感謝をされて当たり前
自分がそう思っているんだから当たり前
新郎新婦さんのために撮っているのだから協力してくれて当たり前
自分の意見や視点をグイグイおして周りが見えていない人、
あなたの周りにもいませんか?
結婚式に携わるカメラマンやスタッフはそういう人たちばかりの、
サファリパークなので僕は日常的になってきていますが、
冷静を大事にして自分ばかりの視点や意見でなく、
周囲の配慮と目線を考えた上に行動するようにいつも心がけています。
先日撮影をしていたら着物を着られたご親族の女性から、
「名刺をもらえませんか」と言われました、
撮影中にそういったことを言われる時は仕事の依頼とかが多いですが、
表情から察するにそういったことではないなと思ったので、
「何かございましたか?」とお伺いしたらこんなことを話してくれました。
当日は会場のエンドロールカメラマン、記録ビデオのカメラマンが入っていたのですが、
披露宴中にその女性の前に三脚をガツンと構えて新郎新婦さんが見えなかったそうで、
少しの間だけれあれば良かったのですが、
その場所を定位置にしているのかほぼその場所にいて、
披露宴でご自身の席から新郎新婦さんの姿を見られたのはほんの数秒だったそうです。
そんな話をしているにも関わらず、
至近距離でビデオカメラマンはこちらに背を向けて撮影しています。
冒頭に書いた「新郎新婦さんのために撮っているのだから協力してくれて当たり前」精神で撮っているのでしょう。
大きな間違いですが、結婚式の主役はゲストです。
食物連鎖のピラミッドのように例えれば頂点にいるのはゲストです、
その下に新郎新婦さんです。
新郎新婦さんがいくら許可したとしても、
そのゲストに配慮をしないカメラマンはどうなのかと疑問でしかありません。
もしどうしてもその場所で撮るのであれば三脚を構えてカメラマンはしゃがむとか、
ゲストに配慮した立ち位置を考えるとか、
ゲストに直接詳細な説明をした上でとかできるはずですが、
それすらしていません、驕り高ぶりと勘違いの塊になっている証拠です。
その女性はエンドロールのカメラマンの動きをみて、
「あれぐらい機敏に動いて撮るのも食事をしている私たちにとってはせわしない。
かといって(記録ビデオカメラマンのように)動かなすぎるのはどうかなって。
だから動きすぎずじっとしているわけでもなく周囲に目を向けている、
あなたの考えが聞きたかったの」
僕はさっき書いたようなことはもちろん、
ゲストが主役なので常に目が後ろにあることを意識してとか、
思ったほど新郎新婦さんはゲスト目線で考えていないことが多いので、
経験豊富なカメラマンがそのあたりを汲んで行動するのが、
結婚式にとってとても大切な事。
結婚式でいい画を撮るというのはそれらが伴って付随した結果であって、
ゲストを犠牲にしていい画を意図して作るものではない、あくまでカメラマンは添え物。
短い間でしたがそんなことを話しましたかね。
そんな様子を見ていた花嫁さんは「何かありました?」と、
その旨を話したところその女性は、
老舗レストランのオーナーさんだったことを教えてくれました、
そして花嫁さん指摘でビデオカメラマンが顔は文句タラタラでしたが、
撮影場所を変えました、そこで撮る必要性はあまりなかったのかもしれません。
今回書かせていただいたことは、
カメラマンがどうのとか結婚式場がスタッフがどうのとか以前の問題だと思うのです、
人として気遣えるかの問題です。
最近、自己肯定感が低いとか高いとか言う言葉があります。
平たく言うと自己肯定感とは自分を認めるか認めないかは自分次第ということですが、
プライドが高い人はその自己肯定感という言葉を、
「もっと強くプライドを持て!!!」という、
勝手な解釈で膨らませている人が多いように思います。
結果的に周囲を気にせずに自分だけ良ければそれでいい、そんな感覚の人が多いです。
そしてそれを指摘すると逆上して怒り出す、そんな人が多いのです。
僕もそこそこ大人な年代ではありますが、
ああいうダメな大人にはなるまい、いつも結婚式場や街を歩きながらそう思っています。
仕事でもスポーツでも、
車の事故でもそうですが何事も周りが見えなくなったらそこで終わり。
大事な事どこに置いてきてしまったのでしょうかね。
(掲載すべての写真と本文は一切関係ありません)
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