「微粉末茶」となります。しかし、それでも茶道用の抹茶より粗いのです。


二種類の抹茶

 結論としてはこの「二種類である」という認識は間違っていません。儀礼用と料理用ではなく「茶道用」と「調理用」と訳すべきではありますが(笑)

 

 ただし、調理用の抹茶は「本来の抹茶ではない」ということであるだけです。

 

 一日も早く抹茶の定義を食品法で定め、世界で抹茶とはなにか?が統一してほしいものです。


 そして、海外からの観光客には抹茶はもっと値段を高くして販売していただきたいです。

 風炉置棚は、遠州好の棚物で、竹の柱に鰭板があり、鰭板に七宝透がついています。

 

 普通は左側に風炉を据えて右側に水指を置きますので、硯屏を置くような点前はできないでしょう。

 

 ただし、今回は炉と同じ一つ置きで、玻璃(ガラス)の大鉢水指(無蓋)を据えるため、左右に空きが出てしまいます。

 

 また、風炉釜がないため、茶巾を置くところがありません(蓋置に釜蓋を置かないので)。

 

 付け加えると、釜がないということは、柄杓の置き場にも困る訳です。

 

 柄杓は蓋置に預けるとして、茶巾を置く場所として硯屏を倒して置き場を作るというのはどうだろうか?と考えました。

 

 

 

 前に購入したこちらの硯屏の出番です!

 

 硯屏を置くならば普通水指の左側なのですが、先日拝見した磐城平藩安藤家御家流さんの長板の運び点前で、右側に置いていたことを思い出し、右側に柄杓を掛けて置くということにしました。

 

 点前としては一応の成功を収めたと思いますが、失敗もありました。それは……蓋置です。

 

 普段気にしない部分ですが、柄杓が濡れていると水が垂れるんですね。

 

 これは木地の棚には非常によろしくない。

 

 今回は五徳を使ったのですけれども、水が滴り落ちることにない蓋置にしなければなりません。

 

 思いついたのは三宝蓋置。

 そして、火舎蓋置や三葉蓋置です。

 

 次回は、火舎蓋置に変えてやってみたいと思います。

 

 風炉置棚、水指一つ置き、硯屏氷点前という新しい点前が、月桑庵にできました♪

 日曜日は、常連さん2名、茶友1名に、先日護国寺のお茶券を買ってくださった滋賀の裏千家の先生を迎えての稽古茶事でした。

 

 今回は改装工事前最後の会で、二ヶ月ほどお茶会へ行こうはお休みとなるので少々気合入れましたw

 

 先日入手した遠州好の風炉置き棚で、硯屏の氷点前を導入。点前を考えまして、実践しましたが、柄杓から水がたれてしまうことを考えると三宝蓋置がいいかな?と思いましたが、火舎か三葉でもありだと思いましたので、トライしてみます!

 ※弊流の氷点前は風炉を用いない大水指などの一つ置きになります。

 

 使おうと思っていた花が前日散ってしまい、WAさんに泣きついて持ってきていただいた酔芙蓉がとてもいい色になって、花を添えてくれました。

 

 ので、濃茶と薄茶で花入を変えて、雰囲気が違うように入れてみましたよ♪

 

 次回からは、月桑庵もグレードアップします!

令和七年閏六月廿四日 乙巳年閏癸未月戊午日
主題:七夕

床 軸 「習心帰大道」狭間宗義師筆
  花入 瓢籠

     竹 獅子口 淡能斎(戸田宗寛)在判 
  花  季のもの

釜 姥口刷目 中田呂尚作
 風炉 唐銅 琉球風炉 惺斎好 中田呂尚作

濃茶
棚 糸巻棚 表千家碌々斎好
 水指 玻璃 切子手  星野工房造 贈笠井宗裕
 茶器 赤楽 大渡 中島卓作
 飾棗 溜塗 擬宝珠 贈笠井宗裕
 茶盌 主 京唐津 宮川香雲作 尾関南岳銘『唐津』 贈笠井宗裕
    替 黒織部 谷口祥八作 贈鬼佛庵楽生
 茶杓 安住樂風作 足利義政笹葉写 拙銘 馬来田
    馬来田の嶺ろの笹葉の露霜の
    濡れて我来なば 汝は恋ふばぞも
             上総の防人
  蓋置 糸枠 伊予絣 伊予民芸工房造
  建水 毛織 餌畚 伝来形 木村宗伸作
 菓子器  常滑 灰釉片口 杉江滃軒作
 菓子司  薯蕷饅頭 江戸日本橋 塩瀬総本店
 御 茶  神楽殿 宇治 山政小山園詰

