それはとある挙式の後の出来事でした。
「これからブーケトスをします、名前を呼ばれた方は前へ出てください」
独身女性にはつらい結婚式での招集です。
致し方なく参加し微笑みながら撤収していく。
そんな表情をたくさん見てきました。
今回もたくさんの独身女性が招集…、
と思ったら名前を呼ばれた女性は1人だけでした。
花嫁さんの上司の女性部長さん、43歳です。
もちろん独身です、上場企業の女性部長さんです。
そのブーケトスは、ブーケトスという名のブーケプレゼントでした。
28歳の花嫁さんからブーケを手渡される43歳の女性部長。
さらには「彼氏を作って一緒に行ってきてください」
とディズニーランドのペア入場券をプレゼントしていました。
さらに「二次会も良かったら来て下さい、出会ってすぐ結婚となればいいですね」
と完全に女性部長にマウントしていました、いははや女性関係って怖ろしい。
何かしら確執があったのでしょう。
でもさすがは女性部長、その程度の煽りでは動じなかったようで、
「私に見合う男性が、あなたの友達にいればいいんですが(* ′ω`*)」
と笑って返事していました。
笑って返事をしていましたが、目がデューク東郷のような目をしていました。
初夏の陽気でしたが、
その周りの皆様は息も出来ないような凍り付いた空気でした。
けれど出来ない部下を上司の愛が包み混む、
そんな空気は若干ながらも残っていました。
これは花嫁さんの屈折した愛情表現なのかなと思っていたのですが、
やっぱり一連のことは花嫁さんの悪意なんだなあ、と思ったことがありました。
それは司会者さんからの「一緒にケーキ入刀をしてもらいたい方がいます」
とのアナウンスでした。
女性部長が指名されて、ウエディングケーキの横へと促されます。
断るわけにも行かずにケーキの横へ歩んでいく女性部長、
そして新郎新婦さんのケーキ入刀と同時に横で入刀を1人でしていました。
至近距離で撮影していたために、
花嫁さんから部長に小さな声で「一生に一度でもケーキ入刀出来て良かったですね」と言っているのが聞こえました。
怖ろしい、生きている人の方がはるかに怖ろしい。
結婚を機に退社することになっているとはいえ、何かの確執はあるのでしょうが、
人としてどうだろうという女性部長への仕打ちばかりでした。
でも、さすがは上場企業の女性部長さん、幾多の試練を乗り越えてきた心と身体。
その程度のパンチはジャブぐらいなものでしょう、
楽しそうに入刀して笑顔満面でした。
そのあとは主賓である女性部長さんのお祝いのお言葉です。
主賓の挨拶の際に今までのお返しとして、
花嫁さんのあらぬ事返すのかなと思いきや、
入社したときの時から今までの仕事を称え、
女性としても称えた感動的なご挨拶でした。
さすが大人は違うなと、お話を聞いて思いました。
その後は何もなく披露宴もお開きを迎えて二次会へ。
女性部長さんも参加されます。
二次会会場に入るなり、二次会出席の皆様が
「値段の割に…食べるものないよね」「もうデザートでてるし…」
「飲み物がビールとソフトドリンクだけって…」
そんな声が漏れていました。
そんな声を聞いて部長さんの目は披露宴会場のお料理全体を見渡しています。
しばらくして女性部長と会場スタッフさんがじっくりとお話しをされていました。
何か花嫁さんに仕返しをするのでしょうか。ウエディングケーキが爆発するとか…。
ローストビーフだと思ったらツチノコにするとか。
すると女性部長は「飲み物や料理を若干でもいいので追加出来ませんか」
とスタッフに言っているのが聞こえました。
僕も一通り見渡しましたが、たしかに会費の割に低予算内容かなと思いました。
しばらくして追加でお料理が運ばれてきました、飲み物も運ばれてきます。
最初に置いてあったものとは違う色とりどりの贅沢食材の前菜、
ロブスターやローストビーフ、デザートも数多いです。
飲み物もお酒のレパトリーがとても増えました。
これが1万円の会費でまかなえるのかなと思う内容でした。
そして二次会会場は笑顔と楽しい会話が溢れ、
新郎新婦さんの入場を今や遅しと心待ちになる雰囲気が出来上がりました。
どうやら女性部長がポケットマネーで、
お料理とお酒を数段ランクアップしたそうです。
100名は参加されていたので、一人5,000円はアップしていると思うので、
おそらく50万円程度の出費でしょう。
二次会の花嫁さんの会社関係の司会者さんは
「○○部長のご厚意でお料理をグレードアップいたしました」
とアナウンス、誰もが喜んで拍手をして喜んでいました。
新郎さんも喜び、花嫁さんも…。
花嫁さんは自分たちが用意したものが、
金額に対して相応しくないと分かってしまったこと、
今まで優位だったのに最後の最後の二次会で、
部長さんに優位をもって行かれてしまったこと、
とても悔しかったのか指を思いっきり噛んでいました。
指に歯形がお開きまでついていました。
女性部長さんは今まで色々な試練や壁を乗り越えてきたのだなと思いました。
戦わずして誰もが幸せになる勝ち方、なかなか出来る事ではありません。
いつか女性部長が結婚式をすることがあったら撮影させていただきたい、
思わず惚れ込んでしまったある日の出来事でした。
(写真と本文は関係ありません)
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