結婚式の撮影中会場のロビーを歩いていると、
ニヤニヤと僕の事を撮っているカメラマンがいました。
こちらにカメラを向けニヤニヤとニタニタと撮影していました。
機材からするとエンドロールのカメラマンです。
丈の短い小豆色のスーツで蛍光グリーンの靴下に赤いコンバースを履いている、
20代半ばのカメラマンでした。
ひたすらニヤニヤとカメラを僕に向けています。
派手な服装からすると友人の方かなと思って、
会場の方に確認すると外部のカメラマンとのことでした。
エンドロールの撮影が入るとは聞いていなかったので不思議に思っていると、
林家正蔵さん似の僕を撮ることは飽きたのでしょう、
僕が撮影する新郎新婦さんとは別の新郎新婦さんの受付を撮りはじめました。
その受付の撮影も飽きたようで、ニヤニヤとしています。
正直とっても気持ち悪い笑顔でした、警察官に職務質問されるレベルです。
身なりはその人の心根を表すものですから、
小豆色のスーツで蛍光グリーンの靴下に赤いコンバースを履いて仕事している時点で、
僕の中ではカメラマンでも無く人でもありません。
新郎新婦さんにとってとても大切な結婚式に、
例えUFOに誘拐されて染色されてしまったとしても、
そんな適当な格好で仕事してはいけません。
アバンギャルドで格好良いと思って着てるのだろうけど、
アメリカのやたらカラフルなアイスみたいだなとそのカメラマンを見ていると、
僕が撮影する新郎新婦さんが美容室から出てロビーを歩いて行きました。
カメラマンは僕しかないはずなのに気配を感じて横を見ると、
小豆スーツカメラマンが新郎新婦さんを撮影していました、
カメラについている一脚を僕のスネにガツガツぶつけるという凶器付きです。
新郎新婦さんは表情を変えずに歩いていました、
僕は新郎新婦さんが疑問に思っていないならととがめず撮影を続行しました。
まあでも小豆スーツカメラマンはロビーを歩いている姿しか撮っていなかったので、
やっぱりおかしいと思い。
「さっきのカメラマンって二人のお知り合いの方?」と新郎新婦さんに伺うと、
「え? dapandaさんの関係の人ではないのですか?」
「間違って撮ってしまったんでしょうね」なんてその場の話は終わりましたが、
カメラマンの良い人も悪い人もたくさん見てきた中で、
僕を撮っていた時の気持ち悪い笑顔を思い出して、
何か引っかかるなと思って数週間ずっと頭の中にその嫌な感覚が残っていました。
頭の隅にではなくて、割と真ん中に。
過去の経験でいうとそういう時って何かあるときが多いのです。
色々な要素や材料があって嫌な予感がする絶対に何かある時って、
僕の中の誰かが教えてくれるというか警告を出してくれるというか。
20代の頃に彼女に二股をかけられていたときもそうでした(‘A`)
何かある、何かあると考えていたときのこと、
Youtubeのロゴが頭をよぎりました、映像だもんねと一人言を言いながら、
会場名とエンドロールを検索すると、
僕が撮影していた新郎新婦さんとそのご友人が、
ショートムービーとして掲載されていました。
撮影会社は聞いたこともない団体、会社っぽいけど会社ではありませんでした。
検索するとトップページに小豆スーツカメラマンが、
ニマニマともっと不敵な笑顔で写っていました。
サンプル映像のページを進んでいくと、
やはり僕が撮影していた新郎新婦さんが写っていました。
すぐさま新郎新婦さんに連絡をすると、
「全く知らないです、どういうことですか!」と驚いてそして怒っていました。
許諾のない人物の無断使用は立派な肖像権侵害です。
著作権侵害で色々知識はあるので新郎新婦さんに、
「削除依頼とかの方法は私から教えますので速攻削除してもらって下さい、
ごねるようならうちの弁護士紹介します」
とお話して削除手順や文言など伝えてすぐに対応されました。
Youtubeは翌日に小豆スーツカメラマンwebは2日後に削除されました。
勝手に使用しておいて謝罪などは全くなかったので、
かなりお怒りの新郎新婦さんは事務所に乗り込みましたが、
マンションの一室で誰もいませんでした。
電話もメールも無く、怒りが収まらない様子だったのであるカードを切りました。
「○月○日に○○ホテルで僕を撮っていましたよね、
○○さんからご連絡が行っていると思いますが、全く対応がないと憤慨しておりました。
肖像権侵害は明白ですし証拠も保管してあります、
事が大事になる前にきちんと謝罪など対応するのがプロカメラマンのすることだと思いますが」
と僕から小豆スーツカメラマンにメールをしました。
どうせ返事ないだろうなと思っていたら、
やっぱり1週間経っても返事はありませんでした。
次のカードを切ります。
「これ以上無視を続けて対応や謝罪をしないようであれば、
こんなことがありましたと、御社名を実名でブログで書かせていただく予定です、
同じ被害に遭う新郎新婦さんを減らすために、その方針で書かせていただきますご了承をば。」
とメールをしたら10分後に返信がありました。
まあ仕事で小豆スーツを着てコンバース履いていくカメラマンですので、
ひどいとはとは思っていましたが想像以上のひどい内容の文章でした。
「あなたには関係の無いはなしで怒っています、
新郎新婦には謝るつもりですが、
なんで撮ってしまったのかと言えば自分が撮影する新婦より美人だったから、
勝手にサンプルに使ってしまったのは美人だったから。」
つまり自分が撮影している新婦さんよりも、
僕が撮影している新婦さんの方が美人だったから撮影した、
という浅はかな思いで撮って、サンプルとして勝手にアップしたようです。
肖像権侵害どころか小豆スーツカメラマンに依頼をした、
新郎新婦さんの心を無下にするばかりか侮蔑する行為も行っていたという事実も出てきました。
その後僕が撮影していた新郎新婦さんに電話で謝ったそうですが、
薄ら笑いながら話している様子だったので「おしおきの内容を考えます」と言っていました。
嘘のような話ですが事実こういうカメラマンもいます、
自分の大切な結婚式を撮影するカメラマン選びは本当に慎重に、
そしてセンスのない服装のカメラマンが撮影していたら要注意です。
ちなみのこのカメラマン写真も撮るようで、
やはり見ず知らずの新郎新婦さんやきれいな女性ゲストなどの、
写真をブログでアップしていました。
気持ち悪い。
(写真と本文は関係ありません)
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今まで19年間約1700組のカップルの結婚式を撮影してきました。
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