棚 風炉置棚 遠州好
 水指 玻璃 大鉢
 茶器 金輪寺 東山裂添え
 茶盌  主 絵高麗写 梅鉢手 大平 銘「不忍」 贈紅雲庵
     次 灰釉 平 有山明宏作
     替 志乃 大平 柴山耕三郎作
     替 黄瀬戸 平 安藤日出武作
     替 刷毛目 平 原清和作
 茶杓 安住樂風作 瀬田掃部「石原休伯様」写 銘「観月」
  蓋置  織部 五徳 加藤愛助作
  建水  乾漆 漆桶 岡本陽斎作
 菓子器  琉球塗 仏桑花 丸盆 鬼佛庵楽生贈
 菓子司  杏寿   自家製
      和三盆糖 洛中烏丸 亀屋則克
      おはじき 越後長岡 越乃雪本舗大和屋
 御 茶  四方の薫 宇治 山政小山園詰

 いよいよ本日から秋ですね。


 今年はまだ蝉しぐれが元気なのに、数日前にはシオカラトンボが我が家の前を元気に飛んでいました。

 今日からが「残暑」になります。
 が、残暑はがきはまだ早いですのでご注意ください(笑)
 残暑はがきを出すのは、中元が過ぎてから。8/10以後にお出しになると良いですよ(^_-)~★

※暑中見舞いの終りに「盛夏」と書くのは「間違い」ですので気を付けてくださいね。盛夏とは「初夏」「盛夏」「晩夏」のことで、それぞれ、初夏=新暦5月、盛夏=6月、晩夏=7月(旧暦では四月=初夏、五月=盛夏、六月=晩夏)にあたります。つまり、6月に出すのでなければ盛夏とは書かないのです。これ結構間違えて「盛んな夏」だと思っている方多いですが、違いますよ!!!! 孟夏というの響き的に猛暑ににていますが、これは新暦5月のこと。孟(はじめ)仲(まんなか)季(すえ)の孟ですのでお気を付けくださいw

 さて、立秋とは「秋の気が立つ」といい、この時期から気候が変わってきます。先週末ぐらいから暑さが一息つき、朝夕がさわやかに感じませんでしたか?

 また、空を見上げると、「いつの間にか秋空になっている」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。そう、空が高くなっているんですね。これまでは、暑さを押し付けるような真っ青な空が白い雲を押下げていたものが、空の色が少し薄みがかって、雲も薄く高くなってきているはずです(微妙な差ですよ?)。

 本格的な秋となる秋分まではまだ一月半ほどありますが、朝夕の涼しさに触れて「秋を愉しむ」のが、風流かと存じます。

 また、今日からは「秋柄の薄物」を着るようになります。
 私も夏色の小千谷縮を仕舞って、秋色(枯草色)の小千谷縮を出しますかね。

 さて、立秋に相応しい御軸としては、残暑だけに「残心」とか、「秋月揚明輝」とか、「吾心似秋月」などでしょうか。秋は月の美しい時期。割と葉とか月とかの御軸が好まれます♪

 

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「お茶は食事とお酒とお茶が揃ってこそ!」
 

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 お茶事に抱くイメージってどんなものがありますか?
 

 お茶事ってどんなもの?
 

 茶道ってどんなことしてるの?
 

