秋のご結婚式のお問い合わせが増えてきました。

今までの結婚式のスタイルとはもちろん異なっていて、

挙式と会食、もしくは小規模の披露宴の方が多いです。

 

また沖縄などのリゾートに新郎新婦さんと家族と行って、

旅行と挙式と写真を楽しむという方も増えてきました。

家族と一緒のロケーションフォトなんて今まで出来なかったので、

新しいスタイルの一つになりそうですね。

秋の撮影予定予定ははだいぶ少なくなってきてはいますが、

若干は空いておりますのでよろしければ気愛を込めて撮影させていただきます。

 

そうそう、結婚をする決意のプロポーズの時に渡すものといえば婚約指輪ですが、

コロナの影響で今までのようにおしゃれなレストランとかで、

プロポーズということも出来なくなり、婚約指輪も売れていないのだとか。

売れていないもう一つの理由に「高額な婚約指輪は本当にいるのだろうか」

という疑問を持つ新郎新婦さんも増えてきているのも理由だそうです。

 

「婚約指輪はいらないよ」

 

お付き合いしているときから花嫁さんにそう言われていた新郎さん、

花嫁さんの意見を尊重して婚約指輪無しのプロポーズはすでに完了した後でしたが、

 

「どうしても指輪を贈りたい」

 

花嫁さんは言葉通り何度か断ったみたいですが、

新郎さんの熱心なその心を汲んで買ってもらうことを決意しました。

 

お財布の中には新郎さんが社会人になってから、

今まで貯金してきた大金が入っています。

プロポーズ後だし彼女が気に入った指輪がいいということで、

たくさんの有名ジュエリーショップがある銀座に向かいました。

 

銀座と言えばハリー・ウィンストンとか、

和光とかティファニーとか有名なジュエリーショップがある街です。

でもどちらかというと花嫁さんよりも新郎さんの方がウキウキしていたそうです。

いくつかお店を廻ったのですが花嫁さんは冷静に、

 

「きれいだね」「キラキラしてる」

 

と話すだけだったとか。

ただ一つの小さなジュエリーショップに行ったときは食い入るように、

一つ一つのリングを笑顔でみていたそうです。

 

「デザインがステキでかわいい」「色合いが絶妙」

 

新郎さんはこのお店だなと思って、

エンゲージリングコーナーに単身で向かい見ていると、

お店のスタッフさんがエンゲージリングと察して、

いくつかショーケースから出して並べてくれました。

 

エンゲージリングを花嫁さんも眺めましたが、心躍らない顔をしていたそうです。

新郎さんはもっとグレードの高いリングがあるショップに出向くかな…。

と思っていたさなか、花嫁さんは「これがいい」と指さした指輪がありました。

 

それは店の隅に無造作に置かれているセール品の10,000円の指輪でした。

 

新郎さんもスタッフも固まりますが、

花嫁さんは「この指輪見せていただけますか」とウキウキな笑顔になっています。

 

ジュエリーショップのスタッフさんは、

「エンゲージリングをお探しのようですがこちらでいいのですか?」

と確認しながら、花嫁さんは指にはめてウキウキ。

 

「サイズもピッタリこれがいい」と新郎さんにお願いをしたそうです。

 

ジュエリーショップのスタッフさんが、

「こちらの指輪はケースがついていないので、別途購入となりますが」

と新郎さんに確認をすると、

花嫁さんが「ケースなんてはめたらいらないのでいらないです」

とスタッフさんに返答。

 

スタッフさんは指輪を簡易ケースで包んでいると、

そこに別のスタッフさんがやってきて、そこでボソボソ話しているのが、

まるっと声が新郎さんと花嫁さんの耳に届いたそうです。

 

すかさず花嫁さんが

「指輪の値段で愛の価値が決まるんでしょうか? 値段が高いのが愛の証なの?」

 

とスタッフさんに大声で問いかけたそうです、

スタッフさん同士でボソボソ話していたのは、

 

「この指輪がエンゲージリングニヒヒ それぐらいの愛なのかしらニヒヒ

 

だったそうです、まあお客様がいる前で話すことではないですよね。

それが聞こえてしまった新郎さんも「指輪やっぱりキャンセルで」と店を出ました。

 

スタッフさんは詫びながら出てきたそうですが、人として発してはいけないこと、

完全に無視して二人で手を繋いで銀座の街を歩いていったそうです。

 

「指輪より、こうやってギュッと手を繋いで歩いていた方がいい」

 

花嫁さんが新郎さんのと繋ぐ手を見ながらそう微笑んだそうです、

その笑顔はどんなジュエリーよりも輝いていたことでしょうね。

 

 

(掲載すべての写真と本文は一切関係ありません)

 

 

 

 

 

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