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 茶道の醍醐味といえば「茶事」。
 

 茶事というのは、まず懐石があり、お酒があり、そして最後に濃茶と薄茶をいただくというもの。
 

 そう、本来のお茶とは食事とお酒とお茶がセットになったもてなしのことなんです。
 

 月桑庵の「お茶事へ行こう」は、本格的なお茶事とは違い、炭点前がありません。あくまでお稽古です。
 

 懐石に慣れることを目的としておりますので、少々ゆっくり目に時間を取らせていただいております。
 

 さらに、自分たちだけのために用意された小さな美術館として、日本の伝統工芸に身近に触れられます。陶器、漆器、指物、竹工、金工、羽細工、鋳物、織物、染物、建築、造園、書や香などが所せましとそこにあります。
 

 そして着物で出掛ける場所としてこれほど相応しい場所もありません。
 

 ご興味ございましたら是非お出掛けください(*˘︶˘*).。.:*♡

 

 8月17日は旧暦閏六月廿四日。少々早いですが、七夕の設えで(今年は8月29日が七夕です)いたします。松花堂弁当(中身は自家製ですよ!)に煮物椀をお付けした形での懐石です♪

 

 濃茶 
 薄茶 氷点前(冷水点て)
 

 定員5名(別途手伝い枠3名)
 

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■日時
 令和7年8月17日(日)
 懐石:12:00~14:00
 八寸:14:00~15:00
 濃茶:15:30~16:30
 薄茶:17:00~18:00


 開始15分前までにお越しください。
 

 時間はあくまで目安です(席が分かれていて途中参加できるわけではございません)。また、予定時間通りに終わるとは限りませんのでご理解ください。
 

 茶事終了後、お時間のある方はお残りください。お凌ぎがございます。

 

※濃茶【こいちゃ】
 本来のお茶。一般的に思い浮かべる抹茶よりもどろっとして濃い抹茶。菓子は上生菓子を添える。

 

※薄茶【うすちゃ】
 一般的に抹茶といわれると思い浮かべる抹茶。菓子は干菓子または半生菓子を三種以上添える。
 

大寄せでは上生菓子にてお出しすることも多いです(笑) 

 

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■会費
 9000円(懐石・八寸・濃茶・薄茶)
 会費は当日封筒に入れてお出しください。
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■参加方法
下記予約ボタンより予約をお願いいたします。

 

STORES 予約 から予約する

応募期間終了後は

darkpent@gmail.com

まで


■申し込み締め切り
 定員になり次第募集終了です。
 また、菓子の都合もありますので、一週間前には締め切らせていただきます。ご注意ください。
 加えて、キャンセルもそれまでの受付とさせていただきます。キャンセル料は全額お支払いいただきますので、ご了承ください。


■ご新規さまへのお願い
 当日キャンセル後、ご連絡取れない方が多いため、ご新規さまにつきまして会費の事前振込をお願いすることになりました。何卒ご協力おねがいいたします。


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■服装
 洋装OKです。
 ただし、できるだけゆったりとした【外出着】でお越しください。ジーンズやミニスカートはお控えください(できるだけ膝丈より長いもの)。カジュアルすぎる物はお避け下さい。
 男性は七分裾などの短いものはNGです。
 また、当会はお稽古会ですので、お着物の場合は小紋、浴衣、絣など普段着や紬などの普段着・お洒落着(無紋の訪問着)でOKです。
※通常のお茶会は色無地紋付以上の礼装となります。

 

■ご用意いただくもの
・懐紙【かいし】
 お菓子を頂いたりする際に用います。
 

・菓子切り【かしきり】
 菓子を着る金属や竹などでできた楊枝です。金楊枝ともいいます。
 

・扇子【せんす】
 茶道用の扇子です。礼をする際などに必要です。五寸、五寸五分、六寸、六寸五分があります。
 

・帛紗【ふくさ】
 茶道用の帛紗。点前をする際に亭主が腰につけ、道具を清めるのに用います。
 ※習われている方以外は不要です。
 

・小帛紗【こぶくさ】または出し帛紗【だしぶくさ】など
 茶盌(ちゃわん)が熱いときや道具を拝見する際に用います。濃茶には必須です。
 ※お貸しいたします。
 

 以上のものにつきましては、
 ・薄茶席の方はできるだけお持ちください。
 ・濃茶席の方はお持ちください。
※ご用意のない場合はお貸しいたします(未経験の方)。
 

・替え白足袋または白靴下
 足袋カバーをお脱ぎいただいても構いません。洋装の方は履き替えていただきますので、必ずご持参ください。
 

・封筒
 会費は封筒に入れてお名前をお書き添えの上、ご持参